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落とせ!難攻不落の姫路城!!11

ウィングは、当主が秘書の優希に言ったような事に加え、自衛隊員としての自分の知見も交えて説明した。


「ちょっちょっと待つッス。こんなのどんな作戦を考えても無理ゲーじゃないッスか!」


「そうですね。無理ゲーです。この合戦の勝利条件次第です。先程浅見さんから、市役所や動物園職員の人たちも参加して思いをぶつけに来いという話がありました。だから必ずしも勝利条件は単に勝つ事では無いのではと思います。それに我々が想定している神様―」


「そこまでじゃ」


全員が振り返る。


そこには全身甲冑を装備し、顔にはさらに面頬を付けて表情がうかがい知ることが出来ない鎧武者がいた。身長はアダムより少し大きい位だ。しかし、その身体から吹き出るオーラに全員が気圧される。この時、沙織だけは浅見を護らなければと思った。いつも沙織が周りの人々を傷付けてる状況と似ていたからだ。


「浅見さん!!」


「ゆっゆっ幽霊~~しゃっ喋った~」


「えっ、聞こえてるし見えてる?それなのに大丈夫なの!?」


「そなたの下手くそなオーラ制御と一緒にするでないわ。心配せずともよい。その浅見とやら以外に圧を加えておる」


「へ~っ大将が出てきてくれるなんて手間が省けたぜ」


アダムはデザートイーグルの狙いを鎧武者に合わせる。


「無駄な事は止めよ。ワシは合戦で相まみえるのを楽しみにしておるのじゃ」


「じゃあ少しばかり試させて貰うぜ」


「しょうがない奴じゃ。まあ嫌いではないぞ」


ダンッダンッダンッダンッ


会議室に銃声が響き渡り、アダムのデザートイーグルから白煙が立ち上る。


「なっなんだと!?」


鎧武者は全ての弾丸を、いつ抜いたのか両手に持った日本刀の腹で優しく受け止めた。弾丸は床にボトボトと力なく落ちて転がる。


「これで満足か?」


「アダムの攻撃を・・・そんな・・・」


鎧武者が会議室を完全に掌握する。


「さてそこの者、興が削がれることを言うでないわ。お前達の言葉を借りるとネタバレと言うんじゃろ?お主達の間でもラスボスをバラした者は吊し上げられるじゃろ。じゃから黙っておれ」


「はっはい。了解しました」


「さて、お主達が気になっている勝利条件じゃが・・・」


全員が息を飲む。


「そんなものは決めておらん。戦いながら決めようかのホッホッホッ・・・さてお前達、ワシに刃を、銃を向けて良いのかなどと考えるな。アダムと言ったの、此奴こやつのように遠慮無く挑んでくるが良い!ではこれはお返しじゃ」


鎧武者からさらに一段と強烈なオーラが吹き荒れる。沙織達は壁まで吹き飛ばされ、窓は粉々に砕け散る。


「ホッホッホッ少しやり過ぎたかの。では今夜零時待っておるぞ!」


「「「「「「今夜!?」」」」」」


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