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君がいたから  作者: HRK
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side 鏡堂 広太

「おかえり。随分と遅かったね」


 遅めの帰宅に驚く父さんは居間のソファーでくつろいでいた。食後の優雅なひとときだ。調子のいい時はそこそこな音量でオペラなんかを聞いていたりする。


「ん。優と勉強してた」

「そうかい。立派なことだ」

「母さんは?」


いつも父さんのそばにくっついている母の姿が見当たらない。買い物?


「ああ。そういえば息子が心配だと騒いでいたな」

「はあ?俺高校生なんだけど」

「ははは。すぐに帰ってくるだろう。広太も、遅くなるなら連絡の一つくらい入れなさいな」

「ええ〜」


小学生かよ…。冗談めかして笑う父に俺は心底困った。

 だって、高校生って遊べるし働けるじゃん。大人じゃん。親には内緒の集まりだってあるかもしれないし。逐一連絡するなんて嫌だよ。大人だもん。


「そうだ。広太の好きなフランスパン買っておいたから好きな時に食べなさい」

「まじで!!?やった!!」


 …もう少しだけこの人の子どもでいてもいい?

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