冒険者って仕事なの?
早朝、
彼、こと怒龍 銀時は目を覚ます。寝まきから活動するための服に着替える。
下から、風の精霊の加護を受けた流れる雲の模様のブーツ、炎の精霊の加護を
受けた燃え盛る炎の模様のズボン、雷の精霊の加護を受けた
走る雷模様のシャツ、それに緑の着流しを右腕だけだし刀を振りやすいようにし、
黒い帯で締める。そして左腰にこの世界の師匠に貰った刀≪紫電≫と迷宮で
見つけた≪千刀龍≫の2振りの刀をさせば、彼のこの世界でのデフォルトだ。
紫電には不壊の魔法が掛かっている。
「今日はギルドに顔出さないとな・・・生活費がな・・・」
本来、冒険者ギルドとは、唯一神々を超えた存在である、邪神マージャを
完全に消滅させるために神々が作ったものである。神々は人間、獣人、エルフ
など生まれながらに強い力を持たない存在に神々を超え邪神を超え、次元を超える
可能性を与えた。特に人間は強い可能性を秘めている。
それを開花させるカギの1つが冒険者ギルドでの神々による肉体改造を受ける
ことだ。冒険者にはランクがありG~SSSまでとExのランクまであり
高ければ高いほど神々以上の存在に近ずく事が出来る。そして迷宮は冒険者
を鍛えるためにあるらしい。ちなみに彼はSランクである。Sランクと言うと
一国に値する強さと言われている。おっと、説明している間に、彼が
ギルドに着いたみたいだ。
「1月ぶりだな・・・」
江戸の中心に30分ほど歩いた所にあるギルド≪鳳凰の止まり木≫にたどり
着いた。セブンイレブンの隣にあるから迫力がないがこれでも江戸で2番目に
大きいギルドだ。・・・中に入ると複数の視線がこちらを向き場が静まり返る。
「あいつ怒龍だろ、しばらく見なかったが何してたんだ?」「どうせ女だろ」
「オイやめとけ、こっち見てるぜ」あちこちからささやき声が聞こえてくるが
気にせずにカウンターに向かう・・・。すると話しかけてくる獣人がいた。
「よう銀、1月ぶりじゃないかよ、何してた?」
「ああ、ゲイルじゃねーか、・・あのヤマ使ってぐーたらしてたよ・・・」
「あれでか!?」
「んー、節約すれば家庭用供給魔力代も含めて・・・普通に・・・って、
いいのかギルマスがこんなことしてて」
そう、彼はこのギルドのギルドマスターなのだ。犬顔にメガネ、地味な着流
しがデフォルトだ。そう言うと彼は、「おっと、いけねぇ、またな」と、言って
走って行った。忙しい奴だ、と思いながら彼の背中を見送り、今日の目的を達成
するためにカウンターのメリーに声をかける。彼女は、ギルドマスターゲイル
の娘であり彼の恋人である。イヌ耳が特徴。
「カードの更新を頼むよ」
「あっー、どこ行ってたんですか1月もー、寂しかったんですよー、
またあれですかー」
「まあ、そんなところだ、ほいっカード・・・所で今夜あいてるか?」
「更新ですね・・・今夜ですかー?もちろんあいてますよー」
「そうか・・・」
「はい、カードになりまーす。称号≪不老≫が追加されました・・・何したん
ですかー?」
「火の山脈で不死鳥のヒナ助けてやったらそういう薬を貰った。
ところで、6時に裏でいいか?」
「そうですか、そういうことですか。私もほしかったなー!」
「ああ、そう言うと思ってもう1つ・・・」
「さすがです。6時ですねー、待ってます。」
更新について説明しておこうか、冒険者には年に計12回以上迷宮に潜らないと
いけないという義務が存在している。それを、年に1度、魂に直結したギルド
カードから読み取って12回を満たしていなければ罰金15万円となる。更新
自体をしないでいると、元冒険者となり、申請しなければ死亡扱いされることとなる。
それと冒険者の称号、特性、なども確認される。
侍札
怒龍 銀時
Lv :36
ランク:S
体力 :A 精神力:測定不可
筋力 :A 魔力 :A
気力 :A 抵抗 :Ex
称号:
竜殺し 不死殺し 闇殺し 化け物 不老
唯一の千刀流 千刀龍の主 記憶持ち
特性:
気力操作 魔力操作 思考加速 思考分割
空中歩行 重力操作 慣性操作 無詠唱 二刀流
千刀流 狂気の眼差し 魔法想像 具現化
鷹の目 概念武装 感覚強化 魂の輝き
魂化 合気
装備:
布の着流し 雷のシャツ 炎のズボン 風のブーツ
魔力刀≪紫電≫ 魂の武具≪千刀龍≫
さて迷宮に行くかな・・・・・・。