表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/5

蜜蜂(ミツバチ)の熱殺蜂球

「ねえ、サエちゃん。なにか心配事があるんじやないかな?」

「えー。なんでですか?」

「あのね。人ってね、隠し事をする時や嘘をつく時ってね、どこかに歪みが出るもんなんだ。」

「・・そうなんですかねえ?」

「そうだよ。昔の和歌にもあるけれど、隠そうとすればするほど恋心は色(形)に出るもんなんだって。」

「別に、隠すような恋とかしてませんよ。」

「というのは、ぼくの勝手な深読みでね、ほんとはあの歌から学んだんだよね。」

「隠し事や嘘をつく時は、隠そうとしてはいけないんだってことを。」

「むしろ、話そう、人に見せようとすれば、上手に嘘もつけるし、隠し事もばれないんだなって。」


「それで、なぜ、わたしがなにか隠してるって?」

「経験かな。人をたくさん見てきたからね。」

「そうなんですか。鷲巣わしずさんて、なんかすごいですね。」


そう。「鷲巣」がぼくの仮の名前。

本当は、スズメバチのような悪人を退治するハンターだから、WASPスズメバチとか、和数府わすふとかの偽名にしたかったけど、なんとなく無理を感じたし、ちなみにスズメバチが完全な害虫であるとは思っていない。

人身売買などの犯罪者をスズメバチにたとえるのは、本当は本意ではないけれど、なんとなく語呂も良くて、本業を隠すための仮の職業として「スズメバチハンター」を選んでみた。

なにゆえか、本業のチーム名が「デボラ フォース」になったのも、虫つながりなので、命名のセンスは悪くはないように思える。


さらに「会社」の先輩に聞いた話しでは、「目標」を10名ほどで取り囲んで、一斉射撃しても、仲間には一発も弾が当たらないように訓練されているという。

まるで蜜蜂の熱殺蜂球のようではないかと感心する。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ