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Fly ~お仕事~

作者: 蒼空

…また、朝がきた。

今日も「あの」1日が始まる…。

「おい、佐藤。また遊びにきたのー?」


苦しい


「お前の体も心もボロボロにしてやるよ。」


辛い


「先輩ー♡この子とーってもいい子なんでいーっぱい色んなこと教えてあげてくださいよー。」

「本当にいいの?じゃぁ、色々ヤろうか」


嫌だ。やめて。  なんで私がこんな目にあうの。


「ごっめんねー。俺まどかに教えてあげてって頼まれてるからぁー。」


こんなの嫌だ。  こっち来ないで。




「あー、楽しかったぁ♡また遊ぼーね 玲奈ちゃん」

「先輩ー。いつでもきてくださぁーい♡」


ハァッ ハァッ

汚い はやく家に…


「オイ、テメー何勝手に帰ろうとしてんだよ」


もうやめて


「なんだ、その目は?まだ10人もいるんだから 笑」


え…?  そんな

バタッ




「あー、ヤりまくったヤりまくった。あの子倒れたけど大丈夫なのぉー? 笑」

「ふふっ、気持ち良すぎてとんじゃったんですよー♡でも、明日はまた元気になってますから♡」



あぁ、なんでこんなことに

あの日あんなことがなければ

あの時信じなければ…。


「佐藤さん、おれと付き合って下さい」

「え、田中くん本当?」

「うん、おれずっと前から佐藤さんのことが好きだったんだ。」

「うれしい!田中くんよろしくね!!」


そう、すべてはあのせいだ



それまで私はクラスの中心にいるような人物だった。

友達も多くて勉強もできスポーツだって平均並みにできる子だった。


あの日田中くんに告白されたあとデートに行った。

最初はゲームセンターに行った。

田中くんは私の好きなくまのぬいぐるみをクレーンゲームでとってくれた。とてもうれしかった。

プリクラも一緒に撮った。2人とも照れて顔が真っ赤だった。

そのあと、併設されているカラオケに行った。

私はトイレに行きたかったから田中くんと飲み物をついだ後1人トイレに行った。

帰ると知らない男の人がたくさんいた。

いきなり口を押えられ声が出ないようにされた。

何か液体のようなものを注射器で腕に打たれた。

そしたら、頭がすごくクラクラした。まるで足が宙に浮いてるみたいな感覚だった。

その注射を打ってきたのは…田中くんだった。

なにをされたのか私には思い出せない。

ただ、その次の日から私はいじめられ、声も出なくなった。

それと、ネットに私の裸の写真がのっていたらしい。


私の味方は誰1人いなかった。



はやくこの生活から抜け出したい。

でも、そんな方法ない。いっそのこと死んでしまいたい。

みんなが死ねばいいのに


「その願い、叶えますか?叶えませんか?」


え?…なにこのでかいハエ。私と同じ大きさ…キモ


「あなたワタクシのこと『キモ』って思いましたね」

…怖い、なんなのこれ以上私の生活を壊さないで!!

「ワタクシはあなたの願いを叶えるだけです。」

私の…願い?

「そう、あなたは先程6464回目の『みんなが死ねばいいのに』を思ったのでその願いを叶えに来ました」

夢…?

「夢じゃないですよ。あなたは今日救われる、生まれ変わることができるのです。願いを叶えれば…ね。」

どうやってそんなこと

「この『願いを叶えるステッキ』のライトを嫌な奴にあてることでそいつは何かに食われて消えます。」

食われるってなにに?

「それは毎回ランダムなのでワタクシにはわかりません。」

…うさんくさ

「まぁまぁ、タダですし、やってみるだけ損はないでしょう?」

まぁ

「それはよかった。ですがあなたが『満足した』と少しでも思うとあなたの大事なものが1つ消えます。

そして、このステッキは今から24時間後自動的に消滅するのでご注意ください。」

大事なもの?…まさか命とか?

「フフッ大事なものといっても形あるものです。命などではありません。」

本当?信じてもいいの?

「どうぞ。ワタクシは嘘などつきません信じてください。」

このステッキであいつらが…

「それでは満足のいくよう消しまくっちゃってください。フフッでは」

ブーーーーーン


飛んでいった…。ハエだからか

…ダサいな。

まぁ、これでやっと元に戻れる!!



やっと朝がきた。あいつらなんか消えてしまえ。



「おはよー。佐藤。今日はなんと先輩がたーっくさんお友達をつれてきてくれましたぁー♡」

「玲奈ちゃんのこと話したらこいつらめっちゃ元気になってさぁー、つれてきちゃったぁー♡今日も楽しませてくれるよな?」


はやくライトを…


「おー、なんだこれー?もしかして俺のこと考えながらこんなものであそんでたのー♡?いけない子だなぁー♡先輩はりきっちゃおーっと♡」

「へー、これ、なんかライトつくじゃん。 ウケる 笑」

「すげー、ライト俺にあててくれよ。もっとかっこよく…」

「え、先輩どこいったの?」

「雄介どこいったんだ?」


食われたの…?

ほんとに消えた…

い、今のうちに全員…

「まぁ、いいや。この変な棒?いれてやるよ♡」

ラ、ライトを…


カチッ


き、消える。本当に消えていく。


「な、なんなんだよ。なんで先輩たちが消えていくんだよ。おい、佐藤まさかテメーの…」


まどかも

    「死ねっ!!」



「声…出た。 フフッ ハハハハハッ  アハハハハハハハッ♡」


声も出たし。いじめの主犯格のまどかも死んだ…満足♡

あとは他の奴らも…


「おつかれさまでしたー。」


「えっ?」


「いったっだっきまーす♡」


パクッ


「フフッあなたの体いただきました♡

   あー、恨みや悲しみ、怒りに支配された人間っておいしいなぁ♡

      やっぱり人間は虫のさいこーのごちそうだぁ♡

    ワタクシ『ハエだけに仕事がハエー』なんつって  ギャハハハハハッ♡」

お友達の小説家…かりにyくんとしておきましょうか。

yくんに「ぼっちがテーマの最後が虫で終わるやつを書いて」と言われたので今回こような奇妙な物語を書くことになりました。


楽しんでいただければ幸いです。


誤字脱字お許しください。  蒼空

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