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ずっと一緒に

作者: のんの

「ねえ今日暇?」

女が聞く。

「あー悪い。今日は無理」

「そっか」

知ってるよ。だけどそれでも私を優先してくれなくちゃ。

「悪い。遅れた」

「ううん!ねえどこ行く?」

貴方が話すその女は誰?

「そうだなぁ」

そんな顔、そんなやつにも見せてるの?

「じゃあな」

「うん!じゃあまたね!」

やっと離れてくれた。

「ねえ」

「えっとどちら様ですか?」

そんなこと、どうでもいいでしょ?

「私のものなの。さよなら」

あーあ、手が汚れちゃった。

汚らしい。早く洗わなくちゃ。


「あれ?俺の携帯どこだ?」

「これでしょ?」

「ああ、悪い。ありがとな」

「うん」

良かった。今日は虫が止まってないね。

「今日買い物行かない?本屋に行こうよ」

「いいな。俺丁度買いたいのあるんだよ」

知ってるよ。だから言ったんだから。

「ん?電話だ。…ちょっとごめん」

「うん」

ねえ。その電話、誰から?

「ああ。じゃあまた明日」

もし女なら、また始末しなくちゃ。

「…誰だったの?」

「えっと…実はな…」

「…なーに?」

「俺、好きな子が出来たんだ。明日告白してくる」

「………へーえ」

「応援してくれよな」

「……私が邪魔なの……?」

「えっ?何でだよ。友達なんだしこれからも仲良くしようぜ」

友達…?…友達……?

「……ハッ……うるさいなー」

「えっ?いきなりどうしたんだよ?」

「うるさいから黙っててよ。私のものなんだよ。なのに何で私のことだけ見ないの?私のことだけ知ろうとしないの?私のことだけ考えないの?」

「おっおい…落ち着けって。どうしたんだよ…?」

「私のものなの。私はあなたのこと全部知ってるし、あなたには私しかいらないの」

「おいっ……」

「悪い子。お仕置きしなくちゃ」

「おいっ!!!?待てって!!それは…!」

「さようなら。でも安心して?これからもずーっと一緒だよ?」





『今日のニュースをお伝えします。今朝、マンションの一室で男女の遺体が発見されました。この女性は連続女性殺人事件の犯人と思われ、男性は刺殺、女性は首を吊っての自殺ということです。続いてのニュースです。……」

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