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未来へ ⑫

「ビックリしたぜ~まさかサヤカーンの名前が出てくるとは。いや、俺はお前の名前が出てくるのを待ってたのかも知れねえなクククッ。桃宮が避けられるのは非人道的な実験に付き合わされるかららしいな。その事について非難や抗議する人間は多いらしいが、桃宮のプログラムの実力は、頭一つどころか四つも五つ抜きん出ていて、桃宮がプロジェクトに加わるか加わらないかでファイヤーウォールの出来が雲泥の差らしいな。それはこういう金庫の電子ロックプログラムにまで及ぶ。だから上層部も抗議が絶えない実験に目をつむってる。


お前は気になったんだろ?自分だけでなく他の奴も酷い目に遭わせておきながら、何故お咎めなしなのかってな。お前は、本人に聞く事はもちろん、自分でも桃宮の秘密を探っただろう。そしてお前は桃宮の仕事を知った。金庫などのプログラムも組んでる事を知ったお前は、俺が注文してくるだろうと確信したはずだ。ただ桃宮に金庫を開ける解錠コードを作ってくれとそそのかしても、聞き込みから得られた性格から、絶対に乗ってこないと思ったし、下手すれば、いや、そんな事を考えていると知れば確実に自分の計画を潰しにくると思った。桃宮は自分のプログラムを突破されることを何より嫌うからな。だからお前は違う手段を考えた。製造現場に潜り込んで盗聴器をしかけることをな」


サヤカは頭を掻きむしる。


「まあ、それについてはアドバイスをもらったんだよ。俺はまず桃宮に会った。それでプログラムにサヤカーンが細工するかも知れねえと言ったらよ、


『それは無理よん。サヤカがどんなに天才か知らないけど、私も天才の名をほしいままにしてきた人間よん。素人の中学生がウチのプログラムに侵入して細工するなんてあり得ないのん。サヤカは今、バイトの一環で私からプログラムを学んでいるけど、所詮今はシステムエンジニア三年目程度よん。まあ一般人より相当筋が良いのは認めてあげるよん。


でもこの世界にはウィザードと呼ばれる一般人とは隔絶した天才達がいるのん。そいつ等レベルじゃないと私のファイヤーウォールを突破出来ないと保証するよん。サヤカは当然ウィザードじゃないよん。例え私に見せてる姿がブラフだったとしても、私は気になった奴、賞レースウィナー、ハッカー、クラッカーをファイヤーウォール強化の為に調べてるんだけど、プログラムの書き方の癖からサヤカかな?と思う奴なんていなかったよん。


まあだからサヤカが私のプログラムに侵入して書き換えるなんて何度も言うけど絶対無理よん。あの子もそれぐらいは良く分かってるはずよん。まあ私がサヤカならもっと原始的なやり方を使うよん。例えば盗聴器とかねん』


って教えてくれたよ。ドンピシャだったな」


「モモタン~~~~!!」


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