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君がいたから  作者: HRK
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side 鏡堂 広太




 冬休みが明け、周りがクラス分けテストと期末試験のために勉強しまくっていた。特に村尾が焦っていたのが面白かったな。


 「鏡堂!!来てるってよ!」

 「あん?」



 クラスの女子がF組に行けって騒ぐ。怖いから優も連れて久しぶりのF組に行った。



 「今まで何してたんだよ!心配したんだぞ!ななな!来年も同クラがいいから一緒に勉強しようぜ!」

 「辞めるから勉強しないよ」

 「そんなこと言うなよ!な、お願い!」

 「無理なもんは無理」


 言葉遣いや見た目は変わっていない。でもなんだろう。雰囲気が変わった空がそこにいた。


 「…生きてた。よかった」

 「話さないの」

 「あぁいい。また余計なこと言いたくないし」

 


 「なんか変わったね」

 「優もそう思う!?」

 「ん。なんとなく」


 大人しく自分のクラスに戻り、困り果てた村尾に勉強を教えた。













 F組の後期期末試験の結果は散々で空は余裕の赤点、S組の村尾も赤点。



 「おわた。赤点取っちゃった。終わった!!やっちゃった!!来年S組は無理だ!みんな今までありがとう!!うわーーん!」



 早くも落第を覚悟しているらしい。空は開き直っていたって。



 




 あっという間に新年度。クラス分けテストの結果が廊下に張り出され、俺と優はS組。村尾は一つ下のA組。伊藤や元Sのほとんどは成績キープだから村尾が可哀想になってくる。


 「気持ちはS組だから!みんな俺のこと忘れないでね!俺はみんなのこと忘れないからね!!」


 卒業でもするのかっていうテンションで隣のA組に行った村尾を笑うS組たち。なんだかんだあいつならどのクラスでも上手くやりそうだ。



 いないんだよな、と一番下のF組の名簿に目を通した。



 「え、いるじゃん」

 「ほんとだ」


 優と揃って目を丸くした。最下位中の最下位に名前がある。『丹羽大空』って、ちゃんと書いてある。




 「辞めないでって何十回も泣きついたら考え直してくれた」



 同じく最下位クラスの明村に事情を聞いて安心。それにしてもF組もメンツ変わらなすぎだろ。問題児ばっか。髪色が派手なのも集中してる。



 何より無駄な自己紹介が早く終わりますようにと教科書を眺めたホームルーム。

 やっぱり首席は優で俺が二位。俺もまだまだだなー。



 



 「こっちもさそんなにメンツ変わってなくて。上から落っこちた感想とか聞かれてまじで気分悪いよな!!」



 村尾は授業が始まってからも休み時間のたびにS組に遊びに来ている。



 「逆に現状維持のお気持ちは?って聞いてやったよ。これでもクラス内では中の上なんだぞって」



 「つーか藤ノ木は?いつも一緒なのに。休み?」

 「最近いつの間にかいなくなってる。影薄いからどこ行ってんのかさっぱり」



 去年は休み時間も勉強していた優がどこかへ行ってしまっている。俺はどこへ行くにも優を連れて行くけれどあいつは俺を連れて行ってはくれない。


 「なぁなぁ、鏡堂って好きな子とかいないの?」

 「いない」

 「俺はいるぞ!!」

 「ふーん」

 「あー。これだから勉強バカは」


 売られた喧嘩はきっちり買う。



 「ねえごめん!!許して!!」



 A組に強制送還してやったわ。

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