訳ありな試験当日 ~黒川嶺華サイド~
今回は黒川サイド!
なるべく混乱させないためにこういうのはしたくないんだけど、今回だけは!!どうしても!!
とか言ってまたやるかもです。
試験当日
私はいつもと同じように登校する。
そして試験を受ける。
大丈夫。ちゃんと勉強してきたんだから。好きなものまで我慢してその時間を勉強に置いたんだから。
そんな気負いすぎている私とは対照的に隣では穏やかな寝息を立てている男がいる。
白沢勇太。私はこの人があまり好きではない。
だって試験の日しか来ないでその日まで寝て過ごしている。そんなやることもやらない人は私は好きではない。
そんな人をなぜクラスの女の子たちは好きになるんだろう?顔がいいから?普段来ないから?寝てるから?人間だから?
はぁ。
ちょっと疲れてるのね。まぁ多少の時間は潰せたし、見直しでもしようかしら。
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試験も無事終了
できは、まぁいつもと同じくらいかな。
もっと。もっと。もっと。もっと。私はこの学校ではもっと上にいないとダメなのに。
「川崎先生に職員室に来てくれって言われてたんだった」
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コンコン
「川崎先生、失礼します。」
扉を開くと川崎先生と、白沢勇太が話していた。
「あぁ黒川か。ちょっとそこで待っててくれないか?こいつに話があってな」
「先生、この話は黒川の前でしない方がいいんじゃないですか?」
小声で話しているがなんとなく聞こえる。何を話していたのだろう。
「まぁそうだな。それじゃあ明日また来てくれ」
「やです」キリッ
「そうか。なら召されてもらおうか」
髪を少し溶かす仕草をするとヘアピンが意志を持ったかのようにすこし光る。
「セ、セ、セ、先生!暴力反対!か弱い男子高校生を武力行使だなんて卑劣すぎる!」
なんだこれ。まるでコントのような会話が私の前で繰り広がれる。
「学校に来ないものは、男子高校生とは呼ばない!明日また来るように」
「は、はい」
白沢勇太が職員室をとぼとぼと出ていった。
「悪いな黒川。待たせてしまって」
「いえ。気にしないでください。それよりなにを話してらしたんですか?」
「あぁそれがだな。またあいつが学校に来なくなると家に持ってかなければいけないから先生方にお願いして丸つけを先にやってもらって結果を渡そうとしたんだ」
「はぁ、それって学校としていいんですか?」
「まぁ大丈夫だろ。結果なんだがな、またあいつがウグッ」
川崎先生の口がほかの先生たちに抑えられる。
「黒川さん。なんでもないのよ。本当になんでもないの。」
国語科の佐藤先生がひきつった笑顔で話す。
「いいか黒川。なんでもないぞ。うん。なんでもない。プリントは先生がやっておくから今日は帰っていいぞ」
うんうんと先生は頷く。
「は、はぁ。それではお言葉に甘えて失礼します」
職員室を出て扉を閉めようとした時。
「川崎先生!なにうっかり黒川さんに話そうとしてるんですか!また白沢君が満点だったなんて!黒川さんは表は首席なんですよ!?」
「え、」
私が一番上じゃないの?
白沢勇太が満点。
私は表向きの首席。
私はここでは一番じゃないといけないのに。
もっと。もっと。もっと。上じゃないといけないのに。
はろーまいねーむいずくー
黒川サイド楽しんでもらえましたか?
次回はかなり話が展開して進展して回転します!