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プロローグ

全くの初心者ですが、作家の皆様に憧れてこの度「なろうデビュー」させて頂きました!

可能な限り更新し、楽しい作品を書けるようがんばります。

強風と雨が窓を叩くワンルームの部屋で一人パソコンをいじる。


「これで・・・どうだ?」


一人呟きながら電源を入れ、視界に映る仮想デスクトップを凝視。

数日前の落雷の影響で、電源が不安定になっていたパソコンは

特に問題なく起動し、認証画面を表示させた。


「やっと直ったか!パソコンないと生きていけないからな~」


心の底からそう思うから仕方ない。自分でパソコンをいじるようになってからは

毎日欠かさずパソコンを起動し、ゲームやらアニメやらに没頭しているからだ。

仕事が休みの日に自分の趣味に没頭しなけりゃ、きっとストレスで死んでしまうだろう。

そんな事を考えながら、改めて認証画面に意識を戻す。

そこには自分のアイコンと【野神 晶】という名前が表示されていた。


「さてと・・・ログインユーザー認証」


数十年前まではキーボードに直接パスワードを打ち込んでいたらしいが

VRやARが当たり前の現代では物理キーボードも必要ない。

無線接続されたヘッドセットには、マイクも搭載されているので

音声認識でのログインが可能だ。


「ユーザー認証完了。パソコン内の仮想空間にログインします。」


認証完了後の自動音声を聞きながら、ベッドに身を投げ出す。

軽やかな電子音を聞きながら、俺の意識は仮想空間へと移行した。


すぐに目を開けると、そこは自分で設定したとおりの仮想空間で

インストール済の各アプリケーションがフワフワと浮かんでいる。

自身の意識をデータ化して仮想空間にログインし、様々なサービスを使用する時代になってから

何年経っているんだろうか。

今の時代では基本的に通勤という概念すら薄まりつつある。

行政のサービスはもちろん、会社の通常業務やショッピングなど

ありとあらゆる事柄が、オンライン上の仮想空間で行えるようになっているのだ。


「お帰りなさい!晶さん。今日のご予定は?」


僅かに電子音的な響きを含ませながら軽やかな声が質問してくる。

オンラインのフリー素材を元に作ったオリジナルのAIだが、毎日ログイン

して多少なりと会話をしていると、自然な感じも出てくるものだ。

そろそろ名前をつけてアバターにデータを組み込んでも面白いかもしれないな・・・。

そんな事を考えながら名もなきAIに俺は返事を返す事にした。


「ただいま。予定よりログインするのが遅くなったから、すぐに出かけるよ。」


そう言いながらアニメ専門サービスのアイコンを操作する。

出かけるとは言うものの、アイコンをタッチし認証画面を抜けるだけで

アニメ専門サービスのサーバーに仮想アバターが自動で移動するだけだ。

暑くも、寒くもない快適な仮想空間でアニメが見れる。本当に便利な世の中になったもんだ。


「わかりました~!パソコン本体のメンテナンスは問題ありませんか? パソコン本体の温度がいつもより高いような気がするんですが。」


名もなきAIは少し心配そうに情報を提供してくれた。

ログイン中の自分の意識のほとんどは、パソコン内にあるため肉体側は割と無防備な状態にある。

感覚的には夢を見ているのと同じだろうか?完全に意識が切り離されているわけではないので

現実世界で何かあれば、すぐに覚醒することは可能だし(寝ぼけた感じにはなりやすいが)

本体になにかトラブルがあった際、ユーザーは強制的にログアウトさせられる。


結構安全な設計にはなっているのだ。万が一にも現実世界の肉体が、植物状態になったりは

しない安心設計だ。 大丈夫。 問題ない。


「大丈夫だろ?アラート表示もないし。」


「でもCPUの使用率が以上に高いというか・・・何かデバイス追加しました?」


「あ~・・・いじるついでに中古パーツをちょっとだけ?」


「なんでそれを先に言わないんです!変なウィルス入ってたらどうするんですか!すぐにチェックかけますから終わるまで待っててください。」


<んーだいぶフレンドリーなAIになってきたな~。近々に性別設定してかわいい女の子アバター

用意すれば彼女的なAIになるかもしれんな・・・。でも結局はAIだし。

彼女か・・・何年いないんだろう。そろそろ彼女欲しいな~。>


的な事を考えているうちにもスキャンは進んでいるようで、進捗バーがどんどん進んでいく。

8割ほどスキャンが進んだ頃に、AIが何かそわそわした音声で俺に話しかけてきた。


「晶さん・・・あのっ。これ・・・ん?ん?あ・・・ヤバいかもしんない。」


<AIがやばいとか言うほうがヤバいんじゃないかな?>などと思いながら

仮想空間に浮遊している天気情報を見る。どうやら雷注意報が出ているらしい。


「何がヤバイのさ?」


「勝手にデータコピーかかってるんですよ!CPU利用率が高いのはそのせいみたいで・・・。

しかもこのデータって・・・ローカルドライブいっぱいになってます!」


「え??自作でボーナス突っ込んでかなりの容量積んでるぞ? それがいっぱいって・・・」


どういうこと?と言おうとした瞬間に バンッ!!!というブレーカーが落ちたような

音が聞こえた気がして意識が覚醒に近づく。


仮想空間から強制的にログアウトさせられたのだろうと思い、目を開けた。


途端に、眩しさに目をやられそうになりおそるおそる薄目で再度確認。

視野の限り確認すると、真っ白な部屋のベッドに横たわっているようだ。


「え・・・どこ?ここ?」


つぶやいた声もかすれ、しかも聞き覚えのない声だった。

起き上がろうとして、頭にいくつもの吸盤が引っ付いていることに気づき、慌てて引き剥がす。

吸盤にはコードが付いており、その先には見たこともない機械が繋がっている。


頭の中にたくさんの???を浮かべながら体を起こし周囲を見回すと

眼の前に鏡があることに気づいた。

しかし映っているのは記憶にある自分ではなく・・・・今のほうがイケメンなのだ。


「おお・・・イケメンやないか。」


などと急に関西弁を吐き出しながら、現状を把握しようとしたところで

天井に備え付けてあるらしいスピーカーから声が聞こえた。


「目覚めたか! やったぞ! 成功じゃ!」


<何が成功やねん・・・・>


再び関西色のあるツッコミをいれながら改めて目の前の鏡を見つめる。

どうやら鏡の中人物は、姿の変わった自分だったらしい。

フリーズしてしまうのも仕方ない状況だが、ドアの開く音が聞こえたので

そちらに顔を向け、入ってきた人物に声をかけることにした。



いかがでしたでしょうか・・・。

タイトルのコピーの意味はお気づきとは思いますが

次回できっちり書いてみたいと思っています!

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