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「そうか、大変だったな」
お巡りさんはそう声をかけて奥に向かう。
そしてパンツのポケットから出した鍵で金庫のような重たそうな箱の戸を開ける。
「それって、拳銃の弾ですか?」
「そうだ。持ってる分だけじゃ足りないかも知れないからな」
「何が起きてるんですか?」
「さぁ、さっぱりわからん。市警にも県警にも通じんからな」
お巡りさんはあるだけの弾丸をポケットに詰めると、冷蔵庫にあるミネラルウォーターのペットボトルを取り出し口を潤す。
「この女の子、親を殺されたらしいんですけど」
「ああ。酷いもんだった。いったい何人が殺されたのかわからん」
「え? そんなにたくさんの人が?」
「とにかく街の中心から逃げた方がいい」
「お巡りさんはこれからどうするんですか?」
「俺の手に負える状況じゃないからな。隣町まで助けを求めにいく」
お巡りさんはまだ水の残っているペットボトルをゴミ箱へ捨てると女の子の方へ向いて「君は私と来なさい。ここは危険だ。隣町まで連れていく」と声をかける。
女の子は聞こえないぐらいに小さな声で返事をすると力なく立ち上がった。
これはかなりヤバい状況のようだ。
「あ、あの、俺も一緒に良いっすか?」
「ああ、じゃあすぐに出発だ。あいつらが来るかもしれない」
お巡りさんの言うあいつらが何者かは知らないが人の命を屁とも思わない殺人鬼集団ってことは確からしい。
そんな奴らがどうしてこんな田舎町へ来たのか?
今はそんなのはどうでもいいや。とりあえず安全な場所に避難してから考えよう。




