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第9話 魔法競技大会とは!

~前回のあらすじ~

なんとか退学を免れた主人公……しかし、さらなる試練が彼に襲い掛かる……?


「んで。どの競技に参加するんだ?」


ホームルームの後、レイが話しかけてきた。魔法が使えないアレクにとってはどの競技もおそらく0点の結果を叩きだすのは目に見えている。


「できればどれにも参加したくないんだが……」


正直な所、競技会に出場する意味はなさそうだ。魔法競技大会と言えば、王国各地から来賓や観客が集まる恒例行事となっている。中にはに魔導騎士団や魔法師団、商会ギルドや冒険者ギルドなど様々な機関の関係者が混ざっており、競技大会で披露される魔法や能力の数々を評価し、優秀な人物はスカウトを受ける事もあった。


つまり、その舞台で魔法が使えない事を曝すことは社会的な評価も下がるという事だ。故意か偶然か、ガーネットは絶妙なタイミングでこの魔法競技大会というカードを切った。この事実を世間に公表し、アレクを社会的に抹消しようとしているのだろう。覚えとけとはこのことだったのか――。


「そうだよな。どの種目も魔法が必要だもんな」


まずは選択種目の【ドライビング・ボート】は全長50mのプールに浮かべられた1人用のボートで往復100mの距離を走行する競技だ。もちろん使う推進力は魔法でスタートの反対側にあるボールをボートについた突起で割り、スタート地点に戻ってきたタイムを競う。やってみると意外と難しく、まず進む力、折り返し地点でコースアウトしないように減速する力、折り返してゴールまで進む力と魔法を数回に分けてボートの速度を加減しながら発動しなければならない。


次に選択種目の【マルチ・ターゲット】は魔法が当たると反応する魔法具で作られた的がランダムに複数設置され、それを魔法で射貫く競技だ。制限時間は30秒と短く、その時間内にいくつの的を射貫いた数を競う。的は選手の周囲360度すべてにランダムで現れ、5秒で消える。さらに20秒からは的がすべて移動する的に変化するため、当てるのも難しくなる。いかに複数のターゲットを正確に打ち抜くことができるかが勝負のポイントだ。


選択種目の最後は【スクエア・ブレイク】は四角形に作られた5つの岩を魔法で破壊する競技だ。5つの岩は選手の前方にWの字に置かれ、それをすべて()()したタイムを競う。こちらは単純に魔法の威力で決まりそうだが、5つをまとめて破壊できる威力を出せるか、個別に破壊するかでも詠唱時間や発動時間など細かい計算が必要になるかもしれない。


この3つの選択種目から1種目を選んで出場しなければならない。また、開催最終日には必須種目として【フォレスト・サバイバル】への参加が義務となる。こちらは闘技場を出て、学院の裏に設置された森で選手同士が戦う競技だ。参加者はペンダントを身に着け、そのペンダントが(ライフ)となる。命を取られたり、破壊された選手はその場で失格となり、その時点で()()()()()が得点となる。それだけでは弱い者を多く狩れば良くなるので、破壊した人にも破壊された人が持つ得点が加算される仕組みになっている。つまり、2人倒した人を倒すとすでに倒された2人分を加算し、3点になるという意味だ。また、魔法学院の制服には防御魔法が組み込まれており、競技によって選手の生命に危険が及ぶことはない。その関係で、この競技では()()()()()()()()が禁止されており、()()()()及び、()()()()()()()()()()()が認められている。


どの競技にせよ、()()が必須になる競技ばかりだ。ちなみに競技大会は4日間開催され、1日目にドライビング・ボート、2日目にマルチ・ターゲット、3日目にスクエア・ブレイク、4日目にフォレスト・サバイバルの開催日程になっている。4日目以外はすべて闘技場で開催され、教師達はその準備に追われるらしい。競技は学年毎に順位が付けられ、各種目とも1年生から順番に行う。そして悪い事に、競技する順番は()()()()()()となっている。つまり、どの種目でもアレクはトップバッターになるという最悪の展開だ。


これにはアレクも頭を抱えるしかなかった。



「こんにちは」


アレク達が昼食を終え、食堂を出て教室へ向かう途中、1人の少女と挨拶を交わす。


「こんにちは」

「ちわっす」


少女は微笑んで頭を下げるとその綺麗なプラチナブロンドのロングヘアをなびかせ去って行く。どこかで見たような気がするが、思い出せない。同じクラスの生徒ではないので、レイの知り合いだろうか


「おいアレク!今の知り合いか?凄く綺麗な人だったじゃないか」


「えっ?レイの知り合いじゃないのか?知らない人だったよ」


「んなわけあるかよ。お前の事見てたじゃんか」


2人は歩きながらそんな感じでしばらく言い合いをしていたが、結論はでなかった。教室に着くとそのまま中に入っていく。その様子を後ろから眺める生徒が居た。


「へぇ?トゥナが男の子に興味持つなんて珍しいじゃん」


「ミーナ。そんなんじゃないよ。私達も早く教室に行きましょう」


「はーい!」


2人の少女は教室に入っていった。A組と書かれたクラスに――

最後まで読んで頂きありがとうございます。


ストックを改稿しながら投稿しているので、投稿までにお時間をおかけしてすいませんが、今夜か明日に次話投稿します。(設定色々変えたので直すの大変 ^^;)

次の展開まで急いではいるのですが、無能回がもう少し続きます……。

それに伴い、競技大会は重要部分のみ記載する予定です。


PVが150を超えて嬉しい反面、ブックマークが一桁という現状でして、

ご意見やご感想があれば是非参考にさせていただきますので、よろしくお願いします。

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