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21. T 、拒否られる

テロップの流れが止まり、申し訳ございません。の文字が最後に書かれている。ほとんど読み飛ばしていたが、不自然に会話が止まったので俺の存在を思い出してくれたらしい。


「話していい?」


画面に はい と返事がくる。先程、ハルさんと決めた方針。マリアを通して一華に質問をする為に協力を要請する。


「一華にもう一度会って、一華自身の事を色々と聞いて欲しい。」

「……お断りします。」


えぇ! 予想外の返答。一応神様からの要望って事になるはずなのに断わられるとは思ってなかった。


「あの女は黒目黒髪で、有益の印を持ってはおりませんでした。故に、あれは魔族。わたくしは、本日、勇者だと認定を受けました。なので王に勇者の証を頂き次第、あの女にローナの居場所を吐かせ旅に出る所存です。」


有益の印とは、選定でヒルダ神の種から生まれた者だと証明する、魔法で造り出された刻印である。


体の目立つ所に刻印し、魔人ではなく、特殊な能力を持つことを知らしめている。確かに、今日見た限り一華に刻印はなかった。


「刻印はないが、魔族と断定する根拠も乏しい。なので一華に話を「髪飾りを持っていました! 拐われた日、ローナが着けていた物です。」………」


そんな設定知らないよー……勝手に追加されてんじゃん。にしても、マリア、頑固だなぁ。どうしようなかぁ。と悩んでいると横からハルさんが声を出した。


「マリアよ、そうだ。魔人と話す必要などない。」


驚いてハルさんを見ると、とても悪い顔をしている。


画面の中のマリアは、俺とは違う声が聞こえたからなのか、キョロキョロとしている。


「……ヒルダ神様?」


返事をしようとするとハルさんに止められた。


「ヒルダ神様? 先程の事はどういう「一華は魔人、話しなど必要ない。お前は勇者だ! 魔人はみんな殲滅するのだろぅ?」」


「………ヒルダ神様ではないな? 何者だ!」


「フフフ……マリアよ。勇者よ。一華がローナの髪飾りを持っていたのだろ? 一華は黒目黒髪の魔人だ!! 惑わされるなよ? フハハハハ……」


マリアの話を遮り、一方的にそういうと、ハルさんはコントローラーを手に取りマリアをベッドから出したので通信は途切れてしまった。ダメですよ! とベッドに戻そうとするも、もう、通信のコマンドは出て来ない。


ハルさんにまたコントローラーを取り上げられ、仕方なく大人しく画面を見るとそのまま扉まで行き開けようとする。が、扉は開かなかった。


「どういうつもりです?」


ハルさんに聞いてみた。するとニヤリと笑い、君がヒルダ神なら僕はヨルダ神になろうと思って。と言う。どうやらヨルダ神に扮したハルさんが積極的に一華を攻撃するように言えば、一華が魔人ではない。と判断するだろうと思ったらしい。


分かりやすい誘導ではあるが、マリアがそのまま引っ掛かるかどうか。


ごちゃごちゃと説明しているが、多分……いや、絶対、ただ参加してみたかったんだと思う。


さっきの最後のフハハハハってやつもかなり楽しそうだったし。


マリアは通信も出来なければ、部屋の外にも行けない。この先どうする? と悩めばメイドが夕食を運んできた。


少し減ったHPと何も使っていないMPが回復したらしい。とメイドが片付けに来たあと、グリンとセレネスが部屋を訪ねてきた。


「2日後に陛下に謁見する。その時に勇者の証を授与されるだろう。その後、もしローナを連れ戻す旅に出るなら、印持ちのフィルソン、もしくバリー殿を護衛に。それとリベルを侍女として連れていくといい。リベルは魔力は多くないが印持ちの上、万能型でほぼ全ての魔法が使える。」


どうやら攻略キャラの選定の説明が始まったらしい。ゲームではどのルートでも、リベルは着いてくる。何故なら乙女ゲームが本格的に始まった時のチュートリアル機能キャラなのだ。この説明も本来ならリベルが行うはずなのだが……


簡単に説明すれば、勇者の証と呼ばれる鎧一式と武器と盾を集めるために、幾つかの国とそれをまとめる帝国に行く。それぞれの土地で印持ちと呼ばれる攻略対象者が何人か出てくるので、その中から1人パーティーとして選ぶ。パーティーとして連れていける攻略者は全部で5人。


このゲームの選択権は誰にあるのか。マリアが勝手に選んで進むのか、プレイヤーであるこちらに選ばせてくれるか……


そんなことを考えていたら、説明が終わったらしい。そしてまた、王様に会うためのドレス選びと言うミニゲームにイライラさせられることになった。


相変わらずの少ないスキルポイントをゲットし、ウロウロするとベッド横でコマンドが出る。 休みますか? はい・いいえ

もちろん はい だ。画面がブラックアウトし、ZZZ…の文字。


ハルさんと俺に少し安堵の空気が流れると、テロップにガシャーンと文字。そして、戦闘を現す曲と魔物の群れが現れたの文字。見れば魔人1人と、中盤で出てくるような魔物が2体こちらを見ている。到底序盤で倒せる物ではない。


画面を見つめる2人に緊張が走る。考えてなかったが、保存が出来ないのだ。戦闘で負けたらどうなるのだろう?そこで終わりなのか、コンテニュー出きるのか……疑問ばかりだがとりあえず勝たなければ。


しかし、多分装備はパジャマ、武器は持っていない。こんなんで勝てるのか?と、見ればコマンドに逃げる・戦う・装備・魔法・アイテムとある。とりあえず装備を確認。やはりパジャマとスリッパしか装備していない。防御力は皆無だ。


武器を見ると、昼間屋敷内を歩き回って持ってきた壁に飾られていた装飾用の剣と斧が入っていた。まず、剣を装備し、他には無いかと探せばやたら防御力の高いローナの珊瑚の髪飾り。ありがたく使わせて貰う。後は薬草が幾つかあるので戦闘開始。なるようにしかならないだろう。


覚悟して始めた戦闘だったが、あっさり片付いた。そして、戦闘を初めて気づいたのだが、マリアのステータスをチェックしてない。見て納得した。HP、MP共に9999でカンスト。魔法は火A・水SS・土A・風B+・雷S、スキルは……マリアの部屋MAX 漁探MAX 投網MAX 釣り9 料理8 素潜りMAX 銛MAXと、彼女が漁村出身だと言うことを強く印象付けるものだった。

読んで頂き、ありがとうございました。

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