交わりだす過去と未来
⬛Episodic.4⬛
時は流れて………。
20XX年。
少年少女と少年全部は、外部からのコンタクトを解析してはみたものの、思ったような結果は得られなかった。ただし!僕達と同じような環境で、きっと生きていると確信していた。
少年少女と少年全部は、
地上界へと出向く決心をする。
その数日後………。
地上界に続くチューブトンネル前のロッカーから紫外線防止のマイクロカーボン特殊スーツと、米軍の最新式ガスマスクを選んだ!
二人乗りのドライブモーグルに乗り込むと、新西宮市深津町の地上界コンビニエンスストア8.12にロックオンする!
激しい揺れとともに、身体がバラバラになりそうなのを必死で堪えていると……。
8.12のチューブトンネル出口に到達した。
ドライブモーグルのハッチを開けると、
8.12に通じるバックヤードのドアがある。
二人はバックヤードのドアを開けて店内にと侵入して行った……。
店内にはU●O3minutesのキラーウイルスによって、コンビニ店員や客の全員がもがき苦しんだ様子で死に絶えていた。
少年全部
「なぁ〜。これからどうするの?」
少年少女
「そうだな〜。まず食料の確保は後回しにして、店内の端末機からスーパージェットバイクを拝借して兵庫医大に向かうよ!」
少年少女は死に絶えていた客の財布から、
8.12の端末操作カードを抜き取った。
そして端末機にカードを挿入すると、
画面から移動手段を選ぶ!
そして次の画面からスーパージェットバイクをチョイスした。すると8.12前のパーキング地面が左右に開き出して、HO●DA1500ccスーパージェットバイクのサイドカー付きが現れるのであった。
⬛Episodic.5⬛
少年全部が端末機でチョイスしたNATO軍戦闘ヘルメットを被り二人は8.12を後にした……。
一旦新山手幹線に出ると、旧中津浜線の交差点にあるMAC●ONALDにバイクを停めた。
二人は店内に侵入すると少年少女はケプラー素材のショルダーバックから、ルーチョンキ消臭スプレー556Zを店内にスプレーする。
瞬時に店内にはアルプス高原のような爽やかな空気になるのであった。
冷凍保存しているパテとバウンズとポテトとチキンナゲットを取り出して、二人は慣れた手つきでセットメニューを完成させる。久しぶりのジャンクフードに会話もせずに貪り食った。もちろんドリンクはコカ・コーク!
満たされた気分でMAC●ONALDを後にする。
旧中津浜線を南に下って、新ルート43号線を東に向かう。途中でネオ甲子園球場が右手に見えてくる。
少年全部
「ちょっと寄り道しよう!」
少年少女
「そう言うと思ってた!君はピッチャーマウンドに立ちたいんだろ?」
少年全部
「あぁ……。僕にとっては憧れの聖地だから!」
ネオ甲子園球場を見たとたん少年全部は、
なにかしら心を動かされていた…。
少年少女
「いいよ。僕がキャッチャーする!」
二人はバイクのままネオ甲子園球に侵入すると、一塁側のブルペンからグローブとミットを拝借する。
少年全部が憧れのネオ甲子園球場ピッチャーマウンドに立ち、少年少女がキャッチャーとしてホームベース後ろに座り込む。
少年少女
「さぁ!思い切って行こう!」
腕をグルグル回してストレッチが終わると、
少年全部が大きく振りかぶって、あの伝説のマサカリ投法ピッチャー村田兆治のように腕を振り下ろした。ボールはライジングサンのごとく、ホームベース前で伸び上がった。少年少女のキャッチャーミットに乾いた大きな音が響く!
少年少女
「ナイスボール!」
少年全部
「もう1球いいかな?ちょっと握り方を変えてみるから……」
少年全部は人差し指と中指を開いてボールを握る、なせか分からないけど……。
第六感がそうさせる。再び腕を大きく振り下ろした。ボールはホームベース前で鋭く縦に変化する。かろうじて受け止めた少年少女。
少年少女
「凄い変化だ!なんなの?」
少年全部
「よく分からないけど……?ちょっとhumandroidで調べてみるよ!」
マイセルフスクリーンを立ち上げて、
ネオ甲子園球場のオーロラビジョンと同期させる。
少年全部
「OK humandroid!名球会村田兆治出して!」
すると……。
オーロラビジョンには伝説の村田兆治が映り出して、あのマサカリ投法が流れる。
少年少女
「そっくりだ!投げ方もボールの質も!」
満足気な顔をしてマウンドがら降りてくる少年全部は少し照れながら……。
少年全部
「僕には伝説のピッチャー村田兆治の遺伝子があったと思う!今日初めてボールを投げたんだせ!」
二人はハイタッチして、ネオ甲子園球場を後にした……。