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(95)閑話:王国の聖女

選挙だー!(何か、お蔵入りにしたつもりが結構見られていたので、閑話追加してみた)

 神が言祝ぎし、いと尊き王国の日常は、本の僅かな――それこそ数時間に満たない僅かな時間で崩壊した。

 突如湧き起こった黒雲。世界の終わりを告げる轟音。絶え間なく続く閃光。

 全てが終わった時に、それが雷鳴と稲光だったことを知って、私達は王国が神の怒りに触れた事を悟った。


 神の裁きの雷光は、王都に存在する教会の悉くを打ち壊し、司教以上の聖職はその殆どが雷に打たれて死んだ。

 聖職としての地位を併せ持つ王侯貴族も、神の裁きからは逃れ得なかった。


 王都から上がってくる数々の報告。

 悪事に手を染めていると噂されていた商会。清廉潔白にお高く止まっていた商会。裏通りを牛耳っていながら捕まらずにいた悪党。何て事の無い只の町人と思われていた男。

 見た目や噂は色々有れど、雷に打たれた故に罪人として調べたならば、その何れからも悍しい悪事の証拠が見付かった。


 則ち、雷に打たれたならば罪人だ。

 聖職者だろうと、王族だろうと、貴族だろうと罪人には変わりない。

 罪人は野晒しにして、見せしめにするのが決まりだった。

 そうで無ければ、聖神ラーオ様に示しが付かなかった。


 しかし、それを指示する筈の人間はその悉くが死に絶え、則ち罪人だった。

 王都の罪人を見せしめに出来ても、身分の低い貴族や聖職者を野晒しに出来ても、王や教皇を罪人として扱える者は居なかった。

 故に、王族や多くの聖職者達の遺体は、弔われる事も無く、氷で満たされた棺に納められ、損壊のましな教会の一室に集められた。


 子爵令嬢のラスタニアは、聖神ラーオ様に祈りを捧げる事で、他者の怪我さえも治癒出来た故に、聖女と呼ばれて敬われていた。

 ラスタニア本人からすれば、自身の為に祈る時と比べて、本の僅かなその効能に聖女の名は重過ぎると感じていたが、リオドール第二王子が認め、ドラムース王に名を与えられ、教皇メスタラーオ六世が祝福したとなれば、それはもう聖女だった。

 故に、生き残った王族や、貴族達が集まる会合にも、何故かラスタニアまで呼ばれている。

 多少なりとも、神の意向を知る為の手掛かりとならないかとの一念にて。


 しかし――


「幾ら何でも父王を罪人として野晒しにするなど不敬が過ぎる!」

「市井の罪人が、確かに罪と思われる所業に手を付けていたのは、証拠付きで確認した。しかし、父王や教皇の犯した罪とは何だ? 何の罪かを明らかにしないままに、聖神ラーオ様の怒りを恐れての処置では、余計に聖神ラーオ様の怒りを買うかも知れぬ」


 そう口にする第二王子も第一王子も、腕や足に罪人の印である痕が残されている。

 聖女として治癒に関わったラスタニアだからこそ知っている。


 つまり、王子達は見逃されただけであり、罪が無い訳では無い。

 貴族達の多くもそうだろう。


 罪人達が身を寄せ合って、自分達に都合の良い茶番の会議を開いている。

 それがラスタニアの見た現状だ。

 そして、そんな状況を変えて来れなかったラスタニアも、やはり聖女の器では無い。


「――ラスタニアは何か意見が無いか?」

「……意見というなら、一つ。この王都でほぼ無傷でした貴族は、貴方達が悪徳の徒と呼ぶ教会排斥派の方々です。何故彼らにご意見を求めないのでしょう?」


 ラスタニアにも、こうなっては明らかだった。

 この王国は、昔から虚飾と欺瞞で塗り込められて、何が真実なのかが分からなくなっている。

 何が善行で、何が悪行かも分からなくなっている程に。

 罪を罪と感じられない程に。


「馬鹿なっ!! 奴らは神敵の卵! 悪徳に塗れた輩だぞ!!」

「いや……ぐ、だが! 彼らを重用しては纏まる物も纏まらぬ!」


 そして、ラスタニアの思った通りに、第二王子は考え無しで、第一王子は思っていたよりも柔軟だ。

 でも、認識が足りていないと思うのは、ラスタニアの気の所為だろうか?


「……では、私の経験から、一つ。

 私は祈りで他者の怪我も癒やせた故に、分不相応ながらも聖女の称号を頂きました。

 しかし、祈りを捧げても、治癒される具合は相手によって大きく異なります。

 虐げられている農民なら、剣創であっても癒やせました。

 その農民を繰り返し虐げたリオドール殿下には、もう殆ど私の祈りは効きません。

 私はこれを、聖神ラーオ様にとって農民には癒やす価値が有り、それを虐げたリオドール殿下には癒やす価値が無いと、そう理解しました。

 殿下はその時も、良く分からない事を何か仰っていましたが。

 ――そうですね、確か農民達は高貴に生まれなかった事が罪と仰って、ご自身の行為を正当化していましたね。何度諫めても、名ばかり聖女の子爵令嬢の言葉に、きっと重みは無かったのでしょう」


 以前のラスタニアで有れば、ここまで直截的には意見を述べられなかった。

 今はとても危険な真似をしてしまっているとラスタニア自身も理解していたが、ふわふわと現実味の無いここ最近の状況が、ラスタニアの箍を緩めてしまっている。


「ば……馬鹿な!! 聖神ラーオ様の教えだぞ!!」

「その聖神ラーオ様の教えは、それこそ神敵として聖神ラーオ様に裁きを下された教会の教えですよね?」


 第二王子は混乱に顔を真っ赤にさせているが、第一王子は何かを知っているのか顔面蒼白に強張っている。

 結局、その日の内には結論は出ず、議題は次回に持ち越された。


 しかし次の日の会合に教会排斥派は呼ばれず、ラスタニアは第二王子からは敬遠されたが、代わって第一王子から御意見番として招待されていた。


 結論なんて出る筈が無いとラスタニアは思う。

 彼らは罪人で、考え方が歪んでいて、それでいて他者の意見を取り入れようとしない。

 この会合は罪人達が集まって、自分達は悪く無いとの妄言を繰り返す悪徳の澱みでしかない。

 以前までは違和感を感じながらも楽しかった筈の学園生活の想い出まで、全てが色褪せて煌めきを失っていく様だった。


 そんな無意味な日々に終わりを告げたのは、王都に東部領域の首魁、悪徳の化身と忌み嫌われたアクトー侯爵ダイカンが来たとの知らせだった。


「ふむ、危機感を持っていない訳では無い様だが、随分と暢気なものだな」


 謁見の間は崩れて使えない。

 大会議室で立ったまま向かい合う形で、無手ながらも護衛を二人連れたアクトー侯爵を迎えたその場で、嘗てと同じく暴言を吐かれても、それに反応出来る者は居ない。

 そういった者は、皆、罪の烙印を押されて死んでしまった。


「ふ、不敬だぞ……」


 そんな静寂が広がる大会議室だから、第二王子の零した呟きも拾われてしまう。


「不敬とな? 咎人へ向ける敬意など有ろう筈が無かろう? 況してや、これまでの長きに亘り儂らこそを咎人扱いして、虐げてきた愚か者に向ける敬意などはな。

 それよりも、今此処に集うのが王国を代表する者と理解しても良いのかの?」


 気圧されて誰も答えようとしないその問いに、仕方無くラスタニアが答える。


「教会排斥派の貴族は居ませんから、王国の代表かは分かりませんが、王族と教会派を代表する集まりかというのであれば、その通りです」


 その言葉に、アクトー侯爵の目はラスタニアへと向けられた。


「お主は?」

「分不相応ながらに聖女の称号を頂いておりますラスタニア=メジールと申します。聖神ラーオ様のご意思にまだ親しいのではと、御意見番に呼ばれて此処に(はべ)っております」

「……ふむ。

 此度儂が此処に来たのは、単に王国と東部領邦との訣別を伝えるのが目的では有ったが、良い。生き延びた者にはまだ見込みが有ると期待しよう。

 お主がどう判断したのか、此処で何が論ぜられてきたのか話してくれるか」


 ラスタニアは、その言葉にアクトー侯爵が何かを知っているのではと考えた。

 だからこそ、ラスタニアはアクトー侯爵の目をしっかりと見て、此処で何が話し合われていたのかを語る。


 王族や聖職者が未だに野晒しにされていない理由として、何が罪とされたのか誰も理解出来ていない為、何も分からないままでの処置では却って聖神ラーオ様の不興を買うのではと危惧している事。

 ならば無傷の教会排斥派の貴族に意見を求めるべきだが、未だに教会排斥派はこの場に呼ばれてはいない事。

 聖女として求められた意見にて、農民と王侯貴族では農民にこそ治癒の力が働く事から、聖神ラーオ様にとっては農民にこそ価値が有るのに、蔑ろにして虐げたのが罪と見做されたのではと述べたが、受け入れられていない事。

 教会そのものが聖神ラーオ様から神敵として裁かれたのに、未だに教会が聖神ラーオ様の教えとして広めた教義から抜け出せないでいる事。


「……何だそれは? それでは丸で、自分達に瑕疵は無いと咎人が集まって言い訳を繰り返していただけに聞こえるが?」


 流石に其処迄言っては立場上一線を越えていると感じていたラスタニアは、疲れた様に小さく息を吐くしかない。


「お主も苦労している様だが、やはり全く認識が足りておらん。王都に居た教会排斥派の貴族は、疾っくに所領へと戻って事態の収束に動いておる。何の触れも出しておらん王都では、暴動が起きる寸前だがな。

 良い。先ずは儂の用事を済ませよう。

 儂の用は先程も述べた通り、王国との訣別だ。東部領邦はオドロル山領域以東、具体的にはクルムヴァレーの領境を国境として、その東側を東部領邦国として独立する。

 元よりその宣言の為のみの予定だったが、嘗てとは違い、教会を神敵と告げても反駁無き今ならば儂の声も届こう。

 儂らにとって、教会は神の名を借りて暴虐の限りを尽くす、それこそ悪徳の権化よ。何故神が金銭を求める? それらの金銭は教会の者共が贅を凝らす為のみに使われ、神に対しては捧げられておらん。神の僕と言いながら、誰よりも信仰無き者が教会の者共と儂らは理解しておった。

 しかし証拠が無い。教会は糞坊主の巣窟と断定出来ても、祝福が確かに有るならば神は存在するのだろう。譬え儂が神なぞ気に懸けても無駄と言ったとしても、それで東部は纏まらぬ。教会との敵対が、神との敵対を示す物では無い証拠が必要だった。

 数々の神の奇跡の中でも一番の疑惑、神問裁判が只のペテンだとの証拠がな」


 第一王子の他に、何人もの貴族が体を強張らせる。

 言われてラスタニアも納得する。確かに神問裁判こそが、教会の権威の象徴かも知れないと。


「どうにかしてそれを手に入れる為に随分昔から動いておったが、七年程前に転機が訪れた。魔術師に目醒めた者により、正しき神の知識が齎されたのだ。

 職能の神の名はエリーン。十二歳に成った時点で神像に祈れば職能を与える女神だ。その時に対価は何も必要としない。泥で作った神像で有っても、エリーンは祝福を下される。

 生命の神の名はエイラール。これも女神だ。エイラールが求めるのは、生命を慈しむ誓いだ。ふん、それを思えば、農民を虐げる王都の住人に、エイラールの奇跡を受ける資格など無かろうな。

 雷の神の名はディーン。別に裁きを与える役目を担っている訳では無い。しかし、己の権能を勝手な言い種で利用されては、面白く無いのも確かであろう。

 儂は深く納得した。聖神ラーオの奇跡が、祈りの際にラーオの名を唱えても意味が無い事の理由の全てが有った。実際に真実の神に祈る際には、神の名で祈っても、神の権能で祈っても、同じ奇跡を得られる事でもその正しさを確認した。

 しかし神々は寛容だ。神の名を知る機会が無かったのならば仕方が無いものと理解なされていた。しかしそれで済まないのが、やはり神問裁判の存在だ。

 神は請われなければ態々その力を示したりはせぬ。人の営みは人が築き上げる物故に。

 恐らく儂らが神問裁判のペテンを明らかにしないままなら、神は何も応えてはくれなかったかも知れぬ。

 しかし、儂らは漸くペテンの証拠を手に入れた」


 思いも寄らない話が展開されて、流石にラスタニアも呆けた。

 聖神ラーオ様が任じた事を王権の拠り所としている王子達は、愕然とした表情を晒していた。


「何度も言うが、神の名を騙る事自体は、神は罪と思っておらぬ様だ。

 しかし、人々の暮らしに寄り添う神々の願いは共通する。則ち、人々がお互いを慈しみ、より豊かに、健やかに暮らしていく事だ。一部の者を虐げ、騙し、搾取して、一部の者を肥え太らせる様な事こそが神の認める罪である。

 儂ら東部領邦も長らく王都からは虐げられ搾取されてきたが、教会を追い出して後の被害は知れておる。お主らは儂らを神の庇護から外れた野蛮人とでも見ておった様だが、実際には以前よりも増して真実の神々の恩恵を賜っておる。

 元々はペテンの証拠を突き止めた時こそは、王都に攻め入る好機と思っておったが、それはエイラールの願いに反する蛮行だ。

 故に、儂らは委ねる事にした。多分に意趣返しも含まれておったがの。

 王国中に遍く広く、真実の神々への祈りの作法を教え広めたのよ」


 血の気が引く時には本当に音がするものだろうかとラスタニアは思う。

 アクトー侯爵の話を聞きながら、王侯貴族の様子も気に懸けていたラスタニアには、その音が聞こえた様な気がしたから。


「その結果、王都の状況を見れば、神々の怒りの程も知れよう。

 だが、認識が甘いと言ったのはそこでは無い。

 民衆は、既に真実の神への祈りを知っているのだぞ?

 今話した内容は、それこそ騎士にも伝わっているだろう。

 それでいて、お主らに伝わっていないならば、既に騎士からも見限られている可能性が有るという事だ。

 故に、お主らは今直ぐにでも民衆の豊かで健やかな生活の為に動かねば、死ぬだけだ。

 差し当たっては、農民の地位向上に、不当な神問裁判で貶められた者達の名誉と財産の回復よな。長年農民を奴隷の様に虐げていた事を考えれば、農地は既に彼らの物だ。禁じていた家屋の新築などの決まりも撤廃し、寧ろ無償で建ててやるくらいで良いと儂は思うが。適正な価格で彼らから農作物を買い上げて、王都に出回る様にせねば、折角目溢しされたその命も早々に潰えよう。

 こんな場所に引き籠もっておらず、駆け回って調べて一刻も早く状況を安定させねば、お主達の未来は無い」


 そこでアクトー侯爵は、独立を宣言した書面を一枚そこに置いて、立ち去る気配を見せた。

 そんなアクトー侯爵に、ラスタニアが追い縋る。


「侯爵様! 流石にこれでお帰りになられるのは無責任では?」

「――ふん。お主も何か勘違いしてやせんか?

 東部領邦と王都は、疾っくの昔に分断されておる。搾取するべき相手としか見做されておらん。それを()ったまでよ。

 これは王都の問題だ。それに儂らが関わるとしたらどういう立場でだ? 儂らに王国を支配する気が無い以上、関わる理由は何も無い」

「混乱の引き金は、侯爵様なのでは無いでしょうか」

「儂は神々への祈りの作業を伝える際に、東部の領主を除けなどとは一言も言っておらんよ。それをしたならば、儂が真っ先に雷に打たれていたであろうな。

 お主もこんな咎人の集いに付き合わず、街を駆け回って出来る事をすれば良い。

 街では既に真面な商人が中心となって、更には騎士達も協力して、農民からの農作物の買い上げも、裁きを受けた商家の後始末も、諸々真っ当に進んでおる。

 儂は王国が商人の治める国に成ろうと、一向に構わんよ」


 そしてアクトー侯爵は、残された王侯貴族を見遣る。


「彼奴らは駄目だ。腐り切った常識の中で育った所為で、正しき行いが何かを全く分かっておらん。それで言う事を聞く商人はもう居らぬが、聖貨を投げ付けて商人に丸投げしようとするのでは無いか? 今まで無駄に蓄え込んで来た分、金蔵には成るかも知れんが、それをするなら捕縛し、財産没収の上で身分剥奪し、農民にでも落としてしまう方が余程良いと思うがな。

 尤もそれを決めるのは儂では無い。王都の者が考える事だ」


 立ち去っていくアクトー侯爵を見送りながら、ラスタニアは考える。


 第一王子は当てにならない。一番良く物を見ているかも知れないけど、貴族の主張に流されて、主導する事が出来ずにいる。彼を立てても、きっと傀儡の王にしかならない。


 第二王子は論外だ。諫めてもその場では理解した振りをして、裏で悪行に手を染める。きっと彼を立てたなら、一部の民衆を虐げるままになるだろう。


 王子に擦り寄って来た多くの者達。


 ある者は、その時々の不満を代弁するかの様に大袈裟に騒ぎ立て、しかし時が変わって真逆の主張を騒ぎ立てても気にもしない。騒ぎ立てる事が利益になると理解している、中身の無い卑怯者。そんな者に任せたなら、混乱しか生じないだろう。


 ある者は、世の中に存在する全ての困難は農民の所為だと嘯いて、そうやって虐げる事で本質から目を逸らさせ、支配しようとする者達。そんな詐術に騙されたなら、泥沼の未来にしか続かない。


 ワッカネン伯爵は、関わった事の有る貴族の中では、ラスタニアから見ても真面だった。しかし配下を統率出来ておらず、配下の者達は農民を手酷く扱う一味だった。でも、逆に言えば配下の統率が出来れば一番真面。


 考えろ、考えろ、とラスタニアは思う。

 ラスタニアは子爵令嬢で、王侯貴族が治めていない世の中は想像が出来ない。

 しかし、今も残る王侯貴族は、その殆どが罪人で腐った常識の持ち主なのだ。

 ラスタニアの意見が何かに影響を与えるとも思えない。

 しかし、アクトー侯爵様は、王侯貴族の誰でも無く、ラスタニアに向けて話をして下さっていた。


 罪人である王侯貴族は、ラスタニアの言葉に耳を貸そうとしない。

 だけど、市井ではラスタニアは聖女で、多少は尊重して貰えるそんな気がしている。

 或いは、聖神ラーオ様に繋がる悪女になっているかも知れないけれど。


 考えろ、考えろ、とラスタニアは思う。

 まだ結論は出せないから。

 アクトー侯爵様の言う通りに、街の中を駆け回ってみよう。

 誰が信用に値するのか、しっかりと調べてみよう。

 フィーリングで決めたりは出来ない。それは流されているのと同じだから。

 考えて、考えて、その先にしか、人々がお互いを慈しみ、より豊かに、健やかに暮らしていく道は無いのだから。


ランキング履歴機能で結構高順位に入ってたけど、どっから見に来たんだろう……。

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― 新着の感想 ―
完結したのを残念に思っていたので、更新されて嬉しいです! ありがとうございます!!
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