2楽章
「僕は九条和樹。僕、フランスと日本人のハーフなんだ」
「私は如月華月。14歳。よろしくおねがいしまーす」
「私は七月紫乃。よろしく」
紫乃は仲良くならないと心を開いてくれない。私も心を開いてもらうのにものすごく苦労したんだ。今も和樹くんに緊張してると思う。
「華月。紫乃。よろしくね」
♰
練習場所まで今移動してます。和樹くんは家が体育会系だったんだけど、親の反対を押し切ってフルートを始めたんだって。それで親を見返すためにとっても頑張って練習したらしい。
「すごいね〜」
「っていうか如月家って日本じゃすっごい名家なんでしょ?」
「全然そんなことないよ。九条家の方が歴史あるすごい家だって」
「ううん。如月家はすごいってフランスまで伝わってるんだって。グランマが言ってた」
グランマ…さすがお坊ちゃまって感じ。
「私とさ、和樹くんって聞いた感じ同じ名前じゃん?」
紫乃がこっちに興味を示した。
「お母様やお父様は私に華や月のように美しく育つようにって付けたらしいの」
紫乃は頷いてくれた。
「でもさ、和樹くんみたいにさ男の子と名前がかぶるの」
紫乃がちょっと悲しそうな顔をした。
「それが原因でいじめられることがあったの」
和樹くんが驚いた顔をした。
「そこで助けてくれたのが紫乃だったの」
紫乃が思い出したような顔をした。
「私は女の子をいじめるのって最低だと思ったから助けただけ」
紫乃はちょっと赤くなってそっぽを向いた。かわいい。
「紫乃はとっても優しいね」
和樹くんに言われて紫乃は逃げ出した。やっぱり可愛い。
投稿遅くなってすみません。現実にも和樹くんみたいなイケメンがいたらな…夢を見すぎちゃダメよ!私!