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未来へ ⑲

沙織はサヤカからさらに手錠を受けとり、グルグル巻きにする。そこにちょうど東九条家の特殊写真班が到着する。アダムを鎖でグルグル巻きにして罵倒する沙織の姿に、東九条家が声を失い機材を落とす。

沙織はとんでもない現場を見られて焦る。


「あっあの違うんです。こっこれはその―」


「おっおい、あの氷狼を手玉にとったアダム様をあんな姿に・・・」


「あの鎖の縛り方、あれはプロだ。俺はそっち系の店のプラチナ会員だから分かる。女王様の才能もあるとはさすが西九条様!いやっ西九女王様!」


「これはシャッターを切らざるをえん」


バシャバシャと写真を撮られて沙織は真っ赤になる。急いで誤解を解こうとする。


「ちょっと待って―」


「もう止めてくれよサオリ~ン。アーサー探偵団48の殺人奥義№2【西九女王様】を朝っぱらから練習させてくれってどんな変態だよ~」


「おお、やはりそうか!これは特ダネだぞ!撮れ撮れ撮れー!」


アダムは大声で叫び、さらに誤解を深める。


「アッアンタ何言ってるの!?」


「ウ~ン何だサオリン?殴るのか?いいぜ。その瞬間も写真とって貰うからよ」


アダムは悪い顔をする。


「アンタって奴は~~クッ」


沙織は鎖を解いていく。


「いやー大変だったなー。肩こったなー」


沙織はアダムの肩を揉む。


「おお、練習に付き合ってくれたアダム様をねぎらっているぞ。さすが西九条様だ。お優しい。ウチの白百合にも見習って欲しいものだ」


「ハハハッそれは無理だろ。アイツなら鎖で縛ったままバイクで引きずりかねん」


「ハハハハハッ確かに。その後グッタリした所を燻製器にぶら下げて燻されかねませんよ。あの鬼教官なら、私達を晩飯にしかねませんハハハハハッ」


「よしお前等三人、お互いに写真を撮れ。それを遺影にしてやろう」


「「「しっしっ白百合主任!!!」」」


撮影班の三人は腰を抜かす。


「なっ何でここにいるんですか?今日は年末ですよ?主任以上は総本家で会議をしているはず。隠れてるなんてずるいですよ」


「人聞きの悪い事を言うな。私は隠れてなどいない。お前等が沙織さんとアダムさんに夢中だっただけだ。まあ気持ちは良く分かるがな。さあ処刑の時間だ」


「ちょっちょっと待って!写真、そう写真に影響でちゃうから。我々は当主の命令でここに来ているんですよ!それを邪魔して当主の顔に泥を塗るなら、白百合主任こそ当主に処刑されますよ!!」


「そっそうですよ。さっき言った事は撤回しますから。すいません、すいませーーーん!!」


白百合は確かにそうだと納得した。尊敬する沙織さんの写真に影響が出ては白百合一生の不覚となってしまう。


「チッお前等命拾いしたな。沙織さんに感謝しろ。だが、もしアダムさんとアポロさんの写りが少しでも悪かったら覚えておけよ」


「「「はっはいぃぃぃーー」」」


三人は慌てて写真の準備をする。


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