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タイタンレイダーズ  作者: 南ノ森
WAKE UP
6/50

WINNER

レイダーズ本部、食堂。

 朝からレイダーズ一同は集まって食事をしている。

 しかし、ブレアはまるで寝不足のブルドッグのようにやつれた顔のまま匙を止めている。

(き、昨日ウィルソンさんから凄い話を聞いてしまったな……)

 ブレアの横では、その原因とも言えるトードが何も知らずに普段通りに食事をしながら仲間と話をしている。

「つまりだ、TE達は倒されるとその強固な装甲が急激に脆くなり、回収が不可能になってしまう。おまけに、これまでも何度も機体の鹵獲には失敗している」

「成程、それが原因で調査が遅れている訳ですね」

「ああ、そうだ」

「へぇえ〜」

「ハオ、お前全然理解してないだろ」

(というか飯の時間にまで真面目な話をしないでくれ!!それにその……なんだこの飯は!)

 プレートの上には煮豆がほんのちょっぴり乗っているだけだった。

(いくらなんでも少なすぎだろ!!いったいどれだけジリ貧なんだここは!!)

 あまりにもあんまりな状況に飯の味も分からないという様子のブレアを余所に、尚も話は続く。

「という事があって、この間エレナ・ウィルソンが釘を刺しに来た訳だ」

「渚博士も大変ですね」

「ああ、そうだな。今にもストレスで死にそうになっている」

「いっそ死んで楽になった方が一番あの人のためになりそうな勢いですね」

「おいおい、そういう皮肉を本人の目の前で言うのはいい気はしないだろ」

 勇がしれっと言うと、全員が近くに渚がこちらを睨んでいる事に気がつく。

「うわあ!?す、すみません!!」

 慌てて頭を下げると、渚が不機嫌そうに口を開く。

「あなた達、いい話があるわよ」

「いい話、ですか?」

「近いうちに九州基地のレイダーズチームと実戦形式の起動訓練があるわ。それに勝てば財団から追加資金がもらえるの」

「マジすか!?」

「ええ、だから絶対勝ちなさい」

 渚の眼鏡が、ブレアには一瞬光って見えた。

(こ、こええ……)

「じゃあ俺たちの勝ちですね。こっちには勇隊長のグリフィンレイダーがありますからね!」

「いや、俺は出ない」

 勇の意外な言葉にブレアが立ち上がって驚く。

「え?なんでですか?」

「アレを出してしまっては相手が可哀想だからな」

「な、成程……」

「なんだ、自信無いのか?お前たちならやれると思うがな」

「いやいやいや、そんな事はありませんよ」

「じゃあ、頑張って来いよ」

 そう言って勇は立ち上がって去って行った。

「え、えぇ……な、渚博士!人数合わせとか無いんすか!?」

「もちろんあるわよ」

「え!?あるんですか!!」

「ええ。アメリカから、あなたもよく知ってる人物が来る事になってるわ」

「俺のよく知ってる人……?」

 ブレアが疑問に思っていると、後ろから誰かが声をかけてきた。

「よう、ブレア!久しぶりだな!」

「!!マ、マック!!」

 そこには、かつてブレアと共に戦った仲間である黒人青年、マックスの姿があった。


レイダーズ本部、グラウンド。

「マック!本当に久しぶりだなぁ!」

「なんだよ、随分嬉しそうだな」

「そりゃそうだろ!だってもう会えないと思ってたんだぜ!?」

「ははは、相変わらず元気だな」

 久々に会った二人はお互いの肩を叩き合いながら喜び合う。

「ところでさ、アメリカ基地はどんな感じだ?やっぱり凄い設備なのか?」

「ああ、勿論だ!なんせ最新の装備やら兵器が揃っているからな!」

「へぇ、流石だな」

「お前もきっと気に入るぞ」

「いやいや、俺はここがあるからさ」

「それもそうか。ま、短い間だがこれからよろしく頼むぜ」

「ああ、こちらこそ」

 二人とも握手を交わした後、ふとマックは思い出したように口を開いた。

「あ、そうだ。サムの墓にも行かなきゃな」

「ん?墓参りか?」

「ああ。お前も来るか?」

「ああ!是非!」

 そうして、2人はかつての3人の時間を懐かしみつつ、墓地へと歩いて行くのだった。


翌日。九州某所、廃村。

「よし、全員揃ったか」

「はい!」

 起動訓練当日、本部のチームと九州支部のレイダーズは全員でここに集合していた。

「ルール説明!対戦形式は1on1!相手の武装を全て無力化、または頭部の破壊及び寸止めでチームに1加点とする!また場外は失格、相手に加点となる!飛行は高度100mまでを場内とする!」

「ではお互い白線の位置まで整列してください」

 各チームは全員自機のレイダーの前に引かれている白線の位置に立ち、素顔のままの対戦相手と向かい合う。

「なんだよ、ほとんどガキのチームじゃねぇかよ」

「全くだ。こりゃ基本的な操縦もあやしいかもなぁ!ハッハッハ!!」

 九州チームは本部チームの面子を見て余裕そうに笑う。

「おいおい、舐められてるみたいだな」

「ああ、どうやらそのようだな」

「大丈夫だよ。私たちなら勝てるよ!」

「そ、そうだよね……」

「心配するなって。俺がついてるから」

「そ、そうだな……」

 お互いにフォローし合っていると、相手チームがこちらを煽ってくる。

「おい、そこのガキは大丈夫か?ちゃんと相手になるんだろうなぁ?」

「ふん、顔でしか判断出来ないヤツほど後で大恥をかくのが目に見えてるな」

 相手の言葉を余裕であしらうトード。

「そこの女はチャイニーズか?確かジャパニメーションじゃあチャイナ服でニーハオアルよなんて言ってるよなぁ?俺らに負けたらそうしてもらおうか!」

「んだとテメェ!!じゃあテメェらが負けたらそっちもチャイナ服着てもらおうじゃねえか!!!」

 相手の言葉を余裕であしらえなかったトード。

「なんだよトードのヤツ、熱くなっちまって」

「そこのアメリカンはもっと飯食った方がいいぜ?そんな貧相な体じゃGに負けて潰れちまうなぁ!」

「んだオラ!!もっぺん言ってみろよクソがよ!!」

 ブレアも続いて挑発に乗ってしまう。

「……大丈夫かな、このチーム……」

「ま、なるようになるでしょ」

 そして、ついに試合開始の合図が出される。

「これより、模擬戦を開始する。それでは、始め!」

「さあ、気合入れて行こう!!」

「「「おう!!!」」」

 合図と共に、隊員たちがレイダーに乗り込み、戦闘態勢を取る。


「まずは俺からだな。お前ら、直ぐに次の準備をしてた方がいいだろう」

 そう言うと、マックは敵の方に向かっていく。

「おいおい、いい度胸だな!この俺アダムス・ダンディ様に既に勝った気でいるとはなあ!!」

「いいや、勝つさ」

 マックは機体を滑らせて敵レイダーの真正面に立つ。

「お、やる気だな。いいだろう、かかってこい」

「じゃあ遠慮なく」

 そう言ってマックは背中の大鉈を抜くと、レイダーの頭部めがけて振り下ろす。

「おいおい、そんな攻撃当たる訳ないだろ」

 レイダーは横に回避するとそのままマシンガンを撃ち込むが、マックはそれを全て避けてしまう。

「なっ!?コイツ……速い!?」

「遅いな。まるで止まって見えるぜ」

 マックは素早く敵機の背後に回り込み、相手の首に向けてブレードを突き刺す。

「ぐっ!?この野郎……!」

「おっと、動くなよ。修理費が高くつくぜ」

「そこまで!勝者、マック・クーガー!!」

 審判の判定により、マックの勝利が決まった。

「すげぇ!マックが勝ったぞ!!しかも無傷で終わらせた!!」

「あんなに煽りまくってたのに、案外あっけなかったな」

「次は私の番だね!」

 そう言ってハオはコックピットに乗り込んでレイダーを起動させる。

「なんだ、相手はお嬢ちゃんか。このブランク・セドリック、どんな相手でも容赦出来んからな」

「うん、お互い頑張ろうね!!」


 そうして、ハオとブランクの試合が始まった。

「こいつを喰らえ!!」

 ブランクのレイダーが右腕の機関銃を連射する。それをハオのレイダーが猛スピードで避けるが、重量級のハオ機はブランクに追いつかれる。

「もらった!!」

「甘いね!!」

「何!?」

 レイダーの左腕からワイヤーが射出され、ブランク機の胴体に巻き付く。

「な、なんだこれは……!?」

「えーい!!」

 ハオ機が勢いよく引っ張ると、ブランク機はそのまま地面に叩きつけられ、そのままハオに引っ張られ田畑を高速で滑って行く。

「うわあああああああああ!?」

「これで終わりだよ!」

 ハオは相手の機体の目の前に飛び出すと、頭部目掛けてライフルを放つ。

「……!な、なんのこれしきぃい……!」

 しかし、ブランクはそれでも耐え、反撃しようと残った腕の銃を構える。

「え!?」

「まだだ……!」

 そう言って最後の力を振り絞り、ライフルを放った。

「あ……!」

 放たれた弾丸は、見事にハオ機の頭を吹き飛ばした。

「し、勝負あり!勝者、ブランク・セドリック!!」

「よっしゃあ!やったな!」

「あ、ああ……だがあんな無茶な戦い方が出来るとは、相手もなかなかやるな……」「へへ、そう言ってくれるとハオだよ!」

 そう言いながら、お互いに勝負した2人は握手を交わす。

「ああ!点数取られちまった!!」

「問題ない。俺が勝てばいいだけだ。まあ、お前が負ければイーブン、つまり台無しだがな」

「んだと!!」

「こらこら、同じチームで喧嘩するなって!」

「そうだよ、落ち着いて」

 マックとハオが2人の間に割って入る。

「チッ、仕方ねぇな」

「ふん、まあ今のうちに次に備えておくんだな。トード、出るぞ」

 こうして、トードと相手チームはそれぞれの持ち場につく。


「おんやあ?随分可愛いボウヤだね!このアリシア・クランクがたっぷりイジメてあげるよォ?」

「キツいよ、おばさん」

「お……おば!?」

「はは、怒っちゃダメですよ」

「むぅ……まあいいわ。せいぜい頑張って頂戴な」

 そう言って、アリシアはレイダーの両腕に装備された二連装マシンガンを構える。

「さあ、蜂の巣になりな!!!」

「おおっと!!」

 トードは素早い動きで弾を避けていく。

「ほらほら、どんどん行くわよぉ!」

「へへ、なら俺もやらせてもらうか!」

 そう言って、トードは両手の拳銃を撃つ。

「そんなもん効かないよ!」

「いや、そうでもないさ」

 そう言って、トードはアリシアのレイダーに攻撃を続けるが銃弾は掠ることすら無かった。

「おやおやどこ狙ってるんだい!?」

「さあて、どうかな?」

 トードの攻撃を難なく避け続けていたアリシアだったが、ふと違和感を覚える。

(おかしい……。いくらなんでも遅すぎる!それにあの少年の動きも何か変だ。まるで私をわざと誘導しているような……まさか!!)

 そう思った瞬間、彼女は自分が廃校まで追い詰められていた事に気がついた。

(!?ここは学校の中!!こ、こんな狭い所じゃレイダーの機動力が活かせない!!)

「やっと気づいたみたいだな!」

 トードは素早く建物の影に隠れる。

「クソガキィ!!やりやがったな!!」

「さあ、チェックメイトだ」

 そう言ってトードはアリシアのレイダーのコックピットと頭部に銃撃を放つ。

「ひ、ひいいいい!!」

 コックピットに放った弾は狙い通りアリシア自身には命中せず、レイダーの頭部は完全に破壊された。

「勝負あり!勝者、トード!!」

「当然だ」

「やったねトード!!」

「お、おいおいそんなんアリか??相手が死ななかったから良かったものを……」

「はは、まあ結果オーライさ」

 マックはそう言って笑顔を見せるが、ブレアは不満そうな表情を浮かべている。

「さて、次は俺の出番だな」

「ああ、そうだな!頑張れよ、ブレア!!」

 今回最後の試合、ブレアはコックピットに乗り込みレイダーを起動する。


「よし、いくぜ!」

 ブレアは対戦相手のレイダーの前に立つ。

「おう、相手はアンタか」

「ああ。さっきはよくも貧相とかなんとか言ってくれたな」

「フン、当然だろ。食ってないやつが食ってるやつに勝てるかよ!」

「んだとテメェ!!」

「おいおい、落ち着けって!」

「ふん、まあいい、勝ちゃ問題ないんだからな!てな訳で手加減はしないぜ!」

「望むところよ!俺はブライアン・ブルー・ブッチャー!!勝ってお前の記憶にその名を刻んでやるぜ!!」

 ブライアンが機体を滑らせると同時に、ブレアも同じように滑走していく。

「いくぜ!!」

「来い!!」

 2人の機体は互いにぶつかり合う。

「くそ、ちょこまかと……!」

「どうした?その程度じゃあ俺の敵じゃないぜ!!」

「うるせぇ!まだまだこれからよ!!」

 ブレアは背中のスラスターを使い、加速しながら大鉈で斬りかかるが、ブレアはバスター・チェーンソーでそれを防ぐ。

 しかし、ブライアンがわずかに押している。

「なに!?」

「へっ、パワーは俺の方が上だぜ!!」

「この野郎……!」

「おいおい、そんなんじゃあ俺に勝つなんて無理だぜ!!」

 そう言って、ブライアンはもう片方の腕で殴りかかろうとする。

「ぐっ……!」

「さあさあ、このまま押しつぶしてやるよ!!」

「調子に乗るなよ……!」

 ブレアは相手の大鉈を受けた状態でバスター・チェーンソーを起動すると、ガリガリと嫌な音を立てながら相手の刃を砕いていく。

「なっ!?」

「この程度で俺を倒せると思うな!!」

「な、なんだと!?」

「今度はこっちの番だ!!」

 ブレアは素早く相手の懐に入ると、相手の脇腹に蹴りを入れる。

「ぐっ……!」

「オラァ!!」

 そして、続けざまに足のブレードを相手の肩に突き刺す。

「ぐああああ!!」

「これでトドメよ!!」

 そのまま相手の機体に乗っかった状態で頭部に向かってバスター・チェーンソーを振り下ろす。

「ぐっ……!まだだ……!」

 しかし、ブライアンはギリギリのところでマシンガンを放ち、チェーンソーの軌道を変える。

 チェーンソーは相手の機体の左腕を落としたが、戦闘不能状態にまでは至らなかった。

「チッ!しぶとい奴め……!」

 そう言ってブレアは素早く離れると、ブライアンは立ち上がり体勢を整える。

「まだだ、まだ終わらねえぞ……!」

「いいだろう、だったらもう一度潰すだけだ!」

 そう言ってブレアは再び突進する。

「バカが!!動きが直線的過ぎんだよ!!」

 そう叫ぶブライアンは向かってくるブレアのバスター・チェーンソー目掛けて大鉈を投げた。

「うおっ!?」

 ブライアンの大鉈は見事直撃、ブレアはバスター・チェーンソーを落としてしまう。

 そしてそのまま両方の機体が衝突し組み合う形になると、ブライアンのレイダーに徐々に押され始める。

「な……!?」

「言ったはずだ、パワーでは俺が上だとな!!」

 そう言って、ブライアンは右腕の機関銃でブレア機の脚を撃ち抜く。

「うおっ!?」

「今度こそ終わりにしてやる!!」

 そう言って、ブライアンは右腕を振り上げる。

「この野郎……舐めるなぁ!!」

 ブレアはブースターを停止させると、そのままガクリとバランスを崩す。そしてブライアンの拳は空を切った。

「なに!?」

「今だ……!」

 そう言って、ブレアはブースターを再点火させると、今度は上昇し始めた。

「うおおお!?」

「これで終わりだ……!」

 そのまま上空から落下するようにブライアン機に体当たりを仕掛ける。

「な、なんだと!?」

「喰らええええええええええええ!!!」

 ドゴオオオンという轟音が響き渡り、2機の機体はそのまま地面に激突した。

「勝負あり!勝者、ブレア・ヒューズ!!」

「よっしゃああああ!!」

「ブレアが勝った!!ハオ!!ハオ!!」

「やっぱ強いなお前!」

「はは、そう言ってくれると嬉しいな」

「無茶苦茶やってくれるよ、全く」

 駆け寄って来てくれたチームと皆んなで喜んでいると、下敷きになっているレイダーからブライアンが出て来た。

「ったく、べらぼうだな、お前!」

「おう!お前の勝利、俺が食ってやったぜ!!」

「こいつ、言いやがったなぁ!ハハハッ!!」

 そう言って、ブレアとブライアンは握手を交わす。

 こうして試合は終了、3対1で本部チームが勝利した。

 しかし……。


「はああぁぁぁ〜……」

 レイダーズ本部では、渚がそれはとてもとても深いため息をついていた。

「勝てとは言ったけど機体をボロボロにしろとは言ってなかったんだけど……」

「はは……まあ、仕方ねーよ」

 呆れたように言う渚に、ハンスはフォローを入れる。

「ブレアはまああんな無茶やったけどよ、他のメンバーは普通に戦ってくれたわけだしな」

「まあ、確かにそうだけどさあ……あ、そうだ。今のうちに機体修理用のパーツ取りに行かないと」

「お、なら俺も行くよ」

「ありがとう、助かるわ」

 こうして、ハンスと共に格納庫に向かうとそこにはマックとブレアと勇が集まっていた。

「おう、2人とも、お疲れさん!!」

「ハンスさん!おつかれです!!」

「おつかれさんです!」

「あら、みんな。お疲れ様」

「おお、お疲れ。で、集まってどうしたんだ?」

「ええ、これからまたアメリカに戻ろうと思いましてね」

「もう行くのか!今日の訓練の祝杯もせずにか」

「ええ、まあ」

 マックが荷物を抱えると、ブレアは少し寂しそうに笑う。

「なあマック、今日は楽しかったぜ。またいつか会えるといいな」

「ああ!そん時はお互いより強くなってようぜ!」

「もちろんだ!」

 そう言って、マックとブレアは互いの手を握り合う。

「それと勇隊長、ブレアたちを頼みます!」

「ああ、任せろ」

「じゃあな、みんな!」

「おう、元気でな!!」

 そう言って、マックは輸送機に乗り込む。

「……行っちまいましたね」

「ああ、そうだな」

「さてと、じゃあ俺たちは今回の祝杯でも上げますか!!」

「待ちなさい」

「へ……?どうしたんですか?渚博士」

「どうしたもこうしたもないわ。あなたにはこれから任務を与える」

「え?あ、はい」

「今回の試合で損壊したバスターレイダー及びその付属武装の修理を命ずるわ」

「え……はあああああ!?」

 突然の事に、ブレアは思わず声を上げる。

「ちょ、ちょっと待てよ!!だって俺勝って……!?」

「知ってるわよ。でも一番壊したのもあなたじゃないの」

「そ、そんなああぁぁぁ!!ああ、し、祝杯がああぁぁぁ!!!!」

 そうして、渚に引きずられて整備ドックへとブレアは引きずられていったのであった……。

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