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詩集P さびれた廃墟の幽か  作者: 仲仁へび
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第2話 かすかイレイザー



 言葉を交わそう

 何も持たない君と


 ここに時間と

 縫い付けられてしまった君と


 踊るようにその手をとって

 外の世界に連れ出そう


 たくさんの物をプレゼントしよう


――たくさんの感情 心 思い出


――きっと今を彩る


 言葉を交わそう

 何度でも 何も持たない君に向けて


 踊るように君を誘おう

 何でもある この外の世界へ



「ストーリー」


 かつて。小さな世界が災厄で壊れても、君は外に出ようとはしなかった。

 だから幽かな君は命を落とした。


 ここにいたら、きっとまた災厄と運命を共にしてしまう。

 朽ちていく廃墟の中から、どうにかして君を連れ出さなければならない。



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