瘡蓋の盾
明日に向かう為の歌を歌いながら
昨日を繰り返すという現実は
宛らタイムトリップで
それは
哀しい哀しいタイムトリップで
奪われてもいないが
奪ってもいない
何もしていないという居場所は
本当にあった怖い話よりも
恐怖する
そこまで まだ
辿り着いていないのか
そこから一周二周
それ以上して
分からなくなるんだ
横風で揺れてるのか
自分で震えているのか
分からなくなるんだ
駄目な奴がなるんだろう
なんて思っているなら
間違いで
要らなくなる理由があるなら
誰にだって訪れる
必要になる理由を
誰だって
必死に探しているんだ
混ぜるな危険を
本気になって
混ぜる事すら出来ないなら
自分自身に窒息死したら良い
満月に踊らされながら
浮き沈みする
発泡スチロールみたいに
世界の流れに
あなたは何を混ぜる
回転という危険の先は
一番穏やかな中心として
待っている
あなたを待っている
焼却炉の中のアルミホイル
黒ずんだ中で見せる煌めき
あれが見えないなら
あなたは黒内障か
それとも
もっと違う部品が
いかれているのか
湯船に浮かんだクロノメーター
錆び付いて
二度と動かない
そんな嘘を
誰も信用していない
ここまで やっと
歩いて来たのか
そんな訳ない
捻ったクロワッサン
齧りながら
鬱陶しく笑ってただけ
五体満足でいる理由よりも
違う理由を探しているんだ
きっと
あれが必要なんだ
治らない心の
瘡蓋の盾ですら
利用できるように
混ぜるな危険を
命懸けで
混ぜる事すら出来ないなら
他人の眼光に圧迫死したら良い
夜雲の流れに
寄り掛かっているだけの
小さな雲みたいに
世界の流れに
あなたは何を混ぜる
回転という危険の先は
一番穏やかな中心として
待っている
あなたを待っている
悔やみきれない命があるけれど
後悔というアルバムに
貼り付けるしか出来ないのか
痛みを受け入れた先に
何も無いとしても
痛みを受け入れられたという
現実はあるのだ
二度とその痛みに
負ける事は無いとはいえないが
もう一度立ち向かう勇気は
持てる物だ
それが
知っているという事だ
混ぜるな危険を
危険だからと
混ぜる事すら出来ないなら
世界の流れに溺死したら良い
飲み終わりを告げた
水を入れて沈めた
グラスみたいに
世界の流れに
あなたは何を混ぜる
回転という危険の先は
一番穏やかな中心として
待っている
あなたを待っている