魔獣と戦って信頼を得た件
突然の魔獣の乱入。2度目の戦闘シーンです。
さて、どうしたものかと考えていると、急にヘルガが騒ぎ出した。
「巨大な生体反応が急速にこちらに接近中。会敵は30秒後。」
突然、轟音とともに木々をなぎ倒してそいつは姿を現した。
全身針金のような毛皮に覆われた全長10mはありそうな巨大な生物。
目は開いていない。退化しているのか?前足は大きく頑丈な爪が生えている。
「ち、地竜!!。」「地竜だ!くそ、やるぞ!!」エルフ達がにわかに騒ぎだし、巨大生物に向かって矢を射かけ始めた。
さすがエルフ。矢の扱いは巧みで連続して次々と矢を放っている。弓矢が雨のように地竜に降り注ぐ。
しかし、地竜は全く意に介していない。硬い毛皮に阻まれて矢が弾かれて全くダメージが通っていない。
地竜は煩わしそうに右前脚を左から右に横薙ぎすると、近づきすぎた3人のエルフが弾き飛ばされて周囲の木に叩きつけられた。
「おのれ!」ドルフが双剣を抜いて切り付ける。しかし、食い込みはするものの、硬い毛皮に滑って」弾かれる。
「キャサリン!」俺はキャサリンに合図を送った。
キャサリンがうなずいて地竜に向かって杖を向ける。
先端の飾りに隠されたレーザー砲が自動的に地竜を照準してレーザーを発砲する。
レーザーは地竜の額に命中し、そのまま頭を貫通した。地竜の動きが止まる。
「ジェームズ!」
「おうよ!」掛声とともにジェームズは高振動ブレードを上下一閃、地竜の首を跳ね飛ばす。地竜の頭がどうと地響きをあげて地面に落ちた。
一瞬の出来事に呆気にとられたエルフ達。しんと静まり返る森の中で頭を切り飛ばされてビクビクと痙攣する地竜の身体が地面を叩く音だけが響いていた。
後で聞いた話だが、地竜は普段、地中を穴を掘って生活しているが、時々地上に這い出て生き物を襲って食べるらしい。
地中では衛星カメラもステルスホークの探知センサーも地上に出てくるまでは全く役に立たなかったと言う訳だ。
ヘルガが悔しがっていた。時間がある時に地中の振動を捉えるセンサーも登載すると息巻いている。
「本当にありがとうございました。あなた方は我らの命の恩人です。」ドルフ他、エルフ一同が俺に跪いて頭を下げている。
地竜は普通なら50名程度のエルフの戦士が専用の重武装してしてやっと倒せる敵らしく、そのまま村に現れたら多くの被害者を出すところだったそうだ。
俺はメディカルキットを使って地竜にやられたエルフに治療を施していた。
細胞再生促進剤を投与したので1日あれば回復するだろう。
「困ったときはお互い様さ。今度は君たちの誠意を見せて欲しい。」
「勿論です。ですが今日はもう、日も陰ってきました。今日は是非、我らの村に泊まって頂き、明日、守護地の外れまでご案内いたします。」
ドルフの案内で、今日はエルフの村に一泊する事になった。
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