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コールドスリープから目覚めたら戦後だよ……

 二千二百年後半。ついに地球規模の世界大戦がはじまり、強力な兵器を使った攻撃を惜しみなく使うようになり、ついに文明らしい文明は崩壊したらしい。


 俺は様々な訓練を受け、強靭な肉体と、半分サイボーグ化した体を手に入れ、何が遭ってもいいようにと専用の容器に二千二百年前半に入り、コールドスリープ状態で、百人くらいが地下五百メートルの施設で寝ていたが、気が付いたら俺は目覚めていた。


 赤い光が天井から辺りを煌々と照らしている。


 赤い光は瞳孔が委縮しないとは知っているが……明るすぎだ。


 色々な状況を想定し、壁には様々な道具や兵器が入ったロッカーがあるが、それらはまだ動くかは不明だ。ここでは試射はできないからな。


 核バッテリーを利用したレーザー兵器だが、訓練の時に撃った時は、豚に小指くらいの穴が開いたのを覚えている。


 ちなみに崩壊したらしいというのは、研究員の日記が容器の脇の端末にデータとして残っていたからだ。


 だが、コールドスリープの容器が半分は停止しており、覗いてみたら仲間は死んでいた。多分戦争中の衝撃で、配線関係か電力系統がイカレたかだ。


 残りは既に容器が開いており、各自のロッカーが開いていた。


 それと、容器の隣にあった媒体の記録に、医学の進歩と共に体を改造され、手術歴が乗っている。


 大半が人口骨や筋肉、皮膚になっており、治癒能力は格段に上がり、臓器なんかも従来の物よりも高性能化されているらしい。


 そして赤い光が煌々としているのは、目もいじられて、暗視装置みたいな機能が付いた眼球に変っているかららしい。どうりで明るく見えるはずだ。


 この端末を見る限り、いじられていないのは脳くらいだろうが、頭蓋骨の周りに人口骨に使われてる物質をコーテニングしてあるらしく、旧世代の武器なんかでは頭蓋骨を貫通させられる武器はないらしい。だけど大口径では衝撃で頸椎が損傷するみたいだ。


 脊椎や神経もいじられてはないようだが、背骨部分に薄くて硬質な物が蛇腹の様に埋め込まれ、保護されているらしい。


 らしいとしか言っていないが、書かれている事だから仕方がない。確かめるなら、容器の中で死んでいる奴の死体を確認すればいい。


 だが、俺と同じ考えの奴がいたのか、死体がバラバラになっており、大腿骨でその辺を殴ってへこませた後がある。骨は壁よりは硬い素材らしい。


 詳しい素材は書かれていないのが残念だ。


 試しにナイフで腕を刺してみるが、普通に力を入れても刺さらない。けど、触ると寝る前の皮膚と同じ感じだし熱も感じる。


 柄頭部分を半分ねじり、刃部分を高周波ブレードにして皮膚に当てると切れる事は切れ、血が出るが痛覚は殆どない。そのまま筋肉繊維まで切っておく。


 多少脳に細工はされているみたいだ。だが血は止まり、筋肉繊維は繋がりかけている。多分神経を傷付けたら、痛みはないけどしばらくは動かないだろうな。


 そしてそのまま落ちていた人口骨に切りかかるが切れなかった。最悪左手を盾にでもするか。


 そして小指を切って血液を流しこみ、DNA認証で自分のロッカーを開けて、水を飲みながら装備を身に着ける。


 服が真空パックっぽい物の中に入っており、風化してボロボロじゃなかったのが幸いだった。無菌状態か何かだったんだろう。


 さて、外に出よう。ここにいてもどうしようもない。




 エレベーターの方を見るとドアが開いており、ワイヤーがむき出しになっている。


 コールドスリープは別の場所の隔離された電源だったんだろう……。


 壁の梯子を上り、司令部のような大きなモニターや、コンピュータ見たいな物がたくさん並んでいるが、電源は入らない。けど赤い非常用電気はついている。やっぱり非常用電源は別らしい。


 考えても仕方がないので、出入り口方面に向かって付いている足跡を追う。そうすると巨大な出入り口に付くが、もちろんあかない。足跡の一つを追うと、施設の一番奥に付き、マンホールの蓋が開いており、梯子があったのでその中に入る事にした。


 下水道か通気口かなにかは知らないが、かなり上ったり下ったりの一直線だった。そして浸水している場所にたどり着き、そのまま進むとカリカリカリと嫌な音が鳴った。腕時計だ。


 ガイガーカウンターの音っぽいが、ほとんどの足跡はここに集合している。とりあえず躊躇なく水に飛び込んで泳ぐが、また下って上っている。何回繰り返せばいいのかわからないが結構長い。


 そして水がなくなると、そこの空気がよどんでおり、先に進むとまた水がある。ここは空気だまりみたいなものだと思いまた先に進むが、下水道と仮定していた通路が雑に途切れ、ここが水中だという事がわかる。


 そして急いで水面に向かって泳ぎ、顔を出すとかなり広い湖だった。俺が寝る前はビル群だったはずだが……。


 そう思い、とりあえず水中で一回辺りを見回し、一番近い岸まで泳ぐ事にした。




 岸に付いたが、辺り一面に樹木や毛足の短い草が生えており、腕時計を操作し、西暦を見てみると、そろそろ二千四百年になりそうだ。


 役百五十年は寝ていて、勝手に体をいじくられていた訳か。そして推測するに、ここにかなりの威力の爆撃でもあったのか、地面がえぐれて長年かけて湖になったという訳か……。


 リュックにはレーションもあるが、一週間分あるかないかだ。百年以上も前に賞味期限は切れているが、フリーズドライだから多分どうにかなるだろう。


 水も周りに沢山あるが、汚染されている。安全な水は起きた時に少し飲んでしまった。とりあえずどちらも摂取は最低限にしつつ歩くしかない。


 そう思いつつ頑張って泳ぐが思ったより早く岸に付いた。下水っぽい所を泳いでいて思ったが、身体能力が上がりすぎているな。




 俺は手ごろな枝を集め、枯葉を揉んでほぐし、リュックにあるポケットの小さな虫メガネで光を集めて、火を起こして服を乾かす。


 服を乾かしている間に湖から少し離れたところに折り畳みスコップをリュックの脇から取り、土壌汚染さてれいるかもしれない場所を除去し、穴を掘って水が湧いてくるまで待つ。


 直接飲むより、比較的安全になった思われる水を入手する準備するが濁っているので、粒子の細かい物が沈むまで待ちながら火の近くの探索をするが、白骨化した死体を発見し、荷物を漁る事にした。


 何の革かわからないが、雑に縫ってあるだけの袋の口に紐が付いているだけのバッグをひっくり返し、中身を全部出すが見た事のないものばかりだ。


 なんだろうこのリボルバー式の拳銃は? かなり雑だが、メーカーも刻印も製造番号もない。手作りだろうか?


 それに、日本の硬貨みたいに穴の開いた鉄っぽいのが、紐でつながっている。


 あとは食器や衣類、保温機能のない雑に作った水筒や、キャンプ用品的な野外活動用の道具が多い。


 衣服と言ってもなんか汚れまくっているし、縫い目も荒い。死体が着ていた服やバッグと同じような素材だ。


 使えそうなものは、ボロボロのローブに、わからない紐に繋がった硬貨っぽいものだ。


 もしかしたら、この時代の通貨かもしれない。いくらなのかはわからないけどな。




 湧き出した水が澄みはじめたので、死体が持っていた水筒を良く洗い、そこに水を汲んで火の近くにおいて煮沸する。


 そして湧き出た水に浸して冷めるのを待っている間に、手作りの銃を撃ってみるが、二十メートル離れた辺りから目標にしていた木に当たらない。


 俺は木に印をつけて、十メートルくらいの場所からそこに向けて撃ってみるが、かなり照準がずれている。かなりの粗悪品だ。


 何があるかわからないので、森に入り食料を探すが、アナグマっぽい物が見つかったので、レーザー銃で頭を狙って撃つが、やっぱり小指くらいの穴が開いた。


 口径は変わっていないみたいだが、銃口の穴が大きければそれなりの大きさになるんだろうか?


 出力とかも調べたいが、手ごろな鉄がない。大型の物だったら、戦車の外装も溶かして大穴を開けていたが、小型のライフルサイズの核バッテリーじゃ多分無理だろうな。せいぜいこういう生物がギリギリなんだろう。


 けどしばらく待てばかってに充電されて使えるからありがたい。しかも予備バッテリーがあと二つある。連射しても結構撃てるだろうし、長く引き金を引いていても数十秒も照射できる。しかも空の状態からフル充電されるまでは一時間。多分どうにかなる。


 アナグマっぽいものもさばき終わり、枝に肉を刺して焼き始め、水の味を確認するがまぁお察しだ。インスタントコーヒーか紅茶があれば、煮沸後にぶち込んでもいいだろう。


 そしてアナグマを食べるが、臭いし硬い。野生だから仕方ないが、ロッカーにあったレーションには極力手を出したくはない。ならどうするか? さっさと食って乾いた服を着て進むしかない。情報がないと何もできない。


 俺は乾いた服を着て、そのまま着岸した側から真っすぐと進む事にした。

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