プロローグ
Vtuberとは、某大手動画サイトで活躍する3Dアバターがまるでアニメのキャラクターのように躍動的に動いて、時には歌い、時にはゲームをしたりと普通の人間と変わらない動きをする。それを録画、あるいは生配信で動画視聴者に提供する、いわゆるアイドルのようなエンターテイメントの一つだ。
AIがアバターを動かしているものもあるが、今最もホットなのは【モーションキャプチャー】という専用の機械を人間が使って、その動きや表情までも、画面上のアバターがそっくりそのまま行うという物が主流だ。
ここで一つ疑問が浮かぶかもしれない。たとえば男が女の子のアバターを用いることは出来るのだろうか?と。
もちろん出来る。だがそれには一つ問題がある。そう、声だ。男性と女性は根本的に声が異なる。中学生までは何とかいけるかもしれないが、高校生までなると殆どの人が声変わりを終えて男性は男性らしく、女性は女性らしい声になっていく。そこでギャップが生じてしまい、男性は女性アバターを使えず逆も然り。
だがそんな問題を解決してくれる物が一つある。変声機というもので、ピッチやフォルマントを調整することによって男声を女声に近づけることが可能となった。だがこれにも問題があって、自分の声を電子的に変えるため、あまりにも自分の声から遠いピッチやフォルマントに変えてしまうと電子的ノイズが発生してしまい、男が女アバターの声をやっているとバレてしまうのである。
しかし、これは一世代前のことで現在は完全に女の子の声になれるソフトウェアが開発され、ついに見た目も声も女の子になれるようになったのだ。
これはそんな時代に生きる一人の男がちんこをもいで、本物の女の子になる努力をするような物語だ。
ちんこをもぐのは随分先になるかもしれないが是非とも読み進めて欲しい。