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エレメンタリストの放浪人  作者: あまの てん
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5話 初めての戦闘

5話 初めての戦闘


 森を抜けるとやはりというべきか、そこには草原が広がっていた。

 その開放感に思わず深呼吸をする。


 やはり、見渡せるというのは素晴らしい。


 「はぁ。やっと森を出れたー。」


 『眩しいですー。』


 エレスはずっと森にいたからね。


 サーチであたりを見回しても障害物は少なそう。


 ・・・ん?


 遠くの方で何か動いた。

 形的に狼?


 とりあえず行ってみるか。


 風を足に纏わせて走る。エレスは頭に張り付いてるから大丈夫そう。

 ウェルも離れず付いてきてる。


 さすがに初めての魔法使っての全力疾走なので、体が置いて行かれそうになる。


 慣れていかないと戦闘で使えなさそうだな。


 およそ10分位で狼を目視できる位置に来た。


 「ウェルあの狼みたいなのって魔物?」


 「うん。フォレストウルフだよ。」


 どうやら、二足歩行もできるみたい。

 単体で行動してるみたいなので、挟まれる心配はなさそう。


 どこまで戦えるか知っておきたいし、戦ってみようか。


 『エレス行くよ!』


 『了解です!』


 そういうとエレスは溶けた。


 え?


 そう思ってると、僕の体に合わせて形を変えて、マント付きの鎧のようになっていく。


 形変えられるのか。


 フードが目まで覆うと視界が見やすくなる。


 どうやらエレスが処理した視界が直接入って来てるのだろう。


 『戦うなら手伝いますよ!』


 ありがとう。


 エレスを羽織ってるからか、足に纏わせてる風の魔法の負担が減ってる気がする。

 空気抵抗をなくすため風に避けて’もらう’。

 

 その”疾走”と名付けた魔法で、一気にフォレストウルフの距離を詰めていく。


 武器が無いので、精霊を棒状にして手に持つ。


 「グルォォォォ!!!」

 

 フォレストウルフがこちらに気づいた時には既に間合いにに入っていた。


 攻撃するため立ち上がろうとするが、その際の隙がはっきりとわかる。


 エレスのおかげだと思う。


 腕を振るうと、風の棒がフォレストウルフを襲う。


 風精霊の本来の切れ味で出された斬撃は、フォレストウルフのお腹をとらえる。


 「グルゥゥゥ」


 赤い血が地面に垂れるが、フォレストウルフは倒れない。


 純粋な切れ味では倒せないか。


 フォレストウルフが、殴りかかってくる。


 が、素早く背後に回ると、その拳は空振りに終わる。


 重心が前に傾いたところを、背後から体当たりする。

 鈍い音を出して、フォレストウルフは吹き飛ばされる。

 エレスの鎧に当たった部分から血が噴き出している。

 エレスも精霊を纏っていた。


 倒れたところを、刃状に伸ばした精霊を飛ばす。


 「グルァァァァァ!!!」


 等身大の風の刃を喰らった。フォレストウルフは断末魔を上げ、やがて動かなくなった。


 うん。このくらいなら戦えそうだ。


 「そういえばエレス?刀にもなれるの?」


 『できますよ!』


 ・・・やってもらえばよかった。


 体当たりした時、衝撃がなかった割にフォレストウルフが吹き飛んでったのは、鎧のおかげだろう。


 エレスはというとスライムの形に戻って定位置の頭にいる。


 これって食べれるのかな?


 「焼くとおいしいよー。」


 ウェルがそういうので、解体してしまおう。


 風魔法で解体しながら思う。


 火か・・・早いところ街に行かないとね。

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