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『神の手違いが生んだ報われぬ者の転生録』  作者: Lark224a


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第89話 何気ないやり取り。

南雲と別れた俺は一足先にグラウンドへと着くと、既にクラスのみんなは練習を始めており、俺は遅れて参加することになったが、よくよく考えてみれば俺の出場種目は”借り物競争と玉入れ”なので、練習という練習がないことに気が付いた。


そして、その結果‥‥クラスの練習を遠目で観察することになった。


南雲め。あいつ分かっていて俺に声を掛けたな。


目の前ではみんなと輪になってあれこれと話している南雲の姿があった。あいつは運動部ではないが運動が得意なので出場する種目数も3種目あり、それらすべてが大事な種目であった。


こんなことなら来るべきじゃなかった。仕事も相沢先輩に任せてしまったし、今から戻っても理由を聞かれて色々とウザイことを言われそうだし、このまま時間が過ぎるのを待つしかないか。


と時間が過ぎるのを待っていると、急に頬に冷たい何かが触れた。


「ひゃ!!」


と変な声が出た。


「アハハハ!!何、その声!!驚き過ぎだよ、悠真。」


その仕業は雪だった。雪は俺のリアクションを見て腹を抱えて笑っていた。その態度に少しむかついたが、雪は昔からこういった系の悪戯が好きなのは知っていたが、今も続いているとは思わなかった。


「なんだ、雪か。何の用?」


「あぁ!!なんか冷たい。悠真がすごく暇そうにしてるから話しかけて来たのに、何かもうちょっと別の反応しても良くない?」


「別に普通だけど。それに俺は暇じゃないし。ただ少しぼーっとしてただけだから。」


めちゃくちゃ暇だったのだが、実際に言われると何故かイラッとしたので、暇じゃないと強がってみた結果、ツンデレみたいな話し方になってしまった。


「いや、世間ではそれを暇って言うんじゃないの?」


そして、雪からはマジレスをされてしまうのであった。


「で?悠真はこんなところで座って何をしてるの?みんな練習してるのに参加しないの?」


「いや、俺も参加する気で来たんだけど‥‥よくよく考えてみれば俺が出る種目って借り物競争と玉入れだから、練習のしようがないんだよね。」


「あー‥‥なるほどね。で、練習できないからせめて観察って感じなのね。」


「そういうこと。で、そっちは練習しなくていいのか?3種目のクラスリレーはポイントが高いから、優勝するなら落とせない種目だぞ?」


「大丈夫に決まってるでしょ?私、これでも少し前まで育成の学校にいたんだよ?普通の生徒に身体能力で負けるわけないじゃん。」


「それはそうだ。むしろ、探索者に対して何の制限もなしに出場させていることがおかしいか。他の学校なら何かしらの制限はあるんだが、うちの学校で探索者が出たのは初めてのことだから、そのルールも定まっていない。


でも、これだけ有利なら条件が揃っていて‥‥当日、負けたらマジで笑いものだな。」


俺は雪を煽るようにして言うと、雪は少し顔を引きつらせていた。


向こうが負けても『相手が探索者だから』という言い訳があるが、こっちにとっては勝って当たり前だから、もし負ければ一生言われるだろうし、何より咲が黙っていないだろう。


あいつは勝負になると厳しいからな。もし一般人に負ければ何を言われるか分からないだろう。


「それを言うんだったら悠真もでしょ!!出る種目があまり重要じゃないとしても、咲の騎士なんだから負けたらとんでもないことになるんじゃないの?」


「まぁーーそれはそうだけど、俺の場合はあんまり能力よりも運が左右される種目だからな。借り物競争も物次第だし、玉入れだって俺が100個入れても周りがゼロだったら負ける可能性だってあるから、雪ほどじゃないと思うぞ。」


「うぐ‥‥確かに‥‥。」


と俺に言い負かされた雪は立ち上がって「私、練習してくる!!」と走って行った。


そして、その場に残された俺は雪のお陰で良い感じに時間を潰すことが出来たので、生徒会室へと戻るのだった。

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