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逆行

作者: タナバタ
掲載日:2026/03/14

死体には血が集まってくる。


全ての血が集まると、剣が傷をふさぐ。


人間の皺は始めは多くだんだん減っていく。


最後には体が小さくなり、


女の腹に吸い込まれる。


子を吸い込んだ女は必ず男と引き合う。


清らかな調べは横笛と弦に集まり、


水は高い所へ登っていく

300年の平和な時代が終わった。


2つの勢力に分断された国は激しい戦いの末、新たな支配者のものとなった。


国の全土の支配者となった男は小動物のような品のない男だった。


彼は国中の民に刀を配り、東の勢力、次に西の勢力を蘇らせた。


戦乱の世の幕開けである。


仕上げに彼は都の南の山中で一人の、立派な鎧を着た武士を蘇らせた。


それから10日


都の中心部、某所、黒い焼け跡があった。


しばらくすると、焼け跡から黒い炎が立ち上がる。


黒い炎は煙と光と熱を吸い込んで、


大きな建物を作っていく。


寺だ。


黒い炎の中。一人の男が立ち上がる。


血が集まり、


赤い着物は白くなった。


男は刀で傷をふさぐ。


男の手に扇が引き寄せられる。


ゆっくりと舞う男


「nnenoojog nnegnin」


舞い終わった男は部屋をでて、後ろ向きで歩いていく。


縁側に出た男は、そこに倒れている敵達を生き返らせていく。何人もの敵に槍を、抜き差しする。


側にいる小姓は弓をとって、次々と矢を吸い取る。


矢を吸い取られた敵達は元気になって、後ろ向きに寺からでていく。


黒い炎は煙を吸い、小さくなった。


小姓は別の部屋に去り


男は一人になる。


男は空気の振動を吸い込む


「!aknalo aw urammaR ! urammaR」


男は部屋に入り、戸をしめる。


男は床で眠りにつく。


そこら中から大きな音が鳴る。音は寺を取り囲んだ兵士たちの喉へ。


また大きな音が鳴る。今度は立派な鎧を着た武士の手元に集まる。武士は手に持った太鼓にバチを当てる。


武士が去り、兵士達も去っていく。


数刻後、寺から西に離れた山中で、武士は進む方向を、変えた!


「!irain ijhonnoH aw iket」


武士は1万3千の兵士について、亀山城へと向かった。


おわり

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