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chapter1.『正夢』
「——それはね、正夢《まさゆめ》っていうの」
「……なあに? それ……」
私、天上玲花がその話を聞いたのは、ある雨の日の夕方だった。
「予知夢ともいってね、簡単に言うと夢で見た事が本当に起こってしまうってこと」
「へえ〜……詳しいんだね、桐谷さん」
私の目の前にいるのはクラスメートであり、生徒会長であり、オカルトマニアである桐谷美穂《きりたにみほ》。占いとかおまじないとかそういうものにはとっても詳しくて、よくその手の話題を持ち出してくる。
「——だからね……、もし誰かが亡くなっているような夢を見たとすると……その人は本当に亡くなってしまうかもしれないの。それが全く面識のない見ず知らずに人だったら尚更……ね」
この話内に書き足していきます。