雨音 * 海よ
雨音
シンシンシン
シンシンシン
雨がシンシと降っている
花弁の傘を跳びはねて、鏡の水面を震わせて、
雨がシンシと降っている
静かに響く雨音は、これまた静かに溶けていく
シンシンシン
シンシンシン
灰色の時間の中で、
雨がシンシと降っている――――
*****
海
海
海 海 海
遠くまで広がる 海
遠くまで見える 海
白群色の空と 白群色の海
同じ色なのに
水平線は その存在をはっきりと示す
海
海 海 海
顔を上げると 真上には大きな灰白色の雲
きっとその下に
私たちと共にいるのだろう
あの雲の下に
溢れるように横たわっているのだろう
海よ
拙作をお読みくださり、ありがとうございます。
批評批判大歓迎です。もっと私自身の思い描く世界を表現したいので、感想酷評、友人への紹介も期待しています。
長編の作品を幾つか載せる予定ですが、いずれもまだ修正中ですので先は長そうです。
少なくとも月に一度は、短編や童話や詩を載せるつもりなので、気が向いたらお読みください。
繰り返しますが、本当にありがとうございます。