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転生龍達の人間界生活!  作者: 淋淵水零
プロローグ
1/11

0.昔という名の今

ギャーギャー喚く、私のずっと下にいる人たち。

私は、自分の家のベランダに椅子を置いてそこに立っている。

下から、やめろ、はやまるな、危ないよ、いろんな声が聞こえてくる。

…うるさいな。

私が何しようが、私の勝手だ。あの人たちには関係ない。

もういい、面倒くさい。


私は、ベランダの柵に登り、


「…よっと」


そこから飛び降りた。


「キャー!!」「えっ、何して!?」


たくさんの悲鳴、戸惑いの声が聞こえる。

何?私が肉の塊になるところ、見たいの?

そう思いながら落ちていく。


目を瞑ると、たくさんの思い出が脳裏をよぎる。

…家族のこと、知り合いのこと、あいつらのこと。

これが走馬灯ってやつかな?

こんなの、いらないんだけど。


___じゃあねー。


最後に言ったの、いつだっけ…?

最後に言われたの、いつだっけ…?

…覚えてないや。


___それでさ。


次の人生、あんな日々を送れたらいいな。


ふと目を開くと、目を見開いた見知った顔がいた。


こんな弱い私みたいにならないで。

こんな私の事、忘れないで。

ごめんなさい、ごめんなさい。

ずっとずっとずっと、みんなの幸せ、願っているよ。


「ばいばい」


そう言い、見知った顔に私は精一杯笑って見せた。

最後って、こんなに長く感じるんだね。

ありがとう、さようなら。


_______最後に聞こえたのは、私の名前を叫ぶ声だった。

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