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妹は俺の天使である。

短編を写すことができましたが文章は変えていません。

 やあ読者諸君、久方ぶりである。


 いや初めましてなんだけど…という方はすまないが作者マイページから同一タイトルのものを読んで欲しい。


 作者はパソコン関係にめっぽう弱くこのサイトはわかりやすく作られているのだろうが、それでも使いこなせていない。そのため短編で投稿した俺と妹のデートを連載に載せることが出来ないのだ。


 本当にうちの不出来な作者が申し訳ない。


 んなの読む暇あるか!という方のに簡単に俺と妹(天使)のことを説明しよう。


 メタ発言するんじゃないという声がどこかから聞こえてくるが、それは俺じゃなく作者に言ってくれ。


 おっとすまない話がそれた。

 では簡単に説明しよう。

 俺の天使でめっちゃかわいい自閉症の妹を俺は溺愛している。

 以上だ。


 え、説明不足だ?知るか。

 今俺は妹を見ることに全神経を総動員させている。

 むしろここまで説明した俺は親切だ。


 なぜなら今、妹は俺のことを俺のことだけを真剣にみつめているのだ。

 ここで妹を俺の全細胞を使って見ないなど兄として万死に値する!


 さて事のてんまつは今から30分前にさかのぼる…


 ちなみにここで俺のメタ発言は終了だ。本編に移らせてもらう。


 ある日の土曜日、部屋で漫画を読んでいたら天使がやってきた。


「お兄ちゃん」

 やあ、俺の天使どうしたんだい。

 何か俺にお願いごとかい?

 私の前から消えて以外のお願い事ならなんだって聞こう。


 いや俺の妹はそんなことは言わないが、というか言われたら俺は妹の前から消えるどころか本物の天使のお迎えがきてしまう。


 妹は恥ずかしいそうに顔を赤らめて、もじもじしている。


 なんだ?この妹の反応は。初めてみる。

 流石の俺でも妹のしてほしいことがわからない。


 だがしかし!可愛い!

 見ているだけで癒される!


「お兄ちゃん、あのね、えっとね」


 妹は伝えたいことを必死に伝えようとしようとしている。

 俺もそんな妹の意図を汲もうと頭を働かせるがさっぱりだ。


 甘やかしすぎじゃないかといった、そこのきみ。

 これは決して甘やかしではないことを言っておこう。


 妹の脳の特徴として、自分の感情や考えの言語化が非常に難しいのだ。

 妹は伝えたいことが頭の中で溢れてしまいなかなか言葉にならない。


「お兄ちゃんにお願いがあります!」


 ああ、いい子だいい子すぎる。

 もう妹の頑張りがいじらしくてしょうがない。


 だが妹よ、お兄ちゃんはその先が知りたいのだ。

 俺にお願いがあることなんてさっきのお兄ちゃんの一言でわからない俺ではない。


「どんなお願いだい」


 俺は妹を抱っこして目線を合わせてやる。


 おいそこの甘やかしすぎじゃないかといったきみ。

 これは俺が妹を抱っこしたいだけだ、だから決して甘やかしてなんかいないのだ。(キリッ)


「宿題が出ました」


 ん?宿題?わからないところを教えてほしいとかか?


 だがそれは変だ。妹が普通の小学生の問題がわからないなんてことはありえない。


 ここで補足説明をさせてもらおう。

 妹は一度みたものと聞いたことを全て鮮明に記憶することができる。

 そして勉強好きもあいまって妹の思考能力と知識量はそこいらの大人にも負けないだろう。


 これだけ聞くといい事のようだがあまりいいことはない。

 コミュニケーションが苦手な妹は同世代の中で孤立しがちだ。

 しかもこの特徴のせいで大人からも生意気だなどと煙たがれる。


 なぜならさっき妹は言語化が苦手と言ったが何かのスイッチが入るとそれはもう延々に話続ける。

 そしてその話は子供からしたら難しい話であり、大人からしたら自分が知らないようなことを10歳の子供が楽しそうに話すのである。


 子供はまだいい。仕方のないことだ。


 だが大人に対しては憤りしかない。

 あまり気持ちのいいことではないのはわかるが、それでも笑って聞いてやってほしいものだ。


 おっと話がそれた。

 俺の話がそれやすいのは妹への愛ゆえと思ってもらいたい。

 妹のことを考えるとついつい考えすぎる。


 さてそんなわけで妹の宿題が勉強に関係するとは考えにくい。


 妹はどう伝えていいのか困ってあのね、えっとねを繰り返し言っている。


 くそ、なんて可愛いんだ。

 さすが俺の天使だ。


 だがこの天使はそろそろ泣き出しそうだ。

 泣いたら泣いたでそれはそれで可愛いのだが、俺は優しいお兄ちゃんなのでそんなことはしない(10回に1回くらいしか…)


 今回は宿題とのことなので意地悪したい衝動をぐっとこらえて妹から話を聞き出さなければならない。


「どの教科の宿題だい?」


 妹はパッと顔を輝かせると図工と元気よく答える。


 俺に全幅の信頼を寄せているのが表情でわかる。

 きっと妹は〈お兄ちゃんなら私の言いたいことわかってくれる〉と思っているのだろう。


 その通りだよ、俺の天使。

 少し鼻血が垂れているがそんなことはお兄ちゃんが天使のお願いがなにか考えるのに一切支障はない。


「お兄ちゃん、血」


 妹が俺を心配して青くなっている。

 失念していた、妹は血がかなり苦手で怖がってしまう。


 妹はバタバタして俺の抱っこから逃れると部屋から出て行ってしまった。


 ああ、戻ってきてくれ、マイエンジェル!


 そう思って悲しみにくれていたら鼻にむぎゅっと何かが当たった。


 呆然としていた俺は妹が戻ってきたことに気づいていなかったようだ。


「お兄ちゃん、大丈夫?」


 妹の手には大量のティッシュが握られていて、それが俺の鼻に当たっている。



 なんていい子なんだ!


 俺は妹を抱っこしようとしたら妹にダメ、動かないの!と怒られた。


 それすらもかわいいと思う俺は相当末期だが俺はそんな妹を愛してる俺が好きなのだから手に負えない。


 鼻血が止まったので話の続きを聞くことにする。


「図工の宿題か、何か作るの」


 妹がこくりとうなずく。


 うなずき方一つとってもカワ(・∀・)イイ!!


「動物とかを作りたいの?」


 妹はとても不器用なので工作の類をやらせると非常に悲惨なことになる。

 なので工作で何か作ってこいという課題なのだろうと思っただどうやら違うようだ。


「絵を描きたいのです」


 絵、だと…お兄ちゃん画力にはあまり自信がないのだが…


「お兄ちゃん、絵は苦手だからあんまり手伝えないと思うよ」


「大丈夫です」


 大丈夫って何が大丈夫なんだろうか、たぶん妹のなかには筋のとった理屈があるはずだ…

 考えろ、俺!


 は!モデルだ何を書くかに悩んでいるか、もしくは書きたいものを見に行きたいのだ。


「モデルをどうするかで悩んでるの?」


 妹は首を振る。


「じゃあ何かくの?」


「お兄ちゃん」


 ……………はい?

 今天使の口からお兄ちゃんという単語が出なかっただろうか。

 まさかな俺の幻聴だ。


 気を持ちなおしてもう一度聞く。


「ごめんね、何書きたいのかもう一度教えてくれる」


「お兄ちゃん」


 聞き間違えではなさそうだ。


「大切な人を書きましょうって宿題なの」


 マジか、俺の時代が来たようだ。

 俺はまた垂れそうになる鼻血を気合で抑えるともちろん協力するよと言う。


 というわけで現在妹からそれはもう真剣な目で見つめられている。


 最高の状況である。

 もし今死んでも悔いは残らないだろう。


 いや嘘ですごめんなさい、これからも妹のそばにいたいです。現世に未練たらたらです。


 できたと妹が言った。


 楽しい時間はあっという間である。実際は1時間半ほどあるが妹を見ていればそんなの5分にも満たない時間だ。


 もう終わりかと悲しくなる。

 だが妹の書いた俺を見ることができる!


 妹にお兄ちゃんに見せてくれるかと聞くとウンっと嬉しそうに返事をしてくれる。


 その笑顔だけですべての悪が浄化されそうだよ。


 妹からスケッチブックを受け取り絵を見てみる。


 さてここで読者の方々は十歳児の書いたほほえましい下手な絵を想像しているだろうが、俺の天使はそんな陳腐な枠に収まるような人間ではない。


 その絵はまんま俺である。

 鏡に写る俺そのものである。

 しかも色鉛筆を使って色を付けたりなんかせず鉛筆一本で陰影をつけている。


 さすが俺の妹!

 最高である。


 それにしても微妙に顔が気色悪いのだが…

 絵の中の俺は薄ら笑いをしている。


 どうやら俺は妹の前ではこんなにデレデレの気色悪い顔をしているようだ。


 まさかの衝撃である。俺はかっこいいお兄ちゃんでいたいのだが…


「なあ、お兄ちゃんていつもこんな顔してる」


 妹はきょとんとしてそうだよと答える。


「私ねお兄ちゃんのその顔がいっちばん大好き」


 言葉が出てこない。

 やばい、今の俺の顔は絵の顔よりひどいものになっている。


 俺はそれをごまかすために妹を抱き上げてくるくる回る。


 妹が楽しそうに笑い声をあげる。


 今日も俺の妹は安定してかわいくて俺の天使だ。

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