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『神の手違いが生んだ報われぬ者の転生録』  作者: Lark224a


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第42話 6層での戦い。

「異世界帰りの錬金術師は、祈る彼女と契約関係を交わして――世界を救う。」

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6層へと入った俺達を迎えたのは、5層では出会うことはないハイ・ゴブリンだった。しかも、その数は一体ではなく三体だ。


ハイ・ゴブリンは普通のゴブリンの進化個体で、全てのステータスが上昇している。


「咲は俺の後ろにいて、じっとしていろ。」


「わ、わかったわ。」


俺はファイティングポーズを取り、「身体強化」を発動させて一番前にいるハイ・ゴブリンを蹴り飛ばした。飛ばされたハイ・ゴブリンは、もの凄い勢いで壁にぶつかり、“べちゃっ”と潰れた。


よし。まず一匹‥‥次。


ハイ・ゴブリンが俺の奇襲に驚いている間に、さらなる追撃とばかりに残り二体へ両方の拳を振るうが、二体のハイ・ゴブリンは後ろへと下がり、俺の拳は空を切った。


チッ!!今の一撃でどちらか一体は殺しておきたかった。避けられたなら次だ。相手に攻撃の時間を与えるな!!


ハイ・ゴブリンと俺の身体能力の差は、埋めようのない圧倒的な差がある。正面からの戦いであれば、俺が負ける要素はない。


仮に俺が負ける要因になり得るとすれば、奴らが一体ではなく三体いるということと、俺の後ろにはゴブリンの大好きな女がいるということだ。人数を使われ、咲が捕らわれると負ける可能性が生まれる。


だから、開幕で二体削っておきたかったのだが、運悪く避けられてしまった以上‥‥取るべき行動は、咲からゴブリンを離すこと。守る者が無くなれば、背後を気にせず戦える。


俺は後ろへ逃げたハイ・ゴブリンの後を追い、その勢いのまま連撃を繰り出した。二体のゴブリンは、俺の凄まじい連撃に反撃する暇などなく、後ろへ逃げ続けた。


そして、咲との距離がだいぶ空いたところで足を止めた。


「ここまで来れば大丈夫だな。背中を気にする必要はない‥‥気持ちよくぶっ飛ばしてやる」


と、さらに身体能力を強化してゴブリンに向かって駆け出した。



《咲――視点》


だんだんとダンジョンの空気にも慣れてきて動けるようになると、すぐに悠真が「行けるのか?」と聞いて来た。


彼は口では人を突き放すようなことを言っているが、内心は優しく、今みたいに私が動けるようになるまで待ってくれるのだ。ここまで言動と行動が逆な人はいないと思う。


私は「大丈夫。もう行けるわ」と返して、私達のダンジョン探索は始まった。


ダンジョン探索が始まるとすぐに魔物と出会った。初めて出会った魔物はゴブリンで、その見た目はとても気持ち悪いものだった。その視線を感じているだけで鳥肌が治らなかったが、悠真があっという間に倒してしまった。


そうして出てくる魔物は、悠真が現れた瞬間に倒してくれるので、私はついて行くだけで済んだ。その時だったと思う。いつまで歩いても次の層に行くことはなく、ずっ――と同じところを探索していた。


恐らく悠真は、私のことを気にして安全なところを探索していたのだ。だけど、私は悠真が本気で探索しているところが見たかった。だから、悠真に私のことは気にしないで自由に探索して欲しいと言った。


彼はもの凄く反対をしていたが、最後はしぶしぶ納得して‥‥6層へと進んだ。


そして6層で初めて対峙したのは“ゴブリン”だった。だけど、そのゴブリンは初めて目にしたゴブリンとは様子も、纏っている雰囲気も違っていて、私は純粋な恐怖を感じていた。


恐怖で足が震え、動けなくなっていた。そんな私に悠真は「咲は俺の後ろにいて、じっとしていろ。」と短い言葉を掛けた。その一言で、私の恐怖は消え去った。


そして一回の瞬きの間に、目の前にいたはずの悠真が消え、いつの間にかゴブリンの目の前に移動していた。まさか瞬間移動でもしたのかと思うほどの速さだった。


でも、この速さが悠真にとっての日常で、当たり前の世界なんだと痛感する。そして、私が選んだ騎士は、やっぱり最強なんだと再認識するのだった。

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