表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
推しのvtuberになりました!  作者: 東郷 アリス
第一章
9/24

第7話 先生に報告。

お待たせいたしました。


学校に着いた。ローファーから上履きに履き替えるが、もちろん今の俺の足ではぶかぶかだった。


「湊くん大丈夫?今日体育あるから横山先生にいって借りてきたら?」

「そうだっけ?でも体育着もぶかぶかでちょっと不恰好になっちゃうし、ウィッグ取れるかもだから見学にしとくわ」

「いつもならダメと言いたいところだけど、それが理由なら仕方ないわね」

「でも普通に不便だから今から横山先生のとこ行って借りてくるな」

「分かったわ。ついでに髪の件については説明してきたらどう?」

「そうだな」

「じゃあ私は先に教室行って待ってるわね」

「ああ、ありがとう」


先に階段に登る遊王子を見送り、職員室に向かう。

途中で他の先生とすれ違い挨拶を交わす。


職員室に着いた。最初は様子を見るべくひょっこり顔だけ出して覗く。


「横山先生は……あれ、いない?」

「いるわよ」

「うわぁ!?」


驚きすぎて一瞬倒れかけそうになるも何とか持ち堪え、そっと胸を撫で下ろす。

後ろを向くと驚かせてきた張本人、横山先生が立っていた。


「ごめんなさい、あまり驚かす気は無かったのよ?」

「少しはあったんですね」

「ちょっとはね」


そう言って自分の席に持っていた荷物を一度置き、戻ってくる。


「それで湊くんは何用で職員室に?」

「あ、そうでした。ちょっと二人きりで話したいことがあるのでいいですか?」

「良いわよ、昨日の部屋でいいかしら?」

「はい」


すぐそばにある生徒指導室へと入る。先生は気を遣って鍵を閉めてくれた。


「それで、どうしたの?」

「あの、梨沙さんからは聞いていると思うんですけど」

「ああ、梨沙ってことは髪についてのことね。何故か髪が染まらなかったからウィッグ付けてるって言われたわ。ちょっと確認してみてもいい?」

「はい、どうぞ」


先生に頭を預ける。先生が頭を撫でるように触ってくるので少しくすぐったい。


「遊王子さんにやってもらったんだっけ?すごいわね、見た目普通だわ」

「はい、遊王子には感謝しかないです。でも先生、俺の一番話したいことは違うんです。先生も俺の身体を見て少し勘づいてるはずです」

「それは湊くんの背が小さくなったり、女の子っぽくなったことに関係するのかしら?」

「全部分かってるじゃないですか……でもちょうど良いので話します。俺の身体に起こってることを」


俺は遊王子と考えた考察を先生に洗いざらい全て話した。









「そういうことだったのね……」

「はい、そうなんです」

「とはすんなりはいけないわ」

「ですよねー」


俺だってこの急激な体の変化や髪の件について当事者でなければ、戯言だと言って真に受けなかったであろう。


「でも、私はその過程を現に見てるのよね……。うん、分かった。私は信じるわ」

「先生……」

「それに先生のサポートは必要でしょ」

「はい、ありがとございます!」


ちょっと泣きそうかも。

俺は深々と先生にお辞儀をした。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ