俺は異世界にいっても役に立たないと思った。
短編4作品目。
途中から会話劇みたいになります。
ご了承ください。笑
有限会社ホタテ
「異世界いーなー」
僕はラノベやアニメをよく見ているせいか、
異世界に行きたいと思ってやまない
高校生、幸希だ。
『こう君じゃ異世界に行ったって
役に立たないと思うな〜』
「な…なにを?」
この毒舌で無表情な娘は俺の幼馴染みの涼。
今日も俺を罵るために俺の家に来ている。
「なんでそう言い切れる?」
俺は涼に聞いてみた。
『じゃあ逆に聞くけど、こう君が異世界に
行ってやっていけると思う理由を聞かせてよ。』
「そんなに言うならしょうがない。」
俺は涼に『俺の考える異世界パーフェクトプラン』を聞かせてやった。
…
『ふーん。まず一個目の質問ね』
「一個目って! 俺のこの文句のつかけどころのないパーフェクトなプランに疑問が多数
あると」
『うん質問だらけだよ』
仕方ない涼の質問に答えてやるか。
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『一つ目になんで死んだらもう一回
神様が異世界に転生さしてくれるの?
しかもなんで神様はこう君に不思議な力を
与えるの?』
「そりゃあ俺が生前不慮の事故で死んで、
神様が可哀想と思ったからだよ」
『人生を全うせずに死んだ可哀想な人なんて一杯いるよ。そんな人たちの中からなんでこう君が選ばれるの?』
「じゃ…じゃあ! 死ぬ前に良いことしたからだよ! 命がけで誰かを助けたとかそんなのだ!」
『一回いい事したからってすごい力を与えられて、一々異世界に飛ばされたら異世界は勇者だらけだよ。魔王涙目だよ、こう君。』
「じゃあ! 急に連れてかれるの。
無作為に、俺が!」
『なんでよりにもよって、こう君なの?
こう君、勉強も運動も中の下…』
「あーもう! まだ異世界にも行ってないのになんでこんなにだめだし?
とにかく俺が選ばれるの! 次の質問にいって!」
『分かったよ。次の質問ね。
こう君が異世界に行って、なんで
こう君中心のハーレムが出来上がるの?』
「そりゃあ、俺がかっこいいからだ!」
『こう君がカッコいい?
笑い話にしても出来が悪くないかな?』
「俺の顔貶しすぎだろ!」
『今まで何人の女の子と付き合ったことがある?』
「0人だけど…」
『いままで付き合ったことがない男性が
異世界に行ってハーレムが出来上がるなら、
付き合った人が4、5人の人なら
ハーレムどころの騒ぎじゃないね。
毎日腰ガクガクだろうね。』
「女の子がそんなこと言っちゃいけません!
じゃあじゃあ!俺が神からもらった力で
敵をバッサバッサ倒したからならどうだ?」
『人から貰った力で強く装ってモテようとするなんて、こう君最低だね。』
「いーじゃねーか!
俺が貰ったもんなんだから!次だ次!」
『じゃあ、次ね、
なんで異世界なのにこう君は言葉が通じるの?』
「異世界では日本語をしゃべるんだよ!」
『それはもう異世界じゃなくて日本じゃないの?』
「異世界だよ!」
『地球の中でさえ日本語を使ってるのは
日本だけなのに異世界で日本語を使ってたら
それはやっぱり異世界じゃないよ。
異世界[日本支部]だよ。』
「ならッ!神が異世界語を喋れるようにしてくれたんだよ!これなら文句ないだろッ!」
『神はこう君にとっても尽くしてくれるね。
力を与えて語学力まで与えるなんて。
こう君にそんなに尽くしても意味なんてないのにね。』
「神は何時でも俺の見方なんだよっ!」
『ふーん。次ね』
「まだあんのかよ!」
『まだまだあるよ。』
「もう勘弁してくれぇ〜。」
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それから涼のしつもんは20個近く続いた。
もう俺の心は涼に罵られ過ぎて
完全に折れていた。
『じゃあ最後ね。』
「まだあったのかよ。」
俺は疲れ切った顔でそう言う。
『なんで私がここに居るのに異世界に行きたがるの?』
「それはだなーー!?今なんて?」
とっさのことに俺は驚いた。
『もう一回言うよ。なんで私がここに居るのに異世界に行きたがるの?』
「そ…それはつまり」
『毎日家に来ているのに…
察してよ…こう君…』
涼は顔を真っ赤にさして言った。
この顔をみて俺は…俺は。
end
読んでくださりありがとうございます。
よければ、
感想、評価よろしくお願いします。
こんな小説を書いていますが、
僕は異世界物が大好きです。笑
有限会社ホタテ