第12話 最後の日。3
お待たせいたしましたー
てな訳で、レストランに入った。最初にドリンクバーだけ頼んでおき、後からもう一回注文することにした。
瑛太は注文が決まってるのか、早速席から離れて得体の知れない飲み物を作りに行ってしまったが、俺と遊王子は現在メニュー表と睨めっこである。
「遊王子は何が決まったか?」
「私はこの蟹クリームパスタにしようかしら?」
「マジか、肉食わないのか?ハンバーグとか」
「確かに美味しいけど……じゃあこういうのはどう?」
「湊くんが頼んで私が少し分けてもらう。湊くんも体調と身体も小さくなって食べる量とかも減ってるだろうし、いい考えよね」
絶対いつもなら断ってる。ハンバーグをあげるなんて絶対したくないが、色々考えて考慮した結果、渋々了承した俺であった。
瑛太が戻ってきたところで注文をすまし、俺もドリンクを取りに行く。最初はやっぱりオレンジジュース。これは譲れない。
遊王子はアイスティーを。瑛太はというと……うむ、分からん。
「因みに瑛太、何を混ぜたんだ?」
「確かコーラとお茶とオレンジジュースだな」
「マジかよ……上手いのか?」
「普通?」
なんで疑問系?そうツッコミたくはなったものの、胸の奥にしまいこむ。
それはそうと、ちょっと頭が暑い。
「遊王子、熱逃がすためにもウィッグ外すの手伝ってくれない?」
「ウィッグ外すの?いいわよ」
そしてウィッグから解き放たれた俺の頭。涼しいし軽い。さいこー。
「そういえば湊、この後どうするか今のうちに決めちゃおーぜ」
「確かに。映画、カラオケ、ゲーセン、色々あるけど……」
「そう……なら、ゲームセンターにしない?そういえば新しく雫ちゃんのぬいぐるみが置かれたとか」
「マジか、行くわ」
「なら決定だな、俺も車に乗ってゾンビを撃つシューティングゲームやってみたいんだよ」
「なら決まりね」
「お待たせしましたー」
予定が決まったら丁度よく注文が届いた。
俺はハンバーグでもおろしハンバーグ。タレをかけて上手い具合にハンバーグを分けていく。
よし、こんなものかな。取り皿にハンバーグを分け、「はい」と遊王子に渡す。
「ありがとう、はい、じゃあ私のも一口」
蟹クリームパスタを一巻きすると、俺の口元にそれを差し出してきた。いわゆる「あーん」の体制だ。
ちょっと恥ずかしくはあるが、遊王子からのご好意に甘えておくとしよう。
パクリっ。うん、美味しい。
「ありがとな、遊王子」
「え、ええ、じゃあいただきましょう」
「おう」
でかいステーキにかぶりついている瑛太を横目に、俺はハンバーグを食べ始めた。




