71. T 、フラグ発見①
「ステータス」
ぼそりと呟くと、マップの時と同様、〈ヴゥン〉と音と共に俺のステータスが目の前に現れる。
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名前 岡本 平良
年齢 28歳
性別 男
種族 人間
称号 創造主 神(仮) プレイヤー バグハンター
Lv ー HP ∞ MP ∞
魔法
火 F 水 F 土 F 風 F 雷 F 光 F
スキル
神力 3 ・バグハンター MAX ・ オールリセット
追跡 1 ・マップ 1 ・情報処理 1
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ザッと見て、称号が目につく。創造主、神(仮)って……仮ってなんだよ、そこは言いきれよ。製作に関わってたから創造主はまだ分かるけど、神は称号として出して良いもん?? あと、HPとかの∞って恐いんだけど……。∞だと死なないってこと!? でも、死なないってことは、回復するまでは痛いまま?……それはやだな……
それと、MPが∞にあっても、魔法オールFじゃ基本位しか使えないよね!? 折角のチート能力、無駄遣いな采配だよなぁー。どうせならもっと、この世界を謳歌出来る能力が欲しかった。
あれ? そういえば、スキルに現実逃避が無いな。どうやってこの世界に入った?? 別のスキル?
MAXスキルはバグハンター……バグの原因のイチカを捕まえる為に入ったってこと!? ……じゃあ、近くにイチカが居るのかな?? 居なかったら別の国とかに旅をして探すのか……お金とか持ってないけどどうしよう。あ、魔物倒せば良いのか? え、でもホントに魔物がお金持ってるのか?? それより、俺、闘えるか??
……ん? その下、オールリセット……え? リセット?? いやいや、全て無かったことにとか怖すぎるでしょ……。こんなの発動したら俺たちどうなっちゃう? あれ? でも案外戻れたりする??
ゴン! 物凄い衝撃……。思わず頭を押さえて
「ったぁーーーー!」
と、叫べば
「さっきから前をちゃんと見ないからだよ! 何処見てるの!? もー、危なっかしくてしょうがない!!」
と、ノリアスがそっと手を繋いでくる。……ちょっとかわいい。などとホッコリしてる場合じゃ無かった。
ノリアスと大分歩き続けたお陰で、マップにやっと、城下町の囲いの端が出て来た。HPが∞なお陰か、肉体的には全く疲れは感じないが、精神的に一度落ち着きたい。
「ノリアス、少し休憩しないか??」
「ここで? ……タイラ、森に入ったこと無いの? こんな木に囲まれて見通しが悪いところ、襲ってくださいって言ってるようなもんだよ? せめてもう少し見晴らしの良い所まで行かなきゃ、ほら、頑張って!!」
「お、おう。」
ノリアスが居てよかったー……1人じゃ何も気にせずそこら辺で休憩どころか、一夜を明かす可能性大だったわ。
「ノリアスってさ、上手に話すし、色々知ってるけど、年は幾つなの??」
「多分……100日位。」
「ん? 年だよ? 5才とか、6才とか。」
「うん、だから生まれてから100日位だから……才で言うと……0才?」
いやいや、からかわれてる?
「あー、信じてない顔!! 聞かれたから答えたのに!!」
「え、あ、いや、だって……えーー、100日ってなに? この世界、そんなに成長早いの!?」
「世界はどうか知らないけど、生まれてからは100日で、生きてきたのは3年位。」
「……ごめん、意味が分からない。」
開けた場所まで移動できた。ノリアスはハハッっと乾いた笑いを溢すと、ちょっと休憩ね、と大きめの石に腰かけて話始めた。
「僕はね、魔人なの。」
「え? でも、髪も目も黒くないよ?」
「うん、2世だからね。」
「!!」
「母親がエルフで、父親が僕。」
「???? ……うん、やっぱり意味が分からない。」
「へへ、だろうね。タイラの反応ちょっとオモシロイ。でも、言ったことは全部本当。」
「俺で遊ばないで……。」
ちょっと長くなるけど……とノリアスは話始めた。
「一昔前に、この世界で新たな魔王が誕生しかけたことがある。知ってる?」
確か、攻略対象者が1人、その大戦の関係者って設定だったハズ?……帝国の4人の内の……あれ?誰だっけかな??
「なんとなく聞いたような……程度、かな。」
「地底国で起きた事件。地底人の子供が、生まれたばかりの魔物をこっそり地底に持ち帰って育てた。それが気づかない内にノームを捕食して、大きくなって、無差別にノーム達を襲い始めた。自分達だけじゃどうにもならなくなった頃に、救援要請を地上の帝国や国々に出したけど、地底国はほぼ壊滅、地上に出た魔物は更に捕食を繰り返して、ホント、魔王一歩手前まで成長したらしい。それを倒すために組まれたパーティーに居たのが、僕の母親でもあるエルフのユリノト。」
そんな壮大な裏設定があったのか……攻略対象者の説明でサラッと大戦があったよー。位の説明だった気がするが……。もしや、これも没案?
「彼女は治癒、治療魔法と、薬師としての知識を活かしてかなり活躍した。みたいだけど……酷い火傷を負って、討伐の後には森に引きこもってたらしい。」
ん? 火傷して森に引きこもり??
「彼女は森に結界を張って人も魔物も拒絶して、薬草畑を作って薬にして、たまに町に売りに行く生活をしてた。で、ある時その畑で僕が生まれた。本来なら魔人の僕は、近くの魔物を探して護衛になるんだけど、結界内だから守るべき魔物も居なくてね、ユリノトの言うがまま、選別も受けずにそこで生活してた。」
火傷に引きこもりに薬草畑……あれ? どっかで見た?
………モヤモヤする。どこだっけかなぁー。没案? いや、映像として思い出せるってことは見たのは確か。あー、思い出せなくて気持ち悪い。
ハルさんとプロデューサーに聞けば分かるのに!!
……初めてあの2人のありがたみを知ったわ……。
読んで頂き、ありがとうございました。




