救済計画とカードの真実 (第三話)
<これまでのあらすじ>
普通の中学生・玉木隼人は、ある日「あなたは運命に逆らえる?」と問いかける謎の少女から、不思議なカードを渡される。
街に現れた正体不明の怪物に襲われた隼人は、カードの力によってドラゴンを召喚し、命を救われる。
やがて彼は知ることになる。
世界はあと三年で滅びること。
人を怪物へと変える謎のウイルス〈覚醒病〉、それを巡って暗躍する極秘防衛機関〈Cicada〉、そして人類を救うために進められる〈プロジェクト・ビリオン〉の存在を。
転校生として現れた少女・小瀬栞は、かつて隼人にカードを渡した存在と瓜二つだった。
さらに、親友・後藤孝太朗もまた、この計画に深く関わっていく――。
選ばれたカード、操られる運命、そして避けられない滅びの未来。
少年は世界を救う存在となるのか、それとも――。
これは、運命に抗う少年たちの近未来SF×異能バトルストーリー。
~土曜日~
今日は朝から散歩。最近はそれが日課だ。
近くの公園のベンチに座り、水を飲んだ瞬間、
俺は倒れてしまった。
「気が付いたかい?」
目が覚めると、俺は、研究所のようなところのベットに横たわっていた…
俺はそこにいた白衣を着たおっさんに問いかける。
「誰だ...?」
「おっと、自己紹介が遅れたね。
私は後藤龍馬。君たちの持ってるカードの開発者だ。
いや~それにしても君たちを実験台にして取れたデータがあまりにもいいから、
プロジェクト・ビリオンの計画も夢ではないね。」
俺は困惑した。俺たちは実験台としてデータやらなにやらを取らされてたのだから。
「お前たちは、一体...」
と俺は問う。
「極秘防衛機関、Cicadaだ。
この情報は外に漏らさないでくれ。」
彼は続けて、
「私たちは優秀な人材を裏で集め、プロジェクト・ビリオンの計画を進めている。」
「お前らの言ってるそのプロジェクト・ビリオンってのはなんだ?」
「君はノアの箱舟って知ってるか?世界が崩壊するとき、優秀な善人を神様が救ってくれるという、いわゆる救済だ。
現状、地球はあと持って3年しかない。」
「そんなの嘘ですね。」
「嘘じゃない、本当だ。約3年後には、南極から蔓延してきた謎のウィルスが、全世界にいきわたって人類は滅ぶ。」
「じゃあ、謎のウィルスって何ですか...」
「我々はそのウィルスのことを覚醒病と呼んでいる。
覚醒病にかかれば、体が遺伝子レベルで書き換えられ、モンスターと化す。
意識もなくなり、更には普通のウィルスのように伝染もする。そのため、人類は滅ぶ。
恐竜が絶滅したのも、覚醒病が蔓延したからなんだ。
また、覚醒病は死ぬまで解けない。
君も見ただろ。例の謎の怪物を。
あれはウィルスに感染し、モンスターと化してしまった人間なんだ。」
俺は声が出なかった。そんな真実なら、知らない方がいいと。
「俺は…どうすればいいんだ。」
「心配は無用。きみが持ってるそのカードは周囲の覚醒病を防ぐ。また、ドラゴンやライオンなどの動物を実体化することができる。
それを3年間で80億枚には生産はできないが、十億枚程度なら配ることができる
これこそProject(計画)・billion(十億)、救済計画。」
その後、俺はやっと帰ることができた。
そして俺は、複雑な気持ちで家に帰った。




