ナイトのピッピ 47
~一週間後~
「よいしょ。どうッスか?」
サヤカが梯子を使って、木の上に鳥小屋を置く。
「オッケーよ。サヤカちゃんありがとう!」
香山はサヤカに木の下からお礼を言う。
「これで、10個目。終わりだな」
沙織、アダム、アポロ、サヤカ、香山の五人は、それぞれが二つずつ作った鳥小屋をピッピの守護する山に置き終えた。
「ありがとうみんな。私一人じゃこんなに早く終わんなかったわ。それに運動音痴の私じゃ怪我してたかもしれないわ」
「また置くときがあれば言って欲しいッス」
「ここに来ればピッピとも会えるし、いつでも言ってねマナナ」
「そうでしゅよ。マナナ、アダムはいつでも手伝いに来ましゅからね」
「アポロは、マナナと一緒にパフェが食べたいんだろ」
「まあ!本当なのアポロ!ダイエットしてるのに~」
「ちっ違いましゅよ~ッ。マナナと一緒にパフェは食べたいでしゅけど違うんでしゅよ~」
アポロが必死に沙織に弁解していると、背後から両脇に手を入れられ香山に持ち上げられる。
「いいのよアポロちゃん。私が許しちゃう。あれ?ヨダレが出てるわよ♪」
「ちがっ違うんでしゅよ~~!」
アポロは手でゴシゴシとヨダレを拭う。それを見てみんなが笑う。