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62. T への悲報?

会議室の扉がノックされる。


「おはよう。ごめんごめん、寝すぎちゃったよ。」


「おはよー、何でだろう、私も起きられなかった……。年? 年のせいかしら……前は2徹位は平気だったのに……」


ハルさんとプロデューサーが仮眠から帰って来た。時計をみばか3時間程経っている。通常のゲームプレイと違って緊張状態が続くこのゲームは精神力がかなり削られる。


後ろでまったりした2人が居るだけで随分気分的に違うものだと感じた。


「おはようございます。」


「どんなに感じ?」


ハルさんに聞かれ、2人が寝てからの流れを話す。ハムスターを仲間にしたり、イチカが奴隷市場に売られたかもしれないといえば、


「会えないねえー……」


「ほんと、すれ違いすぎでしょ!」


俺も同じ感想を持ちました。と、ここで一旦休憩をはさみ、コンビニまでひとっ走りし、朝食を3人で食べる。


さて、ゲーム再開! という時に会議室をノックする音が。返事をすれば外線から電話だと言う。


2人に一言言ってから電話にでる。


「お電話替わりました。岡本です。」


「あ、先日伺いました影野ですが……。」


え!? 影野ってイチカのオヤジさん? なんでこのタイミング? もしかして目覚めた??


「あ、はい。え!? お嬢さん目が覚めたんですか?」


「いや、残念ながら……でも、検査してくださる病院が見つかりまして、明日転院することになりましたのでその報告に……」


「転院? もう!?」


「? はい。丁度ベットに空きがあるそうでして。本当にご迷惑をお掛けしました。」


「い、いえ。」


「では、娘の目が覚めましたらまた、伺わせて頂きます。」


失礼します。とお互いに通話を終え、急いで2人に話す。


「えー、早いねぇ。黒子以外の確認法方見つけてないのにねぇ。」


「取りあえず、明日転院なら、今日中にお見舞い行って黒子だけでも確認してきなよ! なんならいっしょに行こうか??」


「マジっすか? 来て下さい。」


「ソコは一人で大丈夫ですって言うもんじゃ無いのー? まあいあけど…… ハルさん、午後2人半休貰っていいですか?」


「そのまま外回り扱いでいいよー!」


2人とも大好き。取りあえずアジトを出で街の人達に話を聞いていたのを中断し、一旦自宅に戻る。軽くシャワーを浴び、無精髭を剃って対人モードで会社に戻る。


途中でお見舞いの品をと言えば、プロデューサーが食べ物以外! と言うので転院時に邪魔にならない程度の大きさの花籠を作ってもらい病院へ行った。


部屋番号を受付で教えてもらい、病室へ向かう。1人部屋だった。扉が開いていたので中を覗けば、ドラマのワンシーンのような光景を目の当たりにする。


イチカの兄が、イチカの手を握ってイチカの顔を見つめながら頭を撫でている。2人とも美男美女だからとても絵になるなー、と見入っていれば、


「仲のいい兄弟ね。」


小声でプロデューサーが話しかけてくれて我に帰る。


開いた扉をノックすれば、弾かれたように兄のカズヤがこちらを見た。一瞬誰か分からなかったようだが、プロデューサーを見ると理解したようだ。ありがとう、プロデューサー!!


「岡本さん? とプロデューサーさんでしたか? わざわざありがとうございます。」


「いえ、あの、えーと……」


なんて切り出していいか分からず思わずプロデューサーに助けを求める。


「先程、お父様から転院のご連絡を頂きまして。転院される前にお見舞いを、と思いましてお邪魔させてもらいました。」


「そうなんですね。どこが悪いわけでは無いそうなので、すぐ目を覚ましそうなものなんですけどね。」


花籠を渡しながらプロデューサーがカズヤさんと話してる間に彼女の首もとを見る。あった!! 黒子。ゲームのイチカと同じ位置!!


これで少なくとも、ゲームのイチカはこの女性をモデルにしたものということは間違いないだろう。黙ってイチカさんを見つめ続ける俺に、カズヤさんが不機嫌そうな声で詰め寄ってくる。


「何かありましたか?」


「い、いや、あの……黒子を……」


「ぶ、不躾でごめんなさい!! 綺麗な方だから見とれちゃったのよね!」


プロデューサーがフォローをしてくれる、とそういえば! と思い付いたことをそのまま口にする。


「イチカさん。ここ最近、凄く嫌な目にあったり、逃げ出したくなるような事があったり、って事聞いたことありませんでした?」


空気がピシッっと鳴った気がする。目の前のカズヤさんの表情が一変して、不機嫌そうだった声に威圧が加わった。


「……何故知ってる?」


正解だったようだ。確認するのに聞いたは良いが、思い付いただけなのでその後はノープラン。頼みの綱のプロデューサーに助けを求めるも、首を左右に振り拒絶。取りあえず、キレイな顔に睨まれると超怖い!!


「えー…………っと、……………」


話し出さない俺に、カズヤさんはまた表情を変えて話しかけてくる。


「この後、お時間頂けないでしょうか? 岡本さんのお仕事は何時迄ですか?」


迫力のある笑顔でプロデューサーに確認してる。プロデューサーも、素直に17時までですよ! 俺、オッケーしてないし! ゲームどうするのさ?? なんて考えているうちに、何故かカズヤさんと仕事終わりに一杯飲みに行くことがプロデューサーによって決められていた。……。

読んで頂き、ありがとうございました。


この回からしばらくT(タイラ)目線の話が続きます。

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