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第七話 武の力、風の証


北方街道。

丘陵地帯を進む第二騎士団。

旗が風に揺れ、金属が光を反射する。遠くに魔物の群れが見えた。

ガルドが笑う。

「第三は見てろ! 戦場でしか力は分からん!」

アルドは足を組み、静かに空を眺める。

目の端だけで戦場を追い、動く必要はまだないと判断する。

リーネは副団長として隊列を整える。

「前線班、戦闘準備。無駄な損耗は避ける」

グランがカイルに低く囁く。

「……あの力、間近で見たら驚くぞ」


魔物群が襲い掛かる。

第二騎士団の前衛が圧倒的なスピードで対応。

ガルドは大剣を振り、巨大な魔物を一撃で吹き飛ばす。

振動が地面を揺らし、隊列全体が生き生きと動く。

途中、振り返りながら笑う。

「お前らもよく見ておけ! 力の差ってのをな!」

その圧倒的な力に、第三騎士団の面々は息を呑む。


小隊単位で小型魔物に突入するレオン。

鋭い剣さばきで的確に排除しつつ、同期のカイルに向けて煽る。

「団長に依存してるだけじゃ、この世界は渡れねぇぞ!」

カイルは拳を握り、負けじと反論。

「置物だなんて言うな! 俺だって戦える、俺だって誇れる!」

グランが間に入りそうになるが、リーネが静かに制する。

「出発前です。無駄な消耗は控えなさい」

レオンは舌打ちしつつも背を向ける。

「……戦場で会おう」

第三騎士団の観察

丘の影で戦況を見守る第三騎士団。

カイルは同期の強さを噛み締め、思わず息を飲む。

「……あいつ、昔のままじゃない……」

グランも同意する。

「この差……簡単に埋まるものじゃない」

リーネは冷静に作戦のヒントを読み取る。

アルドは足を組み、静かに見つめるだけ。

「……俺が出る必要はまだない」

風に揺れる旗の音だけが、戦場の緊張感を静かに伝える。


魔物群は第二騎士団の圧倒的な力で殲滅される。

ガルドは大剣を肩に戻し、満足そうに笑う。

レオンも小隊を整列させ、誇らしげに胸を張る。

第三騎士団は力の差を噛み締め、次なる戦いへの覚悟を決める。

「……本気で鍛え直さないと、差が開く」

グランがつぶやく。

カイルは同期の力を胸に刻む。

アルドは動かず、静かに風に揺れる旗を見つめる。

「……俺が出るのは、まだ先だな」

武の旗と、静の旗。

二つの騎士団の物語が、ここから交わる。

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