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15. I の発覚

始めはステータスチェックらしい。濃いグレーの髪色でツンツンヘアーの若者が入ってきた。


3人とも面識があるらしく、お互いに目配せしている。私の前に来ると右手を胸にあてお辞儀をした。


「マウル・ファン・カピクール公爵家次男、バリーと申します。ご協力感謝します。」


「一華 影野です。 よ、よろしくお願いいたします。」


ものすごくドレスが邪魔な上に、このカーテシーって挨拶やりにくい。相変わらずグラグラしていたらバリーさんはそっと肩を支え、無理しなくていいですよ。耳元で囁やく。


ガバッと耳を押さえバリーさんをみる。ニコニコと無害そうな笑顔を向けている。


うん。うちの兄や幼馴染みと同じ匂いがする。あまり近づかない方がいいタイプだ。


「じゃあ、始めてくれるかい?」


グリンさんの一言で私のステータスチェックがなされる。


これはっ! とか、ウーン。などブチブチ言いながら私の頭の上を見ながら紙に書き写している。しばらくすると終わったのか、ペンを置き紙と私の頭の上を交互に見ると ありがとうございました。 と頭を下げられた。私としてはただ座って居ただけなので何かをしたという実感はない。


紙はグリンさんに渡される。紙を確認するグリンさんも えっ!っと声を上げて私を見つめる。そして、ウーン。な反応。そんなにおかしなステータスなのだろうか。3兄弟が紙を見たくてソワソワしてる。


「イチカ、わたくしも見てよろしいかしら?」


リベルがしびれを切らして私に聞く。私がみた時はちょっとバグっていたけど人がみたらどうなのだろう?と実は私自身も気になっている。


「どうぞ。私も見たいです!」


と言えば、自分のやつは自分でみられるよ とバリーさんがニコニコと教えてくれる。


ありがとう。でも、私が見たいのはバリーさんが書き写した称号なのだ! とも言えず曖昧に頷く。


私の許可が出たからか、グリンさんがテーブルにステータスを書いた紙をのせる。と、兄弟揃っての えっ! からの振り向きがあった。


「イチカ、25歳なの?」


ソコかよ。確かにやたらと子供扱いや可愛いと連発してたが、幾つだと思ってたんだろう。


成人はとうに過ぎてると言ってあった筈だ。あ、でもこの世界の成人は16だったか…… そういえば、3人の年齢は幾つなのだろう。私と変わらない位かな……


「6歳差……!?」


フィルソンが呟く。今度は私が えっ? だった。上に? 下に?? どちらにしろ思っていた以上の差があった。


「10歳児並ですね。」


「ん?」


唐突にバリーが話始めた。


「魔力量は10歳児、体力に関して言えば5歳児と言ったところでしょうか。魔法に関しては表記が無いので取得は無いのでしょう。あとスキルですがMAXとは珍しい。しかも2つ。鑑定は7あれば大概のモノはそれが何かも含めて判るでしょう。残念ながら人の鑑定は無理ですけどね。ゲンジツトウヒ・アイソワライ。この2つは私も初めて見るスキルなので戻ってから調べてみます。因みに、アイソワライの横の黒い印は分かりますか?」


あ、ホントだ。なんだコレ? 気づかなかった……


「分からないです。でも、パソコンとかの何かを選んだりする時に横に出てるマークみたいな?」


「パソコン? がよく分かりませんが、それはどういった意味を持つものですか?」


「んー、簡単な取説……説明文みたいなものですかね。これはこういうものです。的な……」


「それはどうすれば見られるのですか?」


「パソコンだとカーソルを合わせるだけ? クリックも要るのかな? どうだったか……」


あまり詳しくないのでうまく説明出来ない。


「ここで同じように見るとしたら?」


指で目の前のステータスの▼を触ってみる。何も起こらない。


「開け! あ、開けゴマ! オープン!」


▼の横に文字が出た。 条件により進化可能

うん、よく分からない。


「進化可能? 分かりました。ありがとうございます。」


「え、ちょ、コレで分かるんですか? あの、出来れば教えて欲しいのですが……」


「あぁ、多分何かしらの条件でスキルが上級になるのだと思います。ただ、アイソワライがどういったスキルか分からないので、何に進化するかはやはり調べなければ分かりません。」


愛想笑いの上級? ちょっと何になる。知りたいわぁ……


それより! とバリーさんが突然声を大きくした。


「問題は称号ですね。イチカさん、あなたには称号はどう見えていますか?」


「えっ……この記号と一緒です。」


バグってる文字なのか記号なのか。読める表記ではない。まあ、この国の文字も読めないので私には全部似たり寄ったりに見えるのだが……。逆に唯一、称号だと解るのは、自分で見たステータスの記号と同じものが並んでいたから。


「そうですか。困りましたね」


何故だと聞くと、天創人の処遇はこの称号で決まるのだとリベルが耳打で教えてくれた。


しばらくバリーさんと、グリンさんと問答をする。その後、バリーさんとグリンさんで話して、天創人とは断定出来ないが、この世界の者とも言いきれない。 と曖昧な鑑定結果を告げ、バリーさんだけ帰って行った。


ティーセットが一新される。先程は緊張と簡易マナー講座が開催されたため、ゆっくりと味わうどころか、何が乗っていたかも見ていないケーキスタンドが片付けられる。運ばれていくのを未練がましく見送る。と、すぐにまた運ばれてきた。私があまりにも見つめていたので新しく用意してくれたらしい。おぉ!!と感激していると、


「マナーなど気にせず、お好きなものを食べて下さって構いませんよ。」


お嬢様モードなのか歳を知って敬語にしたのかわからないが、リベルがそう言うので、私もありがとうございます、と一番上にあるチョコレートケーキに手をのばす。食べやすくカットされているので少し小さいが、フォークでブッ刺して半分にすると大口を開けてペロリと一口で食べきる。至福の時を堪能し、もう半分も同じように食べきる。


次の狙いはフルーツたっぷりのタルトだ。と椅子から腰を浮かして手を伸ばす。


ゥオッホン砲が発射された。ピクッと動きを止めてオジ様執事を見るとその手前に居るグリンさんは苦笑い、セレネスさんは笑いをこらえ肩を震わせ、フィルソンさんに至っては父親が子供を見守るような顔をし、リベルさんは両手で顔を覆い上を向いて震えて可愛いわぁーと呟いていた。 気にせず食べなさい。とグリンさんは言うが、いや、無理だろう。


ティータイムが終わると今度はマリアにあって欲しいとメイドさんに呼びに行かせた。


待っている間応接室で皆と雑談をする。グリンさんともだいぶ緊張せずに話せるようになってきた。


来られました。とメイドさんが扉を開ける。


アスリートのように鍛えられ健康的に日焼けをしている水色の髪の少女がサラサラと髪を揺らしながら扉から入ってきた。

読んで頂き、ありがとうございました。

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