ある男の走馬灯
初投稿。なに書けばいいのかわからないや。
「恥の多い生涯を送ってきました。」
それが俺の最後に思い浮かべた言葉だった。
幼少の頃から基本的になんでもできた。運動も勉強もそれに恋愛も。中学は学年でも上の方だったし、童貞なんて中2で捨てた。人生は順調だった。高校に入って少しレベルの高い学校だったからか中学ほど成績は良くなかったが運動はできたのでさほど困らなかった。クラスの人気者、眉目秀麗、知勇兼備、誰もが羨む人間だった。
クラスの端で本を読んでるやつがいた。そんなやつにも俺は声をかけて、話し相手になってやっていた。先生からの信頼も厚かった。だから、大学の志望校のレベルが合っていないことを誰も言わなかった。俺ならできると誰もが思っていた。
それが良くなかった。俺は調子に乗ってしまったのだ。皆が俺に期待した。俺は自分を過信した。大学には2回落ちた。所謂二浪。一度目は先生も真摯に向き合ってくれた。家族もサポートしてくれた。しかし、傲慢になっていたあの頃の俺は全てが自分の為にあると思っていた。感謝もせず、落ちたことに不貞腐れたまま2度目の不合格通知は届いた。親も先生も全てが俺を離れていった。人望を失った。愛情を失った。程なくして俺はホストクラブで働き始めた。天職だった。顔は良かったし、人を楽しませる話題はあった。女の喜ばせ方も知っていた。いろんな女の元を転々とした。家族に見捨てられたと思っていた俺は愛に飢えていた。日々、愛を求めた。皆がそれに答えてくれた。20代も後半になる頃、俺はほぼ1人の女の元に通うようになっていた。いつか幸せにしたい女だった。慈愛のこもった目で俺を見てくれた。その目は程なくして俺に絶望と謝罪の目を向けることになった。男に身体を奪われているのを見てしまった。裏切られた。帰る場所を失った俺は実家へと帰った。そこからは引きこもった。ネトゲに入り浸った。朝から晩までインターネットの海を泳いでいた。
その日俺は好きなネトゲの新作が出るからと、数年ぶりに外に出た。金がなかったから、親の財布からと盗った。久々の外だったからなのか、頭が痛くなって、目が眩んで、俺は倒れた。
このまま俺は死ぬのだろうか。俺は何を成せたのだろうか、何がしたかったのだろうか。親不孝だったと思う。
「あぁやり直せたらいいのに…」
多分俺は地獄に行く。次があればいいのにと思いながら俺は意識を手放した。
至らぬところが多すぎると思うので見た方は、ボロクソに意見してください。直します。