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もう1つの職



~新一、俺がいなくなったら・・・母ちゃんを頼むぜ・・・~


~・・新一・・グッ・・ハァ、ハァ・・忘れるな・・ンッ、魂は、必ず~


~もう一度拝みたかったなぁ・・昔みてーな、青空を~




侍札

新村 新一

Lv :33

ランク:D

体力:D  精神力:F  

筋力:E  魔力 :C

気力:E  抵抗 :D

称号:

時雨一刀流 見習い狂戦士

特性:

居合 気力操作 思考加速 衝撃波 狂化

装備:

布の道着(上) 布の道着(下) わらの草履

宝刀≪鉛≫



「で、なんでSランクさんがこんなところにいるんですか?」


「バカ野郎、それはこっちのセリフだよ、Dランクが!」



聞くと、ぽつりと話し始める新一、話を聞き終えると、おもむろに懐から


名刺を取り出し新一に渡しながら言う。



「へー、まあ人には人の生き方があるからな。俺ぁ江戸の無法地帯で便利屋


ってのやってんだ。」


「便利屋、怒龍 銀時・・?」


「ああ、こんなご時世だ、冒険者だけじゃ稼ぎにならねーし、仕事だって選んでられ


ねーだろ。依頼されりゃあ、どんなことでもやってのける。」


「・・・母上を助けてください!!報酬は・・・報酬は・・こ、この刀を」


「・・・そうか、魂を掛けるほどの依頼か・・・この世は厳しーねー 


いいだろう初回限定サービスだ!特別にただにしといてやる・・・。今後ともご


ひいきにお願いしますよー」



ドドオォォン 爆音とともに迷宮内の地面が激しく揺れる。船が飛び立つような


音も聞こえることからむりに天井を破って出ていく所のようだ。おそらくだが


メトロポリスのやつらだろうこのままでは逃げられてしまう。彼は魔力を操作し、


具現化で魔導バイクを物質化するといそいで迷宮を抜ける。



「銀さん!!」


「源チャリ具現化、と・・乗れっ!いっつぁん!!」


「何すかこれ!?」


「簡単にいえば魔力の物質化だ・・行くぞ!・・舌かむんじゃねーよッ!!」



1階にいた彼らは、すぐに迷宮を抜け出すことはできたが、船はすでに遥か上空だ。


アスファルトに舗装された道路を走る中、新一はあわてて彼に催促する。



「ちょっと、銀さん大丈夫なんすか?これ」


「いや待て、俺この前スピード違反で罰金とられてんだよね。」


「知るかー!!んなこと言ってる場合じゃ!」



2人は言い合いを始めるが、この国の法律なのだから仕方がない。


これじゃあ埒が明かない、と思いながらも、言い合いは、終わらない。


そこに乱入者が現れた。パトカーだ。後ろから追いつかれ、横に付かれる。



「はい、そこのノーヘルとまれー」


「大丈夫です、頭かたいんで、冒険者だし」


「そういう問題じゃないんだよ、なんかほら、風紀的にさ・・」



警察さんがねちねちと一人ごとを始めてしまったので彼も新一も呆れてしまう。


かれらは急いでいるのだ、今はそんな事を聞いている場合じゃない。いい加減


先を急ぐことにした彼は、警察に頭突きをしてしまう。



「・・・というわけでやっぱりノーへルは・・」


「頭かたいって言ってるでしょうがー!!」


ズゴ―ン


「ちょっ銀さん」



新一は彼をたしなめようとするが、かれは前方に何かを発見したようで、頭に豆電球が


装備されている。何をするかと思えば、バイクからパトカーに乗り移ろうとしている。


嫌な予感しかしないがついていくほかないだろう。これでもいろいろ考えていそうなのだ



「新一、行くぞ。おれに策がある」


「もう、知りませんからね。・・ゼロさんどうにかならないんですか?」


『ふっ・・大丈夫だ。危ないことは我がさせん。任せろ!!』


「さすがですゼロさん、というわけでお願いします。」


『うむ、・・アクセル全開ぃぃぃ!!』


「オッケー!!」


「ちょっとー!!止めんじゃなかったの!?危ないよこれ!!」


『何を言う新一、面白いではないか、人とは、極限のやり取りでのみ真の力を


発揮できるんだ、覚えておけ、特におまえはバーサーカーであろう?』



一応止めるように最大限の努力はしたがダメだった。ゼロにも頼んで見るが


むしろこの状態を楽しんでいるようで話にならない。もっと危険が増してしまった。


すさまじい速度で走り今だに加速する。


数瞬後、空中を飛ぶパトカーとその中で絶叫する少年がいた・・・


そして≪メトロポリス(天)≫の船に突撃・・



「ううぅおおおおおぉぉぉぉぉ・・・・・・・」


ドゴーン


「なっ、何だ!!・・・パトカーだと、幕府に嗅ぎつけられたか!!」


「・・・・安心しろ、こいつぁ・・・・・ただのレンタカーだよ。」


「母上!!助けに来ましたよ!!」


「新ちゃん・・・?どうして・・」


「・・息子が母親助けんのに理由なんているかよ。助けたいって、それだけで


十分だろ」



突っ込んだ先に奇跡的に新一の母親がいたようだ・・何とも小説か!!と言いたくなるような場面だがここは


仕方がないだろう。親子の感動の再会だ、彼も彼で何かとカッコイイことを言っている。


だがこの場はそんな和やかというわけではない、敵のワポル星人は、ついに部下に


命令を下す。そんな時に彼のだ出番だ。



「母上、行きましょう。」


「もう無駄だって分からないのな~新ちゃん。この商船・・・奴隷船はじきに天ヶ原星


に飛び立つ、そうすれば親子と+aで売りに出すってことだ。やれ!!」


「そんな・・・」


「・・ずいぶん弱気じゃないか新一・・・ここは俺に任せてお前達はいけ!


俺にだってとりこぼしてきただいじなものがいくつもあるんだ、いくつもいくつも・・・


そうならないように強くなろうとしたが・・簡単にはいかねー・・運命ってやつぁ


厳しいらしい・・」


「銀さん・・・」


「行け!新八!!・・・・お客の大事なもんは・・・俺の大事なもんだ!!」



ずいぶんとかっこつける言い方だが新一にとってはありがたい。名前を間違っているが


急いで母をつれ、脱出ポッドを探す。部屋を抜け廊下にでて、ただただ奥を目指す。



「新一です。・・・母上、行きますよ!!・・急いでください」


「・・新ちゃん、あの人・・・」


「大丈夫です。きっとあの人は戻ってきます。あの人は・・銀さんは、父上の言って


いた、魂ってやつを持ってる。・・・そんな気がするんです!」


「・・新ちゃん・・・」



今は亡き父に思いをはせながら彼の無事を祈る。それでも走りつづける・・・


なかなかの身体能力だ・・・・・・。



ズドーン・・・・


「うおぉぉぉ、やばい、やばい」



その時、彼が爆音とともに颯爽と走ってきた・・・たくさんの天異人を連れて・・・


彼の息は上がっていてゼエゼエハアハアうるさい。それによっぽど辛かったのだろう、


服にはいくつかの切り傷がある。血は出ていない。



「新一!!早く、!早く行け!」


「ホントに戻ってきたー!!ちょっとー!!13行しか持ってませんよ!これ!!」


「ぅるせー!!辛かったんだ!思ったより辛かったんだ・・・よくよく考えてみれば


ワポルの奴らは、平均Bランク相当の実力持ってんだよ。そんな奴等相手に一人じゃ無理!」


「あの部屋まで急ぎましょ。」



三人はついに最奥の部屋にたどり着く。だが行き止まりのようだ、そこにワポル


星人も追い付いてくる。・・完全に追い詰められてしまった。これでは仕事をうし


なった係長同然だ、窓際まで来てしまった。銃口まで向けられている。



「・・観念しな、行き止まりだ・・・おとなしく捕まりな!」


「そうはいくかよ・・こっちはお得意さんかかってんだ。」


「銀さん!・・・」


「知るか!!・・ここで眠ってもらうぞ・・」


「頭、あれに当たったらどうすんすか、船が落ちちまう」


「なっ!忘れてたわ・・・って、何してんだ!!」



銃口を向けられながらも分割された思考で冷静に考えていた彼だが、敵の一言で


ピンと来た。船が落ちる・・動力・・。彼は身の回りにゼロの分隊を三本出現させ、


うしろ向きに構える。



「テメェッ何するつもりだ!!」


「銀さん!?」


「・・どんなことがあっても依頼を完遂する、便利屋、龍・・その生きざま、


とくとご覧いただきやがれっ!!」



最後にそう言うと千刀龍を動力源にぶっ刺す。すさまじい効果音とともに動力源が  


壊れ、船から浮力がなくなっていく。そして彼は腰からゼロをはずし、放り投げる。


「ゼロ、帰るぞ。三人拾ってけ・・・」


『御意』




「無茶をする人ね・・・あの人もそうだったわ・・・」


「そうですね・・・・あの、母上・・」


「分かってるわ・・・あの人に、何か見つけたのでしょう?・・・行って来なさい


・・・あの人の魂と、お父さんの言っていたこと・・確かめて来なさい」


「・・・はい!!」



依頼は無事完了され、新一は彼に付いていくことになった。彼の魂の輝きに魅了


されてしまったのだろう。・・彼は彼でパトカーの警察と言い合っている。


何ともない一日になったようだ。・・・ただいま時刻は5時45分。







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