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君がいたから  作者: HRK
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side 夏木 あかり



 「ね。丹羽くん?」

 「ん?」

 「デートしよ?」



 抱きしめられたまま話したから声が近くてドキドキしてしまう。


 「今日の放課後、教室で待ってて!」



 連絡先が分からないなら会って約束してしまえばいいだけ。まずはたくさん話してどんな人なのか知っていく。

 



 「教室で二人きりで会うの?護衛を送ろうか?」

 「護衛?いらないよ、そんなの」

 「襲われそうになったら…」

 「ならない!もしそうなったら大きな声で叫ぶから」


 恭子の丹羽くんに対する警戒心は相当なもので帰りのHRが終わっても『気を付けて』と何度も言ってきた。

 そんなに怖いかな…?



 あ、いたいた。ちゃんと待っててくれるなんて律儀でいい子じゃん。


 「遅くなってごめんね。丹羽くんのことを知りたいから、自己紹介して?」

 「自己紹介?」

 「そう!誕生日は?」


 時間を忘れて聞きたいことたっくさん聞いた。中学までは根暗だったとか、幼馴染でS組の鏡堂と何度も喧嘩した、とか。


 「じゃあどんな子がタイプ?」

 「性格がいい子」

 「たとえば?」

 「人の悪口を言わない」

 「必須だね」


 「あだ名は?普段なんて呼ばれてる?」

 「空」

 「空!いい!!私も空って呼ぶ!私のことはアカリって呼んでね」

 「アカリ?」

 「うん!アカリ!」


 空の前の席を借りて向かい合って話すのが楽しくて。でもちょっと物足りなくて。もっと近くに行きたいな。…がっつきすぎって思われたくないから口にはしないけど。


 「写真撮ろ?」


 さりげなく隣に行きたくて携帯のカメラを構えて空の横に立った。


 「微妙な距離感…」

 「へ?」

 「この方がカップルっぽくない?」


 ぐいっと腰を掴まれて…空の上に座ってしまった。

 にっこり笑った顔が国宝級にイケメンなのは勿論なんだけど、こんなに積極的だったとは思わなくて鼓動がおかしい。


 「あっ、カッ…カップル…だけど…重…重いんじゃない?足折れてない?粉砕骨折してない?」

 「なにそれ、するわけないでしょ」


 笑いを我慢するように、だけど我慢できてない顔で笑われて恥ずかしい。


 「今バカにしたでしょ!!」

 「してないしてない」

 「本気で心配したのに!」


 




 「携帯の画面見てうっとりしてるのはさすがに不審者」

 「だって〜」


 こう見えても一応難関校の上から二番目のクラスにいる私。たまには勉強しなくちゃ、と立派な口実を作って恭子に惚気たい。

 マックに呼び出してひたすらにやけた。


 「てかさぁ、最終下校まで教室でイチャイチャとか不健全極まりないんだけど」

 「なんでよ?喋ってただけです〜」

 「でー?噂にはない部分見つけられたの?」

 「うーん。噂通りっちゃ、噂通りだね」


 噂通りだけど、他校との関わりは全然なくなったみたいだし鏡堂との喧嘩だって話を聞く限りあっちが悪い。定期試験すっぽかしについてはまぁまぁ…うん。


 話してる雰囲気が作られたものじゃなければめちゃくちゃに優しくていい人だと思う。



 「ふーん。まぁいいけどさ。楽しいなら」

 「楽しいよー!今度恭子にも紹介してあげるね」

 「いい、いい。怖いから」


 なんだかんだで私の味方をしてくれる恭子が本当に大好き。


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