ハクシの能力
お久しぶりですミクロです。最近色々忙しくて最新が遅れました。すみません。これからは早めに最新できるようにしたいです。それでは10話ですどうぞ!!
「おいハクシ、さっきお前大丈夫って言ったよな…?」
「うっ、うん…」
「夜中に横たわってる死体に近づくやつはいないって言ったよな…?」
「うん…そうだね….」
「じゃあ…なんで俺たち…兵士たちに囲まれてるんだよーーーー!!?!」
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時は数分前にさかのぼる。俺は辺りが明るくなってきたのを感じ、目を覚ました。すると周りには多くの兵士がいた。
俺は慌ててハクシを起こした。ハクシも何がなんだか訳が分からずテンパっていた。
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という訳だ、短い?仕方ないだろ!本当にそのまんまのことなんだから!!
「追い詰めぞ、キョンシーめ。」
兵士たちの中から立派な鎧を着てる一人の男が出てきた。
「我が名はセンヤ、逃げ切ったつもりだろうがそうは行かん。今こそ駆除してやる!」
やっやばい。この人俺たちを見る目が兵士たちと全然違う、まるで何かを恨んでるかのような目だ。
「センヤ!?」
「ハクシ知ってるのか?」
俺が聞くとハクシは慌てと様子で話した、
「知ってるも何もあの伝説の騎士アーサー王のひ孫と言われている方よ!」
まじかよ!アーサー王なんてこの世界には実際にいるのかよ!?しかもそのひ孫むちゃくちゃ強そうなんだけど!俺がそう思っているとハクシが慌てて弁明していた。
「ちょっと待ってください!私たち確かにゾンビとキョンシーですけど、決して人を襲ったりしませんので…」
「とぼけるな!!先日そこのキョンシーが村を襲っていたのは分かってるんだぞ!!」
「え?…ちょっとシン…?」
「…」
やっべーー!この前村に侵入して見つかったことかー!あれ襲ったことになっちゃてるの!?ちょっと服を盗んで塀を壊しただけじゃん!!(犯罪です。)てか、ハクシの目が怖い!『お前何してんだ!』って感じの目をしてる!!
「あっあのですね〜あの時村に侵入したのは服を頂戴するためで決して人を襲おうとかそんな野蛮な考えはなかったんですよ全く。」
「これ以上アンデッドモンスターの被害を増やさないためにも貴様らはここで始末する!」
「話し聞いてよ!おっさん!」
「だっ誰がおっさんだ!!私はまだ28歳だ、まだまだ若いわ!」
あ、もしかして気にしてた?
「すみませんセンヤ様このバカキョンシーが何かやったかはよくわかりませんが、私はついこの前ゾンビに転生したばかりなので一切関係ないです。むしろ被害者です。はい。」
「おいハクシ!裏切るきか!?」
「裏切るも何もハクシが原因でこうなってるんでしょ!?なんで私まで巻き込まれなきゃいけないの!!」
うぐっ!何も言い返せない…
「ついこの前転生したばかり…?そんなバカな!元人間の転生したアンデッドモンスターは自我を失い喋ることもできずにただ暴れるだけのはずだぞ!!」
えっ?まじ?てかゾンビに転生って普通にあることなの?
「そうなのかハクシ?」
「えーと、アンデッドモンスターに噛まれたらそのアンデッドモンスターになってしまうとは聞いているけど…余り詳しくは分からないわ。私村育ちだから。」
「使えないなー貧乳。」
「胸は関係ないでしょ!!逆に大き過ぎたら気持ち悪いでしょ!!」
あーもー、そんな向きになるなよ。俺は貧乳否定者じゃないんだから。ただからかっているだけだから。 ってかおっさんがなんか勝手に話を進めてるんだけど…
「自我があるにしろないにしろ、いずれは暴走してしまうかもしれないしな、排除させてもらう」
おっさんは俺たちに向け剣を向けてきた。なんでこの人は話を聞いてくれないの!?
「まずは貴様だ!」
「えっ!なんで私!?ちょっと待っ…
『グサ!!』
っ!ガハ!!」
「ハクシ!!」
剣がハクシの腹に突き刺さった。やばい!早く何とかしないと…
「次は貴様だ!」
ハクシを助けようとした俺に向けておっさんは剣を振るってきた。 …が、残念でした(笑笑)
『パキン!』
「何!私の剣が…折れた!?」
「バーカ。俺の体は魔物の牙も通さない硬度なんだよ。そんな木刀痛くも痒くもねーよ。」
俺が相手を挑発するとうまいこと引っかかってくれた。
「ぼっ木刀だと!先祖代々伝わるエクスカリバーを木刀呼ばわりだと!!」
え?まじかよ、俺エクスカリバー折っちゃったの?確かエクスカリバーってアーサー王が使ってた伝説の剣のはずだよな…それがこんな簡単に折れるなんて、どんだけしょぼいんだよ。いや俺が硬すぎるのか? まあいいや、早くハクシを…ん?
「なんかすっごい臭い匂いが…おっさん…漏らした…?」
「漏らすか!ばか者!!」
じゃあ誰が…あれ?
「うーん、あれ私切られたはずじゃ…」
「はっハクシー!っんが!?」
何故か切られたはずのハクシが蘇っていた。俺はすぐに近づこうとしたが無理だった。何故なら…
「ハクシ…お前…臭い…」
「えっ!!嘘!!」
そう。悪臭はハクシからでていたのだ。近寄ろうにも臭くて近寄ることができない。 そして不思議なことに腹に空いていた穴は黒い煙を出しながら再生されていっていた。
「どうやら、蘇生する代わりに悪臭を放つのが貴様の能力みたいだな。」
うわー最悪な能力だな。
「しかし悪臭を放つ位では、グッ!」
あれ?なんか急におっさんが、いや俺とハクシ以外の兵士全員が悶え苦しんでるぞ。
「くそ!まさか悪臭以外にも有害な物質を出していたのか!?」
「ちょっと待って、私今の状況を理解できてないんですけど。」
「今のうちに逃げるぞ、ハクシ。」
俺はハクシの手を引っ張って逃げようとしたが、
「うえっ!臭え!ちょっとハクシ!この匂い何とかなんないの!?」
「嘘でしょ!?そんなに変な匂い出てる!?」
ハクシが余りにも臭くて近寄ることができなかった。なんでそんな臭い匂いを出す能力なんだよ!確かにゾンビは臭いイメージあるけどさ、もっと他に良い能力あるだろ!?
「とにかく早く逃げ…おぅぇー。くっせ…」
「吐かないでよー!!」
俺は悪臭を我慢し、なるべくハクシに近づきすぎないように兵士達から逃げた。
…今回のトラブルって俺のせいかな?(100%そうです。)
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シンが去ってから数十分後…
「やっとまとめに動けるようになったか…おい、お前達は大丈夫か?」
「は、はい。なんとか…」
「どうやら数分経てば回復できる物質なのか、おいそこの兵士、このことを本部に伝えておけ。」
「はい!承知しました!」
「報告にあったキョンシー以外にも、新たなアンデッドモンスターも加わっているとはな…これは更に警戒しなくてはいけないな…」
センヤは一人そう呟いた。
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キャラクターステータス
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名前 ハクシ
種族 アンデッドモンスター:ゾンビ族
使える能力 自然再生 悪臭放出