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43. T やっとRPG?

一歩、歩けば魔物に当たる。正にそんな感じで洞窟は見えているのにたどり着けない。


闘いはオートで、何を選択するわけでもなく、ひたすらボタンを連打状態だ。やっと洞窟につく。近づくとザッザッザッと言う音と共に画面がズームしていく。


中に川が流れているタイプの洞窟らしい。回りを見れば、己を主張しまくる草がそこかしこに生えている。近づくと収穫が可能なようなので取れるだけとっていく。


「あー、どこかと思えば速さアップの腕輪のダンジョンね。」


「そんなに行程は長くないやつだねぇ。」


「ボスはウィンドウルフだっけ?」


呑んでもいないのに居酒屋みたいな雰囲気になってる……


「中も魔物の発生率が森と一緒なら、短くても中々終わらないですけどね。」


少し投げやりな言い方で言う。


「あらやだ、平良が荒れてるわ。」


「あぁ、あれだけ魔物が出てきたら嫌にもなるよねぇ。」


2人がパリパリとお菓子を肴に愚痴大会を始めたので、BGMとして聞き流し先に進む。幸い、ダンジョン内の魔物の発生率はプログラム通りでスイスイとボスまでたどり着いた。


マリアがサクサクと片付け、このダンジョンの報酬である風の腕輪を回収し洞窟を出る。



村に討伐完了の知らせをしに向かうが、街道に戻れば、また魔物がわんさか待ち構えていた。


ダンジョン攻略はすぐ終わったのにも関わらず、村に着いたのはまた夕方だった。ダンジョン攻略より、道中が一番時間がかかるとはなんとも腹立たしいゲームだと思う。



村長に討伐完了を知らせると物凄く感謝された。そして、驚きの話を聞いた。


「先程、兵士が国のお触れを伝えに来ました。何でも、雌の天創人が見つかったそうなのですが、選別を受ける前に逃げだしたそうで、捕獲の為に軍が動くそうですよ。見かけたら傷を付けないよう生け捕りにせよ。との事です。有力な情報を渡せば金貨10枚、捕まえれば金貨300枚だとか。」


「わざわざ兵士がここまで来たのか?」


「はい。小隊を組んで街道や森の中をしらみ潰しに探していたそうなのですが、今朝方、東の国から情報が来たそうで、そちらに数隊向かうそうです。ここは東の国への通り道ですのでついでに寄って下さったそうです。勇者様がいらっしゃるとお伝えしましたら、この話をお伝えするようにと言われましたのでお話しさせて頂きました。」


「……あぁ、ありがとう。」


会話が終わったようなので、急いで東に向かおうと村長の家を出ようとすると


「勇者様方! ささやかながら宴の準備をしております。 どうぞ、もう一晩こちらにお泊まり下さい。」


強制的に宴に参加させられた。屋敷や村のなかはウロウロと出来るのだが、村の外との境のアーチの前に人が居て、村からは出して貰えないようだ。


「………なんか北の国がイチカを指名手配しました。しかも、報償金付で……」


えぇ? と、いつの間にか持ってきたボツ資料を見て、ああでもないこうでもないと言っていた2人が驚いてこちらに来た。


「こういうのって普通、主人公に頼んだら他は黙って連絡が来るのを待つものじゃないの??」


「うん、僕も主人公以外に追わせるって見たこと無いなぁ……」


「これって、軍より先に見つけなきゃダメな感じですよね。」


そりゃそうよ!っと何故かプロデューサーが一番興奮している。しかも、宴がもよおされて村から出れないと聞くと なんでぇー!! とモニターを壊さんばかりにパシパシと殴る。


ご乱心のプロデューサーはハルさんに任せて、ゲームを続ける。一通り宴中のキャラに話しかけると、マリアが自由に動けるようになったので部屋に誘導する。……そういえば、村長とのやり取りはマリアではなく、セレネスが話している設定だったか……?


セレネスはリベルやフィルソンと相談してイチカを逃がした。さっきもリベルから手紙が来てたってことは、リベル達と連絡を取り合える! どうにかしてセレネスと通信出来ないか……?


「あの、ちょっと知恵を貸してください!」


「ん?」


2人ともこちらに意識を向けた。


「どうにかしてセレネスと交信したいんですけど、マリアを部屋に送れば出来ると思います?」


「送ってどうするの?」


「……一緒の蒲団に入ってもらう……? 的な……」


「あー……、入ってくれるかしら? 一応キャラクターではあるけど、しっかり意思を持ってそうだからねー。取りあえずマリアに聞いてみたら?」


そうします。とマリアを蒲団に誘導、通信開始。


「マリア。」


「ヒルダ神様! 今晩わ。」


「あぁ、今晩わ。今日は少しやってみて欲しいことがあるんだけど……」


「なんでしょう?」


「セレネスと話したいんだが。」


「セレネス様と?」


「そう。それで、申し訳ないのだが、その、……セレネスと一緒に蒲団に入って貰えないだろうか?」


「………………」


「やっぱダメ?」


「…………そ、それは、教会でお祈りとかではダメなのですか?」


それは考えて無かった……


「そうか、普通神託と言えば教会か! 試す価値あり!! 採用!! ってことでセレネス連れて教会に向かってくれる?」


「承知しました。」


三人寄ればとは言うけど、ここに居る3人はポンコツもいいところだな……とお互い思った瞬間であった。

読んで頂き、ありがとうございました。

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