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君がいたから  作者: HRK
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side 明村 未来


 俺の名前は明村(あけむら) 未来(みらい)。女みたいな名前に反して結構イカした見た目なんだぜ。


 中学まではそこそこ勉強できて運動もできるイケイケ人生だったが高校に入学して一転。最下位クラスのチャラ男なんて言われている。まさか自分が280人中240位以下になるなんて思っていなかったし地球がひっくり返ってもあり得ないと思っていた。

 昔から何をやってもそこそこやってこれた俺が、そこそこにも届かず二年連続ビリクラスってびっくり。もちろん偏差値高いの知ってたよ??けど入学できたからさぁ。実は俺って天才説~とか言って。

 最下位クラスって俺みたいに一気に現実突き付けられた奴らばっかりだから四分の一くらいは非行に走っちゃうしすぐ辞めた奴もいる。

 受かったとて。たかが受験に合格しただけ。その先に求められる学力の向上に付いていけなくなるのがオチ。自尊心を保つために選んだけど、楽しいを選べばよかった。中学の同級生がワイワイ青春を謳歌しているときに俺はテスト勉強ばっかり。年間何回テストすんだよって。


 俺もやめちゃおうかなーって考えた。けどそれじゃプライドもくそもないなって思い直した。楽しめないなら自分から楽しみを見つけるしかねぇじゃん。

 それで見つけたのが、丹羽大空っていう学年一の問題児。


 俺はこれでもクラスの中では上の上だ。一番下でもなんとかしがみ付いてる(こいつ)に抜かされる時が来たら辞めよう。一番下じゃないのに落ち込む意味が分からねぇ。落ち込むのはどん底に落ちた時だけでいい。

 そう決めたから。先に辞められたら困るわけ。


 S組には同中の(いわお)っていうすげぇ頭のいい奴がいる。勉強が行き詰まったらそこを頼りに頑張るしかねぇべ。



 不良とは一切無縁っぽかった空が突然のイメチェンをした日、ビビビと来た。根暗でモサい印象から無口なイケメンに大変身。男子特有の身長がグーンと伸びるタイミングも重なってめちゃくちゃ大人っぽくなった。ただ、ちょーっと髪色が明るすぎるなー、もったいないなーってあれこれ考えて何気なく話していたらいつメンになっていた。でもそれもつかの間。一年最後の期末試験でぶっ倒れてから学校辞めるとか言い出して。

 俺の自尊心のためだとか、プライドとか、そんなんじゃなくてただ単に空との学校生活が楽しいから辞めるなって何十回も頼み込んだ。

 不良でも本当の悪ではなくて優しさが滲み出ていたからきっと考え直してくれるだろう、って実は思ってた。部活の件でも押しに弱いのは分かっていたから。

 けど今回はかなり手こずって…。全部諦めました、みたいな顔で全然話聞いてくれなくて。結局時間に追われて仕方なくって感じだった。今の担任が『退学の受付は昨日まででしたー!べろべろばぁ』って嘘か本当か分からないような嘘でなんとか思い留まってくれたというか。

 嘘だって知ったのは年度明けだったけど今更どうでもいいって残ってくれている。


 残ってくれて嬉しい。でもそれはいつメンで笑い合えると思ったから。


 それなのに、S組の首席、藤ノ木 優と二位の鏡堂 広太と頻繁に勉強会をすることになって段々と俺たちのグループから離れて行っているのが分かって、寂しいというより、嫌だなって感じてしまう自分がいる。認めたくはないけど、俺が引き留めた意味って何だったのかなとか考えてしまうから、そんな自分に嫌気がさす。


 俺と巌の勉強会には来なくて、今まで忌み嫌っていた鏡堂の方には行くんだな。もちろん空の行動を抑制する権利なんてないから何も言わないけどさ。鏡堂たちの方が頭いいのも分かってるけどさ。なんか、そんなのって。寂しいじゃん。


 空は何とも思ってないのかもしれないけど。

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