第四話
普段の堺澤がいない下校の時は、俺と涼子が話して駒田がちょっと後ろで聞いていてたまに涼子にツッコミを入れるといった感じなのだが、今日は堺澤がいるので堺澤と涼子と俺が主に話していて、駒田は特に会話に入るでもなく後ろを歩いていた。
家に帰った後、ご飯を食べたり風呂に入ったり寝る前の諸々を済ませた時に時計を見ると時刻は九時五十分。普段ならこのくらいから宿題をするのだが、今日は堺澤が体験入部に来たりしたせいで知らぬ間に気を張っていたらしく少ししんどかったし、勉強する気も起きず、ベッドに横になって何気なく携帯を開いた。
俺はまだガラケーだし、どうしても用事があるときくらいしか友達も連絡を寄越さないので、新着メールが二件という通知を見て珍しいなと思ってそのメールを開くと…
「堺澤にメアド教えといたから!よろしく☆」というメールが涼子から一件。
「やっほ、堺澤だよ!よろしく☆」という内容が知らないメアドから来ていた。
涼子に「了解。」と送った後、堺澤に「よろしく、駒田です。」と送り、二人ともよろしくの後に☆つけてきてたのは偶然にしても凄い、やはり親友は似てくるもんかな、なんてしょうもない事を考えていると携帯が小さく震えた。誰かからメールが来たみたいだ。
「なあ、駒田ってりょこたんのこと好きやろ。堺澤はお見通しやで!」
やばい、囲碁部では人見知りを発動していてそこまでお喋りといった感じではないが、堺澤は学年で知らない人がいないというほど顔が広く、もし下手に返答して確信を持たれてしまったら一貫の終わりだ。どうすればいい、いや、きっとこれは堺澤が思いつきで適当に送ってきたに違いない。そうだ、きっとそうだ。
「別に。そんなこと思ったことないし。」送信。
まず、堺澤と今日初めて長時間話したし、そんな恋バナするような仲でもないだろうが!
携帯のバイブが鳴った瞬間これでもかというくらい速くメールを開く。
「ごめんごめん、まあもっと仲良くなったら聞かせてもらうおかな。おやすみ!」
堺澤は俺の心でも読めるのだろうか…怖いし腹も立つしなんだかよくわからない気持ちではあるが、とりあえずは最悪の事態は避けれたっぽいから良しとしよう。
「おやすみ。」送信。
携帯の待ち受け画面には、十時三分と表示されている。あれからまだ十分かそこらしか経っていないとはまるで思えない。疲れすぎて脳もきっと働かないし今日はもう寝よう、動揺を抑えて俺は無理やり眠りについたのだった。
どうも、百辻です。
僕も初めての小説投稿でテンションが上がって、
嬉しいのとドキドキする不安で落ち着きませんがそろそろ寝ようかな!
(って言うときは殆どあと一時間くらい起きていちゃうんだけども…w)
おやすみなさい。