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29. I 、追われる理由を知る

カタカタ揺れる馬車で聞いていた。物語としては面白いが、どちらかといえば寝物語として聞きたかった……眠気覚ましに聞くには情報量が多すぎる。


「イチカは新種の天創人のような区分をされた。称号が分からないから有益の印を付けることも出来ない。その上、勇者であるマリアが何故かイチカを敵と認め攻撃した。」


ふぅ。とリベルがため息をつく。


「父はあなたをこの国の王様に合わせ判断を仰ぐつもりだったようだけれど、城に入ったら最後、きっと保護と言う名目で監禁され、研究者達にいいようにされるのがおちよ。この国は天創人にそれほど優しく無いからね……」


「研究者?」


「そう。天創人は独自の技術や知識を持ってるって言ったでしょ?その知識や技術が子供に継承されることが分かったのだけど、母親の魔力やスキルによって飛躍的にその技術が上がったり、見識が広がって新な物を生み出す事が分かったの。」


「天創人も普通に結婚して子供を持てるんですね!」


聞くところはそこかい? とリベルは苦笑いする。


「そうだね。ちょっと生まれが私たちとは違うだけで、人族とそう変わらないからね。しかも、天創人は見た目も良いし、将来性も高いからね。貴族から町娘まで引く手あまたなんだよ。」


「へぇー。そう聞くとちょっと会ってみたくなりますね。」


「イチカも例外じゃ無いさ。ちょっと色々出っ張りは少ないけど見た目は凄く可愛いよ!」


「出っ張りは少ないって部分が無ければ素直に喜びます。」


暗い道を進みながらそんな話をする。


「雄だけで喋らないってのがこれが今までの天創人の常識だった。でも、天創人の特徴を持った例外が現れたんだ、居なくなったと分かれば王様も研究者もあんたを捕まえようと躍起になるだろうね。」


話を聞く限り、2人は私を逃がすために家を出てきた事が分かった。 ……………えぇーーー!?


「ダメじゃん!明後日、いや明日か。王様に合うって話だったよね? 私が会いに行かないとグリンさん達に迷惑がかかるのでは?? それに、リベルもフィルも怒られちゃうよ!」


「さっきも言ったでしょ? 城に行ったら最後、きっと死ぬまで出られない。」


「えぇー……。 なんかごめんね。」


リベルがフフッと笑うのが聞こえた。


「フィルがね、イチカに普通に接していただろ? 珍しいんだよ。あの子は凄く人見知りなうえに、スキルでオーラ?だかってのが見えるそうでね。悪い奴とそうでない奴が分かるんだそうだ。あの子が大丈夫だってならあんたは良い奴なんだと思う。」


でも、凄い勢いで剣向けられましたが?? と、聞けば


「あぁ、あの化粧……いやぁ、見物だったねえ。あの子曰く、オーラも所作も人のソレで、夜に蒲団に運んだ時も普通の女の子だと思っていたら、一晩経ったら化け物として目の前に現れたからね。クククッ……魔物でもあんな顔の奴は見たこと無い…… フィルはかなり混乱してたみたいだよ。私もどうして良いもんか分からなかったから、下手に刺激しないように頑張ってたんだよ。」


そう言われるとなんか申し訳ない気持ちになる。


「ま、とにかくあんたは良い奴で研究所の奴らに実験台にされるのは可哀想だって思ったから、私ら勝手に逃がすために連れ出したんだ。イチカは気にすること無いよ。」


確かに監禁、実験台にされるのはごめん被りたい。よく分からないこの世界で1人にされたらきっとすぐに魔物や強盗なんかに殺されてしまうだろう。


「ありがとう。とりあえず、2人にあまり迷惑をかけないようにがんばる!!」


そうかい。とリベルが呟き、とりあえず今は寝ときな! っと丸めた荷物を枕にして上着を掛けてくれた。


あまり揺れない馬車でリズムよくカタカタ言うのですぐ私は眠りに着いた。



◇◇◇◇



そろそろ起きて! と言われ目を開けると、すぐ横にフィルの顔があった。いつの間に入れ替わったのか、リベルかと思ったらフィルだったので驚き過ぎて声も出せず、ただただ心拍数が上がった。寝ているので、これ幸いとマジマジ観察してみる。3つ子だけあって良く似ている。好みの顔は人それぞれだと思うが、この3兄弟は顔のパーツの配置が絶妙で美男美女と言われる顔立ちなんではないかと思う。


リベルに改めて声をかけられ挨拶を済ますと、フィルも起こしてくれと言われたので見れば、耳を真っ赤にして両手で顔を隠していた。


「おはよう、フィル。起きてるよね?」


「……おはよう。」


手の隙間からモゴモゴと聞こえる。様子がおかしいので、


「具合悪い? それとも何処かぶつけた?? 大丈夫?」


と聞くと、また小さな声で 問題ない。 と返事が来る。


「クククッ……イチカ、悪いが前に来てくれるかい?」


「いいけど……フィル、ホントに大丈夫?」


フィルは顔を隠したままコクコク頷いた。なので、無理をするなといい、馬の手綱を握るリベルの横に移動する。


電柱も電線もない、まっすぐな道の先に朝陽が昇るのが見えた。


「すごーい! 綺麗だねぇ。あ、拝んどこ!!」


「拝むのかい? フフ、イチカはよく分からない事をするね。」


「あー、こっちの世界ではそうなのかな? 私が居た世界にはたまに拝む人は居たよ。」


途中からフィルも加わり、こちらの世界と自分が居た世界の違いなんかを話ながら、馬車で更に進むと村についた。食堂はないが、宿屋があり、お金を払うと朝食を作ってくれた。必要な物を買い足すとお礼を言い、すぐ村を出てまたカタカタと進む。


「そういえば、どこに向かってるの?」


「今は東のトラット領に向かってる。トラット公の嫡男アモイと妹のジャワとは仲が良いの。出来たら協力してもらおうと思って……。もうすぐ国境を越えるよ。」


異世界いるなんて思えないほどのんびりとした空気のなか、東に向かって進む。出来ればトラットさん達に協力してもらえると良いなぁーなんて思ってました。この時は……

読んで頂き、ありがとうございます。


誤字、脱字のご報告を頂きました。沢山あって本当に驚いたと同時に、確認不足を痛感しました……。

直して、報告をして下さった方、この場にてお礼を申し上げます。

これからは、なるべく……なるべく、間違いが無いように頑張ります!!

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