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92. I の説明

「……ジェパット・レリ・グッドルです。」


私達を見回しながら自己紹介をしてくれた。ここの領主らしい。


「バセット君は……中央の騎士と聞いたが?」


「ハイ! ヌーイ子爵の3男で、帝国騎士団、月組、第2部隊所属、バセット・ワオ・ヌーイです!!」


「ヌーイ子爵の……。それで、こちらの戌の印を持つ方はどなたかな??」


「初めまして。ハスキス・レリ・グッドルだ。」


ジェパットさんの動きが止まる。そして眉間にシワを寄せ、腹立たしさを全面に押し出しながら


「失礼だが、ハスキスは戌族の英雄です。ふざけて名乗っていい名前ではありませんよ!」


「あぁ、英雄……そう、言われてるらしいな……俺はガスキーも倒せず、200年もの間、ただ寝こけてただけなんだがな……」


「あなたが英雄ハスキスだと?」


「あぁ。落ち着いたら、証明する為に当時パーティーを組んでた、エルフの魔導師ユリノトを探すつもりだ。」


「あなたが本当に英雄ハスキスだと言うのならば、証明はすぐ出来るはずです。」


ジェパットさんが疑り深くハスキスさんを見て、飾り棚に置かれている2本の棒を見る。あの棒、特殊なものなのだろうか??


「……あぁ!! そうか! すっかり忘れていたわ……」


そういうと、突然目の前に手を伸ばす。が、よく見れば肘から先がなくなっている。


え? なんで?? と思っていると、何もないところから肘から先と、象牙色の物が2つ出てきた。


「それは!! 失礼ですが、拝見しても?」


どうぞ、とハスキスさんが渡す。ジェパットさんは受けとると壊れ物でも扱えようにそっと持ち、角度をかえまじまじと観察している。


そんなことより、今のマジックの種明かしを願いたい! マジックとか見ると気になって寝られなくなる質なんですー!! って言いたいが、どうやらそんな事を言い出せる雰囲気では無い。


「あー、すまん。ガスキーとの戦いで握りと被せの部分が壊れちまってな……付けてると逆に邪魔になるんではずしてそのまま忘れてたわ。」


それを聞き、ジェパットさんがワナワナと震えだした。あ、もしかして高級品? さっきの棒もそれを飾る用の奴?ハスキスさんにコソッと耳打ちする。


「高級品かなんかですか? メチャクチャ怒ってるポイですけど……」


「あれな、戌族の家宝。歴代の印もちが受け継ぐ対、魔物用の武器なんだ……。」


「え、それ持ったまま寝ちゃってたんですか? その上、壊したまんまで……」


「面目無い……」


観察を終えたらしいジェパットさんが顔を上げ、興奮気味に話し出す。


「言い伝えと同じモノ……本物。 ……ハスキス様、失礼致しました。お話を聞かせて頂いてよろしいでしょうか?」


そういうと、ジェパットさん、ハスキスさん、バセットさんが奴隷商の事やこれまでの経緯を話始めた。私はと言えば、邪魔にならないように案内された席で大人しくティータイムを満喫する。


おっ! この焼き菓子ウマ!! と遠慮無くバクバク食べていると、


「イチカさん、バセット君とハスキス様を治したり、起こしたりした時の事を教えてくれるかい?」


え? 呼んだかい? 口をモグモグしたまま皆を見る。3人とも珍獣でも見るような顔でこちらを見ている。急いで飲み込み、紅茶を一口。取り繕って、


「2人を治した時の話ですか? ……えーと、バセットさんの時は魔法の使い方を考えてて、知ってる魔法の名前を言ったら突然バセットさんが寝ちゃって、ビックリして確認したら傷が無くなってました。で、ハスキスさんは、ぶっちゃけよく分かりません! バセットさんを起こそうとしたら、ハスキスさんが突然動き出した感じでしたので……。」


「何回聞いても参考にならないな……」


バセットさんが苦笑い混じりに言う。うーん、そう言われても私自身が魔法を使ったって感覚もないので説明しづらいのです。


「ステータスはどうなってますか?」


ジェパットさんが聞いてくる。


そうだ! ここでは私自身を私以上に詳しく教えてくれる機能があった!! バリーさんに見てもらって以来、すっかり忘れてました!! 久々の


「ステータス」


ヴゥンと音と共に目の前に文字と数字が表れる。


********************


名前 影野 一華

年齢 25歳

性別 女

種族 人

称号 %#&*@♪

Lv 1→4

HP 28/10→40

MP 30/30→∞

魔法 聖 SS

スキル 鑑定 7

逃げ足 1→2

現実逃避 MAX

愛想笑い MAX ▼→蠱惑の微笑み 3


********************


久々に見た。あ! レベル上がってる!! やったぁー。と、喜んだのもつかの間、横に座るバセットさんが、


「魔法に光属性かスキルに白魔導師って項目がないか?」


「あ、そっか。えーっと、あ、魔法って項目が増えてる!! 前は無かったのに……んっと、せい? ひじり?」


「セイ? 聖属性の事か?? 君は、神官か巫女?神に仕えていたのかい?」


「いえ、事務職のOL……じゃなくて、えーと、普通に会社勤めしてました! ……で通じます?」


3人は顔を見合せお互いが知ってるか? と目で訴えている。どうやら通じていないようだ。そういえば、バセットさんとハスキスさんの2人にも、私の事はザックリとしか話していない。


話せば長くなるが、と前置きし、私がこの世界で目が覚めたところから説明をする。


途中途中で質問が入り、その都度この世界でも通じるように言葉を選んでいたら、バセットさん達と出会うまでの説明にずいぶんかかってしまった。


夕食の準備が整いました。と執事さんが呼びに来た。どうやらジェパットさんが我々の分まで用意させたらしい。続きは食事の後で……と言うことで、焼き菓子をたらふく食べた事を後悔しながら美味しい夕食を頂いた。

読んで頂き、ありがとうございました。

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