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死体から再スタートって  作者: マイワミクロ
第2章 ゴースト
10/13

初の戦闘

9話目、主人公の能力確認の会です。



古ぼけた墓場があった、誰もいない、誰の骨が入っているのかもわからない墓場が、そう…誰もいないはずなのだ…


グスッ、グスッ。


今日も誰もいないはずの墓場ですすり泣く声が聞こえてくる…








-------


ハクシと旅に出た俺が最初に出くわしたのは、


「だずげデー!!!だれがーー!!」


ギャオーーン!!!


頑丈そうな皮膚、大きな顎、巨大な足、真っ赤な体、そして大きな牙、俺はいまティラノサウルスに似た生き物に追いかけられている。


「なっ、なんで俺ばっがり!?バグジば!?」


「多分私、体が腐ってるんで。腐ってない死体のシンの方が美味しいと思ってるじゃない?」


嘘でしょ、同じ死体なのにゾンビとキョンシーじゃ腐り方も違うの!?て言うかハクシ!お前なに拾った本を座りながら読んでるんだよ。助けろや!!こちとら泣きながら走ってるんだぞ!!!


「ごめんシン、私、まだこの体での戦い方がよくわからないから、自力でなんとかして。」


「ゔぞやろ!!ぢぐじょー!!!」


俺はやけ癖でティラノ擬きに飛びかかった。すると見事に


ガキン!


…噛まれましたハイ。しかし牙は俺の体に刺さることはなくその場で折れた。


「本当に鉄みたいになってるんだなー俺。」


キョンシー凄いな。俺が関心しているとティラノ擬きがまた向かってきた。


「お前凄いな、森にいた猪はすぐに逃げ出したぞ。」


丁度いいや、こいつで俺の能力を試してみるか。


「まずは、はあーー。」


口からため息を吐くように冷気をだす。

するとティラノ擬きの足が少しずつ凍ってやがて足が動かせなくなった。


「凄いな本当に冷気出るんだ。」


「でも、凍らせるのに時間がかかるなんてまだ力のコントロールが出来てないんじゃない?」


まじかよ!これでコントロール出来てないのか!?いや、まてよ…


「逆にコントロールできるようになったら、一瞬で凍らせるのか!?!」


「まあそうじゃない?保証は出来ないけど。」


すげー!キョンシーすげー!!敵を一瞬で凍らせるなんて魔法使いでもなかなかできないよ!使えるようになるまで特訓するか!俺がそう思っていると、


ボウっ!


「えっ?危な!てか熱っ!!」


急にティラノ擬きの口から火の玉が飛んできた。


「なにこいつ!擬きにもほどがあるぞ!」


「えっ!レックスボルケーノを知らないの?結構有名な魔物だけど。」


知らねえよ!この世界の有名な魔物なんて!てかやばいまじで熱い!焼ける!


「このやらー!火吹くなー!!」


俺はティラノ擬きへ向かって走った。すると


ガッ!ギャオッ!


何故か急にティラノ擬きが動かなくなってしまった。なんで急に? あっ、


「俺が影を踏んでるせいか。」


そう、俺はティラノ擬きの影を踏んでいたのだ。キョンシーに影を踏まれると動けなくなると聞いていたがここまでガッチリと動けなくなるとは…


「まあ今のうちに完全に凍らせてもらうか。」


俺は先ほどのように冷気を出しティラノ擬きの体を完全に凍らせた。


「よし、こんなもんかな。」


「おー!初の戦闘に関してはいい感じじゃん」


「そうか?てかハクシはなにもやってないよな。」


「ギク!いやこれはシンの戦闘のセンスは良いのか調べるために…」


「それを言うならハクシも、ゾンビになって間もないんだから戦えばよかったんじゃいか。」


「いやー、そこはさきに死体になった先輩からかなーと。アハハ。」


「だれが先輩だ、全く。」


何を言ってるんだよ。それにしても、


「この先こんな化け物が出てくるのー?俺もう嫌になってきたんだけど。」


「まあまあ、これほどまでの巨大な魔物は早々でないから安心して」


…早々でない魔物に会う俺って….まあいいや、


「とりあえずどうしようか、なんか行くあてとかある?」


まあ前回聞いた時はなさそうだったけど…


「うん!ない!」


「やっぱりね!」


期待した俺がバカだったよ…


「仕方ないでしょ、私達アンデッドモンスターは人間から嫌われてるんだから。行く場所が限られちゃうのよ。だから今日は野宿になるわね。」


「旅に出て一夜目が野宿ですか。」


「贅沢言わないの。夜は魔物が多くなるし、今のうちに先に進まないと。」


ハクシにそう言われ俺たちは先に進んだ。ティラノ擬きそのままだけどいいよね…?









-------


しばらく歩いていたら、辺りは真っ暗になりもう夜だ、


「よし、もう日も暮れているし先に進むのは危ないからここで野宿にしましょうか。」


「うへぇ、本当に野宿するのか。てか寝てる間にさっきみたいな魔物に襲われることはないよな?」


寝てる間に魔物の胃の中にいましたなんてシャレにならないよ。俺がそう聞くとハクシいわく、


「大丈夫よ、私たちは動かない限りはただの死体だし、それに夜中に地面に横たわってる死体に近づきたいやつなんて、魔物でも人間でもいないわよ。」


だそうだ、まあ言われてみればそうだな、俺たち死体だもんな。


「じゃあ、さっさと寝るか。おやすみー」


「うん、おやすみーシン」


そうして俺たちは瞳を閉じ眠りについた。









-------


…時間は巻き戻り、シンがレックスボルケーノと戦っている時。 一人の騎士が岩陰に隠れてその様子を伺っていた。


「チッ!忌々しいアンデッドモンスターが。今に見てろ…」







---

キャラクターステータス


-

名前 シン

種族 アンデッドモンスター:キョンシー族

使える能力:冷気放出、影踏み、身体硬化。




-

名前 レックスボルケーノ

見た目は通常のティラノサウルスと瓜二つだが、大きく違うのは真っ赤な体と火の玉を吐くことである。 シンにはあっさりと凍らされたが通常なら兵士が30人以上掛かって行かないと倒せない強敵である。











ちょくちょくキャラクターのステータスを上げていきます。

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